小学生自画像 紙版画4

小原です。本日で1年生~3年生まで88人の自画像紙版画紹介、ラストです。素晴らしかったでしょう!?これだけそっくりにできたので、小さい時の思い出として記念になる作品になったと思います。

いよいよ明日からは4年生~6年生まで高学年の木版画の作り方を紹介していきます。↑だいぶ本格的な版画になってきましたね。
自画像木版画は、約6年に1回やっているカリキュラムです。なぜ6年に1度かというと、1年生から6年生まで通っている子が、同じカリキュラムをやらないようにですが、今回の版画では低学年と高学年で『紙版画』『木版画』に分けたので、3・4年後にもう一度やっても大丈夫になりました。
前回2019年の自画像版画はこちらをご覧ください。(この記事を描いている当時大学生の旭先生は、今や都内の小学校教諭、しばしば生徒達の面白ネタをつまみにバーで飲み明かす同僚になりました。)

小学生自画像 紙版画3

お久し振りです、河原です。最近は暖かい日が続き、早くも夏の気配を感じる日もありますね。いよいよゴールデンウィーク、心も弾む季節どうぞ素敵な連休をお過ごしください〜♪
月曜、火曜のひとみ先生に続き、小学生クラスの自画像紙版画や自画像木版画の制作に取り組む生徒の様子や、みんなのお手伝いをする中で感じたことを書こうと思います。

まず最初に自画像ということで顔写真を撮っていきました。高学年が恥ずかしそうに撮られいく中、低学年は思いっきり口を開けたり歯を剥き出しにしたりと、一人一人個性的でユニークな表情をして撮影されていました。普段あまりしゃべらない大人しい子も破顔しているのを見ると、それを撮ってる僕ら講師もつられて笑顔になっていました!

紙版画は写真をもとに目・鼻・口など顔のパーツづくりを始めたのですが、オリジナリティたっぷりの表情なので、鼻の角度やしわ、見えている歯の本数といった細かい表現は、お友達の作品を参考にしても正解がない分、試行錯誤しながら頑張ります。

僕たちがお手伝いしていて苦戦した点としては、生徒たちは皆鼻の穴=まんまる二つ○○という固定概念が備わっているため、せっかくカーボン紙で写して正確な形にできているのに、仕上げの鼻の穴が○○と鼻が大きくなっている子たちが続出したことです。鼻の整形が大変でした。(笑)

いよいよ原板が完成し、インクを塗って紙に刷る段階では、先生のペンキローラーを羨ましそうに見つめながら、きちんと順番を守って並び、数種類の紙に刷っていきます。
インクをつけた版画にそーっと版画紙を乗せて指でぐりぐりと隙間なく密着させていきます。低学年は力が弱い&雑なので、くまなく指の指紋がなくなるくらい圧をかけるのがポイントです。

みんなの努力で刷り上がった作品は、どれも個性豊かで、それぞれに味わいがありました。版画ならではの「一度作れば何枚でも刷れる」という楽しさも、しっかり感じられたのではないでしょうか?!

小学生自画像 紙版画2

昨日に引き続きひとみです。本日も小学低学年で実施した自画像紙版画について、もう少し細かく書かせて頂きます。

〈パーツの切り貼りの順番〉

・顔の輪郭を写し切ります。
額は髪の毛を上から貼るために、糊しろ部分として大きめにしておきます。

・歯、舌を写して切り、貼り付けます。
唇を重ねて貼るために必要な糊しろ部分(歯茎)を作っておきます。また、歯を一つ一つ作ると大変なので、上の歯と下の歯でそれぞれのまとまりで作ります。

