
大志です。徐々に季節も春に向けて暖かくなってきましたね。
今回は安東さんの油彩をご紹介しますが、実はこれが初めての油絵挑戦です!
主役である骸骨の制作の過程では、歯並びや目の窪みなど、形の取り方に何度も苦戦しながら描き直している様子が見られました。骸骨のような複雑な形状は、少しのズレで印象が大きく変わってしまうため、粘り強くデッサンする必要があります。そうした試行錯誤を重ねながら、最終的には左右の位置関係も正中線を基準にバランスを決め、整った印象に仕上がりました。時間をかけて観察し、修正を重ねていった過程が、そのまま重量感や存在感として油絵のディテールとなり、完成度につながっているように感じられます。
他のモチーフは、インパクトのある頭蓋骨を支えるように、ひとつひとつと丁寧に向き合い、でしゃばる事なく落ち着いた描画になっています。
柘榴の有機的で複雑な形状・質感の丁寧な表現、青い花瓶の深みのある色合いとツヤ感は存在感を放ち、ピンクの布の鮮やかさが他のモチーフを引き立て、背景のあたたかみのある木の壁も全体の雰囲気づくりに効いています。色のバランスが心地良いですね。
油絵は乾くスピードも遅い為、思い通りにいかないことも多く、そのたびに立ち止まりながら試行錯誤を重ねていくものです。本作からは、そうした過程に時間を掛けて制作されたことがよく伝わってきます。クラシックなモチーフに取り組みながら、自分なりに形や色を捉えようとしている姿勢が感じられる一枚となりました。