
村田 油彩
サヤカです。春になると街に人が多くてびっくりします…。今日は、村田さんの油彩の作品をご紹介します。
左は油絵2枚目、ネイチャー雑誌からピックアップされたクジラの骨だそうです。クジラの骨という死骸にめいっぱいの光が注ぐ様子は、死と再生を感じさせ、幻想的な空模様も相まって、どこか神秘的な雰囲気が漂います。筆跡を残して波のように描き、朝を迎えて白んでいく様子を白色と黄色で表現しているところに、ゴッホの『星月夜』を連想しました。また、光の描き方が巧みで、画面外の太陽の存在が想像できます。画面に映らない部分の説得力があることで、見た人に作品のストーリーを考えさせる事ができるのです。
右はイラストレーターの作品の模写。油絵に向いている作品とは言えませんが、今までの写実から一線を画すために、全く違う方向性をまずは模写で練習しようと選ばれました。優しいタッチを再現し、温もりのある作品になっています。シンプルな線でデフォルメされた人物が丁寧に書き込まれているため、複雑な背景に負けることなく、存在感を持ちました。
左の作品は写実、右の作品はイラストの模写と違ったアプローチの作品ですが、二つの作品とも、タッチの繊細さや丁寧さが伺え、村田さんの個性が乗った作品になっています。違った方向性を試すことで、より自分が描きたいものや表現したいものが磨かれるかと思います。これからの村田さんの作品も楽しみにしています!








