
小学生クラス『粘土の馬』の前に描いた設計図

馬ほど絵になる動物はいないでしょうね。ラスコーの壁画の時代から、モチーフとして人間の心を捉えてやまない美しい生き物です。


小学生クラス『粘土の馬』の前に描いた設計図

馬ほど絵になる動物はいないでしょうね。ラスコーの壁画の時代から、モチーフとして人間の心を捉えてやまない美しい生き物です。


上段左から めぐる・勇人・結卯
下段 七菜
めぐる 自分の後ろ姿と夕景のコントラストが美しく、どちらも引き立てられてバランス良く、そしてドラマチックに収まりました。近景と遠景の描き分けも素晴らしく、砂浜の立体感がより強調され、作者の技術の巧みさが伝わってきます!
勇人 ちょこんとクッションの上に座っている猫なのですが、左側の何かを警戒して驚いているようにも見え、猫独特の緊張感が伝わってきます。眉毛やヒゲなど、細かい部分も良く観察しているからこそ、この緊張感が生まれているのでしょう。
結卯 葉のない木の枝、風にたなびく雲、鏡のように周りの風景を写す水面が、凛と張り詰められた空気の冷たさや、透明感を伝えています。また色味を統一することで、この場の寂しさや温度感を、更に引き立てました。大人びたテクニックです。
七菜 集団で身を寄せ合い暖をとっているペンギンの愛らしさも、厳しい環境で生活しているストイックさも感じられる作品です。上から差し込む日の光の表現が彼らの顔にスポットライトのように当てられ、精悍に佇む様子が表現されています。
長かったブログでの小学生の油絵紹介は本日で終了。展覧会前から19日間もお付き合い頂きましてありがとうございました。
展覧会中、結構たくさんの保護者様に「なぜ今年はユーチューバーのりキンで解説してくれなかったのですか!とても楽しみにしていたので残念です。」と言って頂きました。その言葉だけで嬉しいです。ダラダラ長々トークでしたのに、期待してくださりありがとうございました。また世界に悪がはびこること(コロナみたいな強制的な自粛生活)があったら、のりキン解禁しまーす。

上段左から 紗季(5年)・椿希・りおん
下段左から のどか・結斐・時悠・草馬
紗季 手前の木は、影となっている場所と光が当たる場所を良く観察し、細かいタッチで描き分けられており、遠くの風景は、大胆なタッチで表現する事で、遠近が分離し立体感を与えています。爽やかな風を感じます。
椿希 リラックスして寝転がり、こちらに顔を向けた”ワン”シーンでしょうか?脚を折り首を傾げるその様は、犬ならではの可愛さが溢れる仕草をうまく表現しています。作者のこの犬への愛情も伝わってきますね。
りおん 色使いがが独特で、私には昔読んだおとぎばなしの絵本のように感じられました。懐かしい感じを受けると共に、凍てつく雪の様子や、ちょっと不気味さを孕んだ色使いがなんとも奇妙な空間を演出しています。
のどか このワンちゃんは水で遊ぶ事に慣れている様ですね。水際で一生懸命におもちゃを運ぶ様子や、楽しんで遊んでいる事が表現されています。弾け飛ぶ水滴を良く観察して丁寧に描く事で、迫力のある絵となりました。
結斐 インコを画面全体に描く事で可愛らしさよりも、貫禄を感じさせる出で立ちが面白い絵となっています。中世のタペストリーのようなバックの赤とインコの青のコントラストが王様のような風格を醸し出しています。
時悠 前に突き出した腕や脚を正面から描くことは非常に難しい事なのですが、破綻なく見えるのは、デッサン力が高い証拠だと思います。寒さに負けぬダイナミックなポーズが良く表現されていると思います。
草馬 イルカの稜線にハイライトを引く事で、肌のツルっ、すべっとした表現がうまく出ています。背景の大胆なタッチと相まって立体感もあり、アクロバティックなジャンプの力強さが感じられます。
日曜日ですが小学生の油絵紹介を、火曜日まで続けてアップささて頂きます。