・唇を写して切り、貼り付けます。
重ねる順番は、舌、歯の順で、一番上に唇を重ねて貼り付けます。

・黒目を写して切り、貼り付けます。
瞼を重ねて貼るために、瞼で隠れている部分も作ります。つまり〇に描きます。〇の上下が必要な糊しろ部分となります。

・瞼を写して切り、貼り付けます。
黒目の上に重ねて貼り付けます。

・眉毛を写して切り、貼り付けます。
前髪でほとんど隠れている場合でも作ります。

・鼻を写して切り、貼り付けます。
小鼻以外の鼻の稜線も(△のような形になるように)描きます。難しい子は先生がアドバイスしながら見本を見せます。

・鼻の穴を写して切り、貼り付けます。
鼻の上に重ねて貼り付けます。

・耳を写し切り、輪郭の後ろに貼り付けます。
輪郭の後ろに貼るために必要な糊しろ部分を切らないようにします。

・耳の中の造形(内耳)を写して切り、貼り付けます。
耳の上に重ねて貼り付けます。

・顔のシワを写して切り、貼り付けます。

・ある子は眼鏡や、髪飾りなどのアクセサリーを写して切り、貼り付けます。

・髪の毛を写して切り、貼り付けます。

・首を写して切り、輪郭の後ろに貼り付けます。
顔の輪郭の後ろ・洋服の後ろに貼るために必要な糊しろ部分(上下)を切らないようにします。

・洋服を写して切り、首の前に貼り付けます。

・襟やフードを写して切り、貼り付けます。
洋服の上に重ねて貼り付けます。

〈切るもの一覧〉

・顔全体のシルエット
・顔パーツ
    ↳唇×2
        歯×上下
        舌
        ※口の中の暗い部分は作らない
        まぶた×2(二重は4)
        瞳×2
        眉×2
        鼻
        鼻の穴×2
        耳×2
        内耳×2
・細かいシワや影、髪
・首
・服
・ある子はアクセサリー(眼鏡やリボンや矯正器具)

私の説明でお分かりになりましたでしょうか?小原先生に伺うと、面白いカリキュラムの時は、全国の小学校の先生から電話で質問されることもあるとの事でしたが、こちらに書き出したことで作り方の全てが分かって頂けるよう尽力したつもりです。上手に作ってもらい、図工が大好きな子が増えてくれたら嬉しいです。

小学生自画像 紙版画1

ブログはお久し振りです、ひとみです。今回は2・3月に小学生クラスで実施していました、自画像紙版画について書かせて頂きます。

紙版画は、コシのある厚手の画用紙を重ねて貼ることで凹凸のある版を作り、その版を油性インクで刷り版画が出来上がります。画用紙の積み重ねをレリーフとして考えると、高い場所(鼻の頭など)を上にしたくなりますが、版の上にくるパーツほどインクが付きやすく黒くなるので、暗くなるパーツ(鼻の穴など)が一番上になるように作ります。最初は理解するのが難しい子が多く苦戦している様子を見られました。しかし作っていくうちに理解できて「次に暗くなる所はここだから、これを作るんだよね!?」と混乱せずに進められ、頼もしく思いました。

そんな紙版画の詳しい作業手順を紹介しようと思います。

①自分の写真にトレーシングペーパーを重ねて線で顔のパーツを描き写します。(撮影はできるだけ面白い顔をポーズしてもらいました。)
この時の注意点としては細かいシワは描きますが、頬などの大きく暗い面はなぞらないようにすることです。
影になっていない上のまぶた、鼻は鼻筋もなぞることで後々の切る作業で、パーツごとに分けやすくなります。

②トレーシングペーパーを裏返して描いた線の上を全て黒く塗りつぶし、カーボン紙状態にします。
(写真では分かり辛いですが、右のトレーシングペーパーの裏は、濃いかきかた鉛筆で塗りつぶしてあります。)
塗り忘れがあると次の画用紙に写す作業の時に線が写らないのでしっかり丁寧に塗ります。

③画用紙の上にトレーシングペーパーを重ねて顔を写し、お面を作ります。
ズレないようにマスキングテープで画用紙とトレーシングペーパーを貼り付けて固定すると良いでしょう。
顔の輪郭だけでなく、目や口などの全ての線を画用紙に写しておくと分かりやすくなり、貼り付ける際に福笑いにならずに済みます。
また額は髪の毛を上から貼るために、糊しろ部分として大きめにしておきます。
先生が事前にカラーペンで糊しろ部分をトレーシングペーパーに描き、前髪の形の糊しろを切ってしまわぬように気を付けさせました。

