小学生クラス9月のカリキュラム

日曜日ですが、小原です。本日でお盆休み終了。明日からまたよろしくお願い致します。

小学生クラスの夏休み中の振替をすでに消費し、油絵も完成して、次の授業は9月という子がチラホラ出てきました。9月のカリキュラム・予定表を渡しそびれてしまった子も多いので、こちらに持ち物を書き出します。
9月は【はりこのリンゴ作り】です。完成したはりこは10月4日(日)の元住吉商店街のお祭り『オズフェスタ』で駅に飾りますので、お楽しみに!
持ち物 筆記用具・雑巾・水彩絵の具セット

油絵が未完成の子は、9月にも伸ばします。油彩の持ち物を持って来てくださいね。

クレヨン画第1弾

サヤカです!今回は小学生クラスで行ったクレヨン画をご紹介します。

幼稚園生でも慣れ親しんでいる画材ですが、使い方によっては油絵のように厚みのある作品に仕上がります。タケノコ、イチゴ、魚の開き…と毎週モチーフを変え、1ヶ月で4枚ほどのクレヨン画を完成させました。すべて実物を見て描いたので、それぞれの個体差もよくよく観察し、同じモチーフでも個性豊かな作品たちが並んでいます。

簡単にイチゴの塗り方について説明します。下の画像はスタッフ向けに教える時のポイントも含めて手順を書いたものなのでぜひご覧ください。

①まずヘタや種も含めてすべてピンクで下塗りをします。下塗りをすることで、色に深みがでたり、後から塗る濃い色が映えたりといったメリットがあります。

②自分のイチゴをよく観察して、まだ熟しきっていない部分を黄色やオレンジ色を重ねて再現していきます。

③果肉の部分を赤色で塗ります。下塗りとは違い、種を避けて色を塗っていくので、いちばん集中力と根気を使う作業でした。

④種は、黄色や黄緑などで一粒ずつ塗ります。白のクレヨンで種の周りにまるーく光の反射を描くと、グッとリアルに近づきます。

⑤最後に、赤色の補色に近い紫色や青色で影を入れて完成です!補色を入れることで、赤の鮮やかさがより強調され、作品の完成度が上がります。

完成したあとは、モチーフのイチゴをぱくり。「描き終わったら食べていいよ」と最初に伝えていたので、終盤はイチゴを食べたくてソワソワしている様子もありました(笑)

徐々にモチーフの難易度も上がっていきましたが、クレヨンという使い慣れた画材だからなのか最後まで臆することなくガンガン描き進める子が多かった印象です。クレヨンの独特のテクスチャーや色の混ざりに子どもだけでなく、大人のみなさんも夢中になるはず。昔使っていたクレヨンを引っ張り出して、クレヨン画に挑戦して見てください!

本日よりお盆休み中の1週間の間、次々ご紹介しますのでお楽しみに!

一枚の絵と向き合う姿勢

横山 透明水彩

サトルです!今回は横山さんの水彩画をご紹介いたします!フランダースの犬に登場する、ベルギーのアントワープ聖母大聖堂を描かれました。教会内にはルーベンスの名作「キリストの昇架」、「キリストの降架」などのある、ベルギーの観光名所の一つです。

一年以上に渡り、長い時間をかけて作り上げられた大力作。透明水彩で描かれたとは思えない程の深みと重厚感が滲み出ています。右上のステンドグラス窓から差し込むカラフルな光が部屋に広がる幻想的で神聖な景色が、清潔感を保ったまま色鮮やかに表現されています。
僕が土曜クラスに行くようになったのが、一年半くらい前?(正確には覚えていません)なのですが、横山さんはその頃にはすでにこちらの作品を描いていました。まだ下描きの段階でしたが、正面のステンドグラスや壁に掘られたレリーフの形をとてつもない精度で描かれていて、衝撃を受けた記憶を思い出します。水彩画の下描きの線が残る性質をしっかり理解した上で、じっくり長い時間をかけて描かれましたね。右側の壁は鉛筆の描写を生かして、グレーの絵具をムラなく塗るだけに留めることで、きれいな光の表現を邪魔しない名脇役となっています。

長い間描く姿を見させて頂きましたが、横山さんの制作に向かう姿勢は本当に素晴らしかったです。細かく描き込まなければならないところが多く、なかなか上手く描けない所も何箇所もありました。しかしそこで諦めずに、時には絵の具を洗い落としたり、水彩色鉛筆を使って細かく描いてみたりと試行錯誤を繰り返す。形になるまで何度でも立ち向かう姿には尊敬の念を抱きました。特に正面のステンドグラスの描き込みは写真では見えないほどまで細かく描き込まれており、長い時間をかけて魂の込められた表現がされています。天井の複雑な構造もかっちりと隙のない描写がされており、画面の外側に視点が流れていかないように仕上がりました。

透明水彩は比較的絵の具を重ねるのが難しい画材ですが、長い時間をかけてじっくり色を重ねる事で、油絵にも負けない重厚感のある作品にする事ができると、横山さんが証明してくれました。他の絵の具では真似できない深みのある光のグラデーションと、精度の高い描写が両立された、この世に二つとない名作絵画でしょう。一つの作品を長い時間かけて詰め切った事で、水彩絵の具に対する理解がとても深まったと思います。新しい作品ではその力を存分に発揮して、のびのびと制作していってください!