上段左から 知嘉乃・雄飛・舜人
下段左から 光里・紗彩・志乃
知嘉乃 夏を感じさせるモチーフで固められて構成され、情熱的なまでの赤がそれらを包みこんでいます。見ている側の周りの空気まで高くなってきそうです。作者の夏の思い出が詰め込まれた一枚である事が感じられます。
雄飛 オカメインコの愛らしくユニークな表情が良く表現されていると思います。顔に入る影の表現や、周りの色を反射する事を意識して少し緑を入れるなど、大人顔負けの技術が詰め込まれていると思います。
舜人 逆光の建造物を描く事は難易度が高いと思いますが、ただ黒く塗りつぶすのではなく、光が輪郭線より内側へ回って入ってくる様子が上手く表現されています。雲や木々の間から漏れてくる光も美しいですね。
光里 あたり一面に咲くネモフィラに感動した事が伝わる作品。少しでも多くの小さい花を描くのに苦労しましたが、1本だけそびえたつ木も力強く描かれており、ネモフィラと共存して生きる事が表現されています。
紗彩 全体の色使いなどで暖かい家族と共に楽しい思い出を過ごした事が伝わって来ます。妹の視線だけがこちらを見据えている面白い作品となりました。きっと一番好きなのが妹なのかもしれません。
志乃 可愛らしさもありますが、過酷な環境で暮らす厳しさも感じられます。体毛を沢山の色で描き分ける事で、この動物の暖かさや、周りの環境などが見て取れます。濃厚な色は絵本作家が描く世界の様です。

上段左から 結香・颯太・愛哩・ひまり
下段左から 愛莉・杏・幸次郎
結香 油絵の特性を活かした濃厚な色使いが目に飛び込んできます。花弁が重なる複雑な色分けと影まで描き分ける観察眼、そして何より力強く根を張り、土の匂いが感じられるような表現が見ている人を引き付けます。
颯太 本人と弟の表情がとても魅力的。仲良し兄弟の2人の感情まで伝わってきます。顔の個々のパーツまで観察出来ており、年齢差も上手く描き分けられています。Tシャツの色がお揃いで苦労しましたが、背景で挽回。
愛哩 バイクを描くには前後のバランスがとても大変ですが、縦構図に上手く収めており自然に描けていると思います。ホイールなど周りの景色を映す部品などは、金属として見えるように的確な色遣いで表現されています。
ひまり 一つの花に2つ以上の色の花が共存する現実的ではない組み合わせが、幻想的で夢の中にあるような世界で構成されています。背景のシャボン玉と合わせて異空間を演出する表現となりました。
愛莉 動物園にいる事で野生を無くしてしまったかのような虎。いつも周りに気を配る事が出来る愛莉の優しさが前面に押し出されています。下地の朱色が効果的に活かされ、虎の体や岩場に深みのある色味を与えています。
杏 夏の爽やかな抜けるような青空の水色が、補色に当たる黄色の花びらを引き立てています。一見色数が少なく見えますが、花びらは濃密に描かれており、1枚1枚丁寧に仕事をした事が垣間見えます。
幸次郎 寒い雪の中で健気に生きる小さき命に愛情を感じる一枚です。顔からお腹にかけて色鮮やかなオレンジ、また柊の赤い実が響きあいアクセントとなり、画面全体のスパイスとして効いています。
昨日誤って、Vol.15 小学5年生を先にアップしてしまいました。前後してしまい申し訳ございません。

上段左から 千晴(4年)・凛太郎(4年)・陽菜乃
下段左から 丈瑛・杏寿・夏希・海里
千晴 ゴージャスなのに品もある睡蓮。花びらの混色も素晴らしいですが、花を塊として捉えボリュームを出すテクニックに驚きました。影の色も澄んだ深みがあり、光がキラキラしながら祝福しているように見えます。
凛太郎 鷹が羽ばたく様子の、 なんと力強いことでしょう!大きな翼で空気を受けながら飛んでいる姿はまさしく空の王者。 鷹のかっこ良さが強く前面に見えてきますが、 空の色合いの繊細な移り変わりも見所です。
陽菜乃 一面のネモフィラ畑は鮮やかで深い青や紫を使い、 青空の爽やかな空気感と差をつけました。 描きたいモチーフがどれも青、 青、 青…。 白や紫でアクセントを加え、 単調にならないように工夫してあります。
丈瑛 毎年お気に入りの作家を模写をしています。本物の『叫び』は意外にサラッと描いてあるのですが、画家へのリスペクトとして技術だけでなく精神力をも真似てみたいという深い思いで、絵具を重ねた厚塗りになりました。
杏寿 水面を真っ直ぐ見掘えた覚悟を感じるイルカの表情には緊張すら感じます。夕焼けの色が層のように描かれているところからは幻想的な雰囲気が漂い、つい引き込まれてしまうような魅力があり見惚れてしまいます。
夏希 みなさんご存知、モネの睡蓮の模写です。水の反射がよく表現できていますね。印象派の描きかたも真似してチューブから出した色をそのまま置くなど、鮮やかな光を大切にして大きな筆でガンガン色を乗せていました。
海里 海里のお家で飼っているワンちゃんだそうです。キラキラとした瞳で見つめてくる姿がとってもキュート!茶色の毛並みにオレンジや黄色を使い、光にあたっている部分との差を表現することにより、立体感を出しています。