④画用紙にパーツごと線をなぞり、写したパーツの線を切ります。
この時、例えば歯などは唇の下になるよう重ねて貼るので、のりしろ(写真では見えていない歯茎まで)を作る必要があります。これは難しいので、一人ひとり切る前に、先生がのりしろを描き足しました。また、歯を一つ一つ作ると大変なので、上の歯と下の歯でそれぞれまとまりで作ります。

ここからは、パーツの線をなぞって、切って、貼るの繰り返しの作業になります。先生が「次は左の眼の上瞼を作ろう!」など細かく声を掛け、「最初に切っておいた目玉(黒目)と瞼をくっつけちゃおう!」と切ったパーツはすぐに貼り付けることで、紛失を防ぐことができます。20人以上の低学年の一斉指導なので、確認しながらパーツごとに繰り返し作業することが大切です。

⑤切ったパーツを貼り付けます。耳ともみあげの関係など、前後関係が人によって違う場合もあるので、先生が一人ひとり確認します。
貼り付ける際にボンドをつけすぎるとはみ出してしまい、刷る時に影響が出てしまうので注意が必要です。

⑥完成した版画にインクをつけて版画用和紙の上に重ねて刷ります。
バレンで力を入れてこすることで転写が均一に綺麗にできると言われていますが、6歳の子に使わせると力が足りず薄くなりがちです。ミオスでは手をバレン代わりにし、掌や指先で凹凸を感じながら擦らせています。
転写できたかどうか角を少しだけめくって確認しながら行います。転写できていない部分があったらその部分を重点的にこすります。

⑦和紙を剥がし、乾かします。版画インクは油性ですので、完璧に乾くまで3日間ほど掛かります。(すぐに乾く水性インクだと、刷っている最中に版と和紙がくっついてしまうので、忙しない作業となり低学年には不向きなのです。)
本当は広げて乾かすのが一番良いのですが、一人で数枚刷る為1クラス100枚近くになりスペースが足りないので、ボロ布と新聞を挟み重ねて保管。夜間大人クラスが終わってから朝まで、教室中の床に広げ乾かしました。

作業が多くて大変ですが、低学年でも簡単に写真のようなリアルな版画を作ることができます。小学生クラスの皆も自分とそっくりな版画に喜んでいました!ミオスで開発した技法との事で、私が学習指導案を作らせて頂きました。ぜひ皆様も真似して紙版画に挑戦して頂けるよう、明日はもう少し細かく書き出します。

白土の役割

寒波を理由に布団にくるまってます、かさねです。月曜から続き、小学生クラスのみんなが作った埴輪を紹介していきます。

導入では、小原先生が埴輪についてお話をするところからスタート!(詳しい埴輪の歴史は、火曜日の大志先生のブログをチェック
「知ってる人〜!」という質問に、ほとんどの人が手を挙げていて驚きました。小学校で古墳を習うのは6年生なのに!聞くと、どうぶつの森などのゲーム(動物以外に、埴輪も36種類集められるらしい)やアニメ(はに丸は小学生の親御さんが世代?)を通して知っていたらしく、キャラクター化されて案外日常でも見かけるものなんですね。それだけ日本人には愛着が湧く造形なのだと、改めて見入ってしまいます。

今回埴輪づくりで使った粘土は、昨日のひとみ先生のブログでも詳しく書いてありましたが、初めて触れる丈夫な粘土!なので触り心地や匂いが珍しかったのか、粘土がついた手を眺めたり、「変な匂い~」と嗅いだりしている子が多かったです。中には「良い匂い!」と気に入る子もいました。(パン種を発酵させた酵母のような匂いです。)乾けば雨に濡れても大丈夫になるほど強く密度の高い粘土なので、ほぐしたりくっつけたりが難しいのですが、それぞれが粘土ベラや水を使い工夫していました。