絵になる瞬間を

後藤 透明水彩

大竹です。今回ご紹介させていただくのは、後藤さんの透明水彩作品です。「この場所、見たことがある!」とピンとくる方も多いのではないでしょうか。そう、武蔵小杉のグランツリー入口です!

グランツリーといえば武蔵小杉を代表する大きな商業施設ですが、こちらの作品ではその全景を描くのではなく、一部を切り取っています。あえて木々に隠れるようなこの場所を?と思いますが、じっくり鑑賞していくと、建物の庇に規則正しく並ぶ細長い木材の美しさや、人工的な建物の直線と植物の曲線、豊かな緑が対比された心地よい調和が生まれていることに気づかされます。
大きな建物そのものを主役にするのではなく、そこにある木々や光、建築の細かな意匠に目を向けたことで、普段見慣れている場所が少し違った表情を見せてくれます。身近な風景の中から絵になる瞬間を見つけ出す、その目の付け所がとても魅力的ですね。
特に印象的なのは、画面いっぱいに感じられる陽の光です。木の葉一枚一枚に光が当たり、明るい部分がきらきらと輝いています。葉の緑も一色で塗るのではなく、黄緑から深い緑まで様々な色を重ねることで、光を受けた葉の立体感や瑞々しさが表現されています。透明水彩は、絵の具を重ねても下の色が透けて見えるという特徴がありますが、その透明感がこの作品の明るい空気によく合っていますね。
また、ひときわ目を引くのが、手前に咲く鮮やかなツツジです。建物や木々、地面など、その多くが緑や茶、ベージュといったアースカラーで構成されている中に鮮やかな赤が入ることで、画面全体がぱっと華やぎますね。自然の色をそのまま拾うだけではなく、画面の中でどの色をアクセントにするかということまで意識されているように感じます。
後ろの建物の方にも目を向けてみると、大きな窓ガラスには周囲の景色が反射し、その向こうには店内の様子もさりげなく描かれています。細かな部分をすべて説明するように描くのではなく、必要なところにだけ情報を置くことで、建物の中の人の営みをさりげなく感じさせてくれます。

身近な風景を描くということは、単に見たものをそのまま写すということではありません。どこから見るのか、何を画面に入れるのか、どこに光を集めるのか、そして何に最も惹かれたのか。同じグランツリーの入口でも、描く人の視点によってまったく違う一枚の絵になるのでしょう。作者が風景の何に惹かれたのか、風景画はそれがダイレクトに伝わるところが面白いところだと思います。

光をまとった花々

柴田 油彩

夏波です!夏休みに入り、駅から学校までの自転車往復10kmから解放されて嬉しいです。

今回は大人クラスの柴田さんの作品をご紹介します!寒色を貴重とした画面に美しく光が差し込む可愛らしいお花を描かれました。日の丸構図で据えられた花瓶は画面全体のバランスを崩す事なく、お花の配置を考え安定感のあるものとなっています。机に散らばる花たちも密集しすぎることなく程よく目に入ってきます。この作品の視線誘導を支えているのは光と影の使い方です。画面右上から強い光が主役である花瓶とその影にコントラストを生み出しています。加えて左下に向かって伸びる影が画面外の空間を演出しており、視線が自然と抜けていく様子が心地よいです。光と影の様子が作品全体に静かな空気感を生み出し、思わず魅入ってしまいます。

油絵に限った話ではありませんが、制作を進めていくうちに明度や彩度の差が曖昧になり、画面全体がぼんやりとした印象になってしまうことがあります。私自身も、色に意識が向きすぎてしまい、気づくと視線が定まりにくい画面になってしまうことがあります。そんな時は、一度固有色を気にせず、明暗だけに意識を向けながら画面を見直してみるのがおすすめです。デッサンでは白と黒だけで形や立体感を表現するため、そこで培った明暗を見る力を絵の具でも利用できると、さらに表現の幅が広がります。その意識で色に惑わされることなく、メリハリのある見やすい画面に仕上がります。柴田さんの作品は、明暗と彩度のバランスがとても美しく、色彩の豊かさと見やすさが両立されています!

柴田さんは今回が二枚目の油絵だそうですが、それを感じさせないほど完成度の高い作品となっています。特にガラス製の花瓶の描き込みからは観察力が感じられ、透明感や厚み、光によって生まれる繊細な色の変化まで丁寧に描き分けられています。
描写から作品とじっくり向き合われたことが伝わってくるのに、押し付けがましい技術の重さがない、オシャレで軽やかな気持ちにさせてくれる一枚でした。これからどのような作品を描かれるのか、とても楽しみです!