上段左から 葉大・結衣・由良・洵
下段左から 遥・理沙・美鶴
葉大 猫が2匹並んで寝そべっており、とてもリラックスしている様子が微笑ましいです。猫のお腹から背中にかけての丸みや、毛並みの描き分けが出来ており、手前の猫のモッチりとした胸のお肉が、柔らかく表現出来ました。
結衣 キャッチボールの一場面。ボールは宙にあり目で追ってキャッチする瞬間の出来事を良く捉えています。自然に浮かんだ楽しそうな表情や、グローブの質感に拘りが感じられ、見せたい箇所を意識して描いている事わかりますね。
由良 大人でも嫌になるくらい複雑なお城を描き切ったのは根性があるなと思いました。下地からの積み重ねで色が厚くなった分、石垣は堅牢で力強く見え、これなら崩れる心配はないでしょう。(笑)光と影のコントラストも明快。
洵 こんなにアップで鳩を見たことはないかもしれませんね。鳩をよく見るとグレー一色ではなく、首元に光の反射で緑と紫の色がキラリと輝いて見えるのですが、注意深く描き分けが出来ています。迫力のあるダイナミックな構図も◎
遥 この角度で写真を撮っても逃げないという事は、猫との信頼関係が築かれている証拠ですね。「なんだよー!」とちょっと不機嫌そうに見下ろしている感じが愛らしく感じます。サインの色のチョイスがデザイン的でかっこいい!
理沙 旅行に行った際に泊まったホテルだそうです。手前にはお花が咲いており、青空が抜けていて、南国という事が感じられる、まるで絵手紙のような構図が安定感を出しています。家族との楽しい思い出が滲み出ています。
美鶴 おばあちゃんと家族旅行にいった際の写真との事で、作者本人が非常に楽しそうではしゃいでいるのが伝わってきますね。肌に沢山の色を重ねる事で、豊な顔の色を再現する事が出来ました。背景のネモフィラと同じ色のTシャツが良い!

上段左から 花音・朋・綾乃・瑞記
下段左から こと乃・彩羽・悠琉
花音 オウムの極彩色がジャングルの緑によく映えます。画面全体が、まるで細かい色ガラスをはめ込んだステンドグラスのように響き合い、光を透過したような美しさです。この完成度は、幼児クラスから続けているからでしょうね。
朋 犬を愛でる様子が、どこか客観的に描かれているように感じる自画像。わざと視線を外した見せ方が上手い。いつもマイペースで急かされることも多いのですが、技術はかなり高いので、あとはちょっとスピードを身に着けるだけ。
綾乃 シャクシャクとしたスイカの舌触りまで感じさせる油絵のテクニックに舌を巻きました。ガラスのお皿と和紙でできた団扇の質感も完璧です。最後の簾でとうとう疲れてしまいましたが、その粗密さもまた味になっていますね。
瑞記 油絵は白の使い方が一番難しく、混色せずに上から塗ると、煙・霧・埃・粉・淀みに見えるのでタブーとされています。ところが蛙の周囲に使っている白はどうでしょう?蛙の体表のぬめりや、湿地帯を彷彿とさせる効果になっています。
こと乃 警戒心のないのんきな猫は、人懐っこい笑顔のこと乃にそっくりです。海の魚はいつでも食べられるし、意地悪な人間も不在。濁りのない混色で、明るい光と清々しい風を感じさせています。湿った影の色もなんと深い色味!
彩羽 明快・軽快な色遣いが爽やか。本来複雑な自然物を単純化した形に変えて、リズミカルな構成となっています。心地よい動きが退屈さを感じさせない魅力的な画面を生み出し、雑な塗り方さえも狙っているかのように見える油絵です。
悠琉 大きな体を画面いっぱいに入れることで、ジャンプしている躍動感や迫力を感じます。体の黒い模様はほとんど黒を使わずに混色で作りましたので、なめらかな流線形の胴体が太陽で光り輝いているように見え、屋外の心地よさが伝わります。