最初は、黄色、赤茶色・黒色の3色から取り掛かりました。トイレットペーパーの芯でつくった筒型の土台にどんどん粘土が乗っていき、剣士、うさぎ、山や恐竜などみんなの面白い発想が形になっていく様子はとてもワクワクしました!設計図通りにいかなくても、うまく粘土が扱えなくても、みんな目の前の粘土に合わせて柔軟に手を動かしていきます。そしてまずは1日目、3色での埴輪が完成!これだけでも十分個性的で存在感を放っています。

ちなみに粘土が乾ききらぬ翌日に、中の芯とビニールは抜き取ります。(本人たちは1週間に1回のみアトリエに来るので、先生たちの仕事。)カチコチになると、固いトイレットペーパーの芯が抜きづらく過剰な力が必要な為、割れてしまう事があるからです。

芯を抜いて内側からも乾かしていきます。穴も開いているので、通気性も良いですね。そうして1週間乾かしたら、最後は白色の粘土で仕上げです!白色の粘土の使い方は特に個性が出てて、埴輪本体をゴージャス・カラフルにする為にたくさん使う子もいれば、何体も眷属(けんぞく=従者?手下?脇役?)を作る子など。前の週でつくった埴輪の世界観がさらにパワーアップし面白かったです。
ちなみに一気に白の粘土まで使わせなかった理由は、白土粘土だけ異常に固く芯材にくっつきにくかった&カラー粘土と同時に使わせると、子どもは面倒くさがって手を洗わず白が汚れる。というものです。

白土を付ける週に欠席してしまい、カラー粘土だけの作品↓ 白が入ると急に見栄えがしますね

毎週「今日は持って帰れる!?」と聞いてくる子も多かったので、今週ついに持ち帰れる際のみんなの顔が嬉しそうで、見るのが楽しかったです!

埴輪の能力

最近は子供たちの制作意欲に影響され、作品作りに没頭中のひとみです。

月曜日から返却をしているので、もう持ち帰られたお子さんも多いと思いますが、埴輪作りの様子をお話しようと思います。
今回の埴輪作りで使った粘土は、小学生が馴染みのある紙粘土や油粘土より少し硬めのもので、子供たちは伸ばすのに大苦戦!水を少量つけて粘土をくっつけるのですが、中々に調整が難しくべちゃべちゃになってしまう子や逆に足りないせいでひびが入ってしまう子も。普段使わない粘土だと硬さの感覚だったり水加減が違うので、伸びない・つぶせない・ちぎれやすいetcやはり苦戦はしますが、新鮮な体験だったと思います。しかし子供たちのすごいところが、最初は戸惑っていても一緒にやるとすぐにコツを掴んでさくさく作り上げるところです!上手くならしたり、くっつけられると「見てみて上手くできた!」とニコニコしながら見せてくれて、こちらまで嬉しくなります。

完成形が見えだすと、みんな想像力がどんどん湧いてくるのか、埴輪に名前をつけたり、性格やどんなスキルを持っているのか(例えば身長を越える跳躍力がある・とてつもない腕力を持っているなど)教えてくれる子がたくさんいました。また、近くの子同士で「こんな能力っぽいね!」など話していて、自分の考えを共有し合っているところを見ることができました。今回の授業では枠に囚われない、発想力の展開を子供たちは感じることができたようです。

また授業前の様子としても、アトリエに早めに来ている子供たちが階段に並ぶ埴輪たちを見て「この子可愛い!これは何?すごい!」などと、他の子の作品もじっくり見ていて楽しそうにしていました。全員分の埴輪たちが並んであると、一人一人違った個性がよく分かり、子供たちが興味津々になるのも納得でした。

