力強い色

悠樹 中1 色鉛筆

ひとみです。もうすぐ、私が在籍している武蔵野美術大学でオープンキャンパスが開催される為、今はみんな準備で大忙しです。私も大志先生も案内の手伝いをしていますので、興味のある高校生は事前に声を掛けてくださいね!

中学1年生の悠樹の作品、画面中央にどんと居座るオニオオハシ。ぱっと見ただけでも目を引くほど黒く塗りつぶした胸の羽は、白い部分との対比を意識するように、ぐっと強い色を乗せています。オニオオハシのチャームポイントでもある黄色いくちばしは、上くちばしの影をオレンジで表現し、大胆に色を分けているのが印象的。黒に負けないよう滑らかで均一な色を作り出すことで、それぞれの色がしっかりと主張し、注目を集める仕上がりになっています。

つかまっている木の枝も、茶色一色で塗るのではなく、赤や黄色、緑、黄土色など、画面の中にある色を取り入れて描いています。背景の緑やくちばしの黄色などから色を拾って枝にも取り入れることで、画面全体のカラフルな雰囲気を壊さない工夫が感じられます。

悠樹はこれまでずっと大好きな電車の絵を描いていましたが、今回は初めて生き物に挑戦しました。全てが鉄でできた無機物のモチーフと打って変わり、筆圧や鉛筆の角度で濃淡や太さを調整し、まるでそこにいるかのような存在感を丁寧に表現できました。その表情からは何を考えているのか想像したくなるほどです。今回は描き方のバリエーションを広げることができた、良い挑戦だったのではないでしょうか。

今はまだ不足しているふんわりしたタッチから精巧でリアルな表現まで幅広く対応できるよう、グラデーションや重ね塗りの基礎を練習し、今後の作品制作に挑んでもらいたいと思います。