上段左から 直樹・加恩・こはる・璃生
下段左から 吉乃・美来・尚志・歩
直樹 小さい時から黙々とマイペースに作業するタイプでしたが、最近はずいぶんスピードアップ。全てが青でしたので色づくりに苦労しましたが、効率よくテンポよく筆を置けるようになってきたと感動しました。成長したなぁ。
加恩 いつもおっとりしていますが、今年マイ油彩道具を買ってもらったせいで俄然やる気が出たカノン。描き出しから絶好調で、全クラス130人のお手本に何度も使わせてもらいました。立体感を出す為につけた影の色が美しいですね。
こはる 子どもなら誰もが夢見る、食べきれない程の『背の高いパフェと、3段に重ねられたパンケーキ』美味しそうに描けていますね!お皿に出来た陰や奥の壁に当たる光で、お洒落カフェの空間まで感じ取れます。甘い匂いがしてきそう。
璃生 桜の木の前でポーズを取るのは弟くん。ドヤ顔はリオそっくり!何が苦労したって、Tシャツの複雑な模様。しかし淡い桜と無彩色の地面の中に、発色の良いこの形と色があるからこそ、この作品が華やぐのです。よく描いたね!
吉乃 レンガ造りのステキなお庭ですが、レンガのパースが難しかったねぇ。ひまわりが無くても見続けられるほどのデッサン力と描き込みがあったからこそ、この絵が活きました。池の中の睡蓮や写る青空が、茶色い画面を引き締めています。
美来 子どもの白熊ですが、どっしりとした体重やぬくもりまで感じられます。氷原・雪のつもる森・白い毛の全てが違う色味に感じさせるよう、たくさんの白を作りました。こういうこだわりはミライの持ち味。好きな事を邁進してください。
尚志 日本猿が座るボリューム感、毛の長さ、毛に使った色幅の広さなど、どれをとっても初めて油彩とは思えません。絵具を使いこなしているなぁ。背景の緑と手前の茶系、どちらも上下でグラデーションにしてあり、上からの自然光を感じます。
歩 体育館でドッチボールの試合を応援しているところです。ずらっと並んだチームメートが移る写真を持って来ましたが、小学生に群像は無理なので、仲良しの一人だけを選び描きました。あえて構図を下に寄せたことで体育館の広さが伝わります。
小原です。また小学生の油絵の紹介に戻ります。展覧会にいらしてくださった生徒さんや親御さんからは「見た見た。コメントも読んだ。」と言われそうですが、関係者以外の方にも自慢したいので、続行します。
欠席の為に仕上がりが遅かった3年生が一人、今回4年生の中に潜り込ませています。油絵は通常、低学年ほど完成が早いです。集中力が短いので、長く机に縛り付けておくと、ごちゃぐちゃになる為、程よい所で取り上げるのが極意。

上段左から 麻衣(3年)・望実・心希・菫
下段左から 勧英・早南・聡介
麻衣 お兄ちゃんと一緒にお花畑の前で写真に納まる姿ですが、背景はデザイン要素が強く、平面的でモダン。自分の赤いTシャツにサインを入れているところも非常にオシャレですね。立体的に描いた頭部とも違和感がありません。
望実 ぐりんぱという富士山の麓の施設だそうです。ネモフィラの水色の絨毯と風車の組み合わせがたまりません。主役を風車にするために、手前の花はわざとにじませるようにして細かく描きませんでした。視線誘導が完璧な構図。
心希 乗馬中の嬉しそうな表情、若干やる気のなさそうなポニー、奥に続く馬場の白い柵、初夏の緑の森林を、心希の楽しい記憶を再現するような柔らかな色彩でまとめました。紫味を帯びた色調がノスタルジーを感じさせます。
菫 香港の眠れる森の美女の城(だったような?ディズニー弱くて聞いても覚えられなくてごめん)ふわふわしているように見えて、実は根性がある人なので、難しい建築物も音を上げることなく黙々と描き進めていました。夜景もいい!
勧英 とぼけたワニですねぇ。上から見ている所を描いた為「絶対自分が食べられることはない」という客観的で余裕な気持ちまで伝わります。ピリッと利いた緑と朱・青と黄色の補色効果が小気味よく画面にリズムを作っています。
早南 目が覚めるような青い空をバックに、曲げた首がハートのになってる鮮やかなピンクのフラミンゴは、おしゃれに敏感なお年頃にはぐっと来ちゃいますよね。色数が少ない分、体にはたくさんの油絵の具を盛り上げ、立体的にしています。
聡介 毎年130人前後の生徒の中で一番最後の仕上がりになる男。遅い完成をわざと狙っているようで少々ムカつきますが、完成作品が見事で頭ごなしに叱れない。題名につけた『贅沢な焼肉』の言葉のチョイスもイケてる!憎めません。