保護者の皆様、お子さんが作った埴輪の名前や能力、お気に入りの箇所を質問すると、きっと喜んでお話してくれると思います!是非作品を見ながら聞いてあげてください。

埴輪ブーム

年末にブログを書いてからもう1ヶ月が過ぎてしまったなんて、あっという間で驚きです。お久しぶりです、河原です。

昨年末、東京国立博物館で【挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」】と、東京国立近代美術館で【ハニワと土偶の近代展】が開催されていましたが、今は九州国立博物館で【はにわ特別展】が開催されているのをご存知ですか? 東京国立博物館で飾られていたものを、今度は九州で展示中なのです。なぜ今【埴輪】がブームなのかと言えば、昨日の小原先生のプログにあったように、国宝指定50周年ということで、国を挙げてチヤホヤ?しているのです。今から1750年ほど前、古墳時代の350年間、時期や地域ごとに個性豊かな埴輪が作られたという古い歴史ながら、現代でも通じる愛くるしさを持つ【はにわ】。ブームに便乗して、小学生クラスでも歴史を勉強してから製作することになりました。 ユーモアと発想力を活かした個性豊かな【はにわ】たちをご紹介しま〜す。 

まず、形の基礎となる土台をトイレットペーパーの芯を使って紙工作。 
はにわの中は円筒(中が空洞)なので、後でトイレットペーパーの芯を取り外す必要があります。どのようにすれば後で取りやすくなるのか、粘土を使う前に考えなくてはなりません。そこで、見本と見比べながら試行錯誤し、工夫して取り組んでいきました。 
みんなソワソワ、早く粘土を触りたい気持ちを抑えているのがすごく伝わってきました(笑)

さて、いよいよ待ちに待った粘土の時間です! 
今回は、素焼きではなく「焼かない陶芸」という自然乾燥で陶器のように固まる特別な粘土を使用しました。(粘土の商品名などは、昨日のブログを参照ください。)赤茶・黄土・黒土・白土の4色販売されています。これによりさまざまな色を組み合わせた埴輪を作ることができます。 
頭の中で思い描いていた理想のはにわを目指して一斉に作業開始。 中には、シャチ(シャチホコ?)のはにわや、カニ・クワガタの形をしたはにわなど、驚きのアイデアが次々と誕生!最後に、仕上げとして目や鼻、口の穴をストローで開けていきます。 目をたくさん開けてみたり、口を大きく開けてみたり、開けた穴に違う色の粘土を入れてみたりと、それぞれが工夫を凝らしました。 

制作期間中、階段にずらりと並べられたはにわを見て、通りかかった方々も興味津々の様子でした(笑)

この授業では、はにわ作りを通して日本の歴史を学ぶことができ、とても有意義な時間になったと感じています。実は私も、生徒たちの楽しそうな雰囲気に影響され、個人的に粘土を買ってはにわ作ってみたりしました(笑) 
みんなにはミオスでの経験を糧に、柔軟な発想を形として残せるクリエイティブな人になってほしいと思っています! 今年もよろしくお願いします!

結界を張る埴輪

埴輪が国宝に指定されてちょうど50年。ミオスではそれにちなみ1月のカリキュラムで『はにわ』を作りました。埴輪は王などの古墳の外側に立てて並べられた素焼きの土製品です。一説によると、墓の周りに結界を張る為(聖域を画し、邪を払う機能=古墳に邪悪なものが入り込むことで埋葬された死者が荒ぶり、人々を苦しめないようにする為)に置いたのではないかとも言われているそうです。

粘土細工と埴輪制作の最大の違い、なんだか分かりますか?
『空洞であること』です。 素焼きの陶芸のようなものなので、粘土が均一の厚みでないとなかなか乾燥しないだけでなく、窯の中で破裂するおそれがあります。 また本当の埴輪は、小学校1年生くらいの身長がありますから、空洞にしないと粘土も大量に必要になりますし、重すぎて運べなくなってしまいますね。
特徴その2は、空洞であることを活かし、目や口に穴を空けています。それが素朴でゆるい表情を作り出し、魅力となっているのです。
今回は焼成しなくても、雨にあたっても大丈夫なテラコッタ状態になる粘土を使いました。庭の植木や、室内の観葉植物の横に置いてあったら、コロボックルのようにも見えて、とってもかわいらしいですね!

ユーチューバーのりきんが、全員分のはにわを一挙にご紹介。YouTubeはこちら

キラキラ☆ガイコツ

ひとみです。もう11月も終盤、時季外れのハロウィン・ガイコツ制作の紹介となってしまいましたが、昨日の大志先生に続いて本日もお見せします。親御様はお子様達が持って帰ってきた作品を10月のハロウィンに飾って頂けたかと思いますが、もう仕舞われたでしょうか?みんなカラフルでそれぞれとても個性的な仕上がりになりました。昨日に補足してお話しようと思います。

紙粘土が固まった後のベースの着彩では、ベースに時間を掛け過ぎて模様や飾りが描けなくならないよう3色限定!けれど人によっては1色だけの色使いをする子もいて「そう攻めていくか!」と大志先生同様に関心されました。装飾の色つけでは、とにかく沢山色を使う子、あえて限られた色に絞りパターンを作って華やかにする子、モノトーンでシックにする子、多彩なセンスが見られました。1週間預かって乾かしている間、階段に並べて置いてある骸骨を見られた大人クラスの方は、まさにハロウィンである賑やかさを感じられたのではないでしょうか?私も通るたびにわくわくした気分になりました。

そして最終週のストーン付けの時間では「付けていいよ!」と言った瞬間に一斉に歓声が上がり、目を輝かせて「沢山付けていいの!?」と確認してくるほどに喜んでいました。一人辺り50個ほどのストーンシールを買ってきていましたので、目移りしてしまいますね。私自身も宝石のようなキラキラした物が大好きなので、子どもたちの興奮がとても良く分かります!
ストーンを貼る際も、選ぶ色や位置によってみんなの個性が表れ、見ていて心躍りました。ガイコツのキラキラ度が上がるごとにみんなのテンションも上がりました。
着彩の時も楽しそうでしたが、ストーンを貼る瞬間のあの目の輝きは忘れられません!このガイコツ制作は通常の制作と比べると短い時間ではありましたが、自由で楽しい思い出になったのではないでしょうか。

是非お子様が作られたガイコツは毎年飾ってあげてください。きっと制作した時の高揚感が思い出されると思います!

金欠のハロウィン

大志です今回は死者の日のドクロの制作から完成まで生徒の様子を交えながらお伝えしていきます。
11月1日はメキシコの「死者の日」ということで、ドクロの飾りを制作しました! このドクロはカラベラと呼ばれていて、悲しみではなく喜びの象徴とされており、亡くなった人を明るく楽しく迎え入れたいというメキシコ人の考え方が反映されているそうです。(詳しくはノリ先生のブログで。)

写真で見るとどれも独創的でユーモアに富んだ作品ですが、制作途中も紙粘土を手で捏ねて、頭を大きくしてみたり、目を離してみたり、歯を作って見たり、みんなで見せ合いっこしながら人との違いを比較して語り合い、夢中になっていました。形に完璧を求める制作物ではありませんので、いびつで面白い、むしろ変でいい、というのはリラックスして楽しめますね。

色塗りの場面では、お友達と仲良く同じ色にしてみたり、カラフルなアクリル絵具が目の前に何十色もあるのに、思い切って一色で仕上げようとする生徒までいました。僕にはその選択をする勇気はなかったと思います…パチパチ。

着彩すると、みんな自分に似てくるような雰囲気があり、完成がとても楽しみでした。

ベースを塗り白い部分がなくなった後は、模様を描いたりの装飾です。試行錯誤を繰り返しながら、細部を仕上げていきます。ここで登場したのは…そう、ゴールドの絵の具!みんなが待ちに待ったゴールドを配ると、「ゴールドォ!!!」と目を輝かせながら駆け寄ってきました。机の真ん中のお皿に金の絵の具を出した一瞬の隙に無くなり即・金欠?状態。しかし、少量の金の絵の具も誰かが占領することもなく、みんなで分け合いっこしていて、とっても優しい気持ちになりました。

最後に小さな宝石のラインストーンシールを貼り付けて完成!!短い期間でしたがバラエティーに富む作品ばかり、また異国の文化を知れる良い機会だったと感じました。楽しい思い出になったと思います!!!来年以降もハロウィンの時期が来たら飾ってね。