自分自慢

エンブレムは、石膏でかたどりして作り、金のアクリル絵具で塗りました。紋章は細かすぎるので、イニシャルを浮き彫りにしています。

名前の文字は、レタリングを推奨しました。昨年10月に展覧会で飾るキャプションとして、板に『ネームプレート』を書かせたので、その際にレタリングを使っています。高学年で覚えている子は、デザイン的でかなり上手いですね。読みやすく書けています。

自分のことをアピールするのは良くない、自慢をしてはいけない、と考えてしまうのは、いかがなものでしょう?出る杭は打たれる?謙虚は美徳?そんなのは大人になってからでいいよ!小学生の内はガンガン自慢しちゃおうぜ!

自分を称える

小原です。本日よりゴールデンウィーク期間は、小学生の作品をまとめてご紹介します。

加余子先生作 見本

昨年1・2月のカリキュラムは、年度末でしたので、この一年で頑張ったこと・自慢したいことなど『自分にあげたい賞状』作りでした。
このカリキュラムを考えたきっかけは、私がよく行く銀座のスペイン料理屋に『パエリア世界コンクール優勝』の賞状が飾ってあったこと。なんと文字も絵も全て手描きなんです!紋章が、封蝋でシーリングスタンプされているところもステキで、これを描かせようと思いました。

絵だけ見ても、何を頑張ったかすぐ分かりますね。右上の聴診器の絵は、「弟と一緒に遊んであげてエライで賞」

「自分の頑張りが自慢に聞こえてイヤ」という子も意外と多く、感謝状でも可にしました。

勉強を頑張ったという子も多く、素晴らしいですね!

入会のご案内

小原です。春、入会希望の方から体験授業のお申込が増えています。当校をご検討頂きましてありがとうございます。
体験のお申込は、お電話ではなく、どうぞメールでお願いいたします。当校は事務員がおらず、授業の手を止めて電話に出なければならないこと・また入会に関してのお電話は長くなりがちですので、ご遠慮頂いております。ご協力をお願いします。

入会案内を新しくしました。この石膏像たちは、なつめ先生が最後のバイトで描いてくれたもの。元々腕がない像にも腕を付けているので、表情豊かでユニークですね。私のお気に入りは「いいね!」と褒めるミケランジェロ先生と、「電話はダメなのか…」とうつむくマルス。
上からマルス・マルス・パジャント・ミケランジェロ・ブルータス・ジョルジョ・パジャントです。

話は変わりますが、本日より早々ゴールデンウィークを頂いております。次の授業は5月9日(土)となりますので、皆様お間違えのないようお気を付けください。
(小学校受験のプライベートレッスンはご予約可能です。)

ブログは休まず毎日更新予定。小学生の作品が1月分から溜まっているので、ドドンとご紹介していきまーす☆

「美味しそう!」を生み出すトリック

菜々美 油彩

お久しぶりです、サヤカです!昨年度は授業の関係でしばらくお休み頂いていたのですが、4月からミオスに本格的にカムバックしました。少々緊張していましたが「久しぶり」と声をかけてくださる生徒の皆さんのおかげで緊張が解れ、毎週楽しく仕事をさせていただいております。

今回は、学生クラスに通う菜々美の作品をご紹介します。画面いっぱい、インパクトたっぷりのお寿司を描きました。F6号キャンバスなので、1貫の大きさは掌より大きいサイズです!食べ物を描く時は、ただそっくりそのまま模写するだけでなく、どれだけ美味しそうに描けるかが勝負です。菜々美の作品には、「美味しそう!」と思わせるトリックがたくさんあります。

まず、脂がのったマグロ、つるんとしたイカ、ツヤツヤとしたいくら…と一枚の寿司下駄には、さまざまな質感のネタが乗っています。その質感を的確に描き分け、生き生きとした表情豊かなネタになっています。また、寿司に伸びた手がとても印象的です。主役の寿司だけを描くのではなく手を入れることで、手で握って、手で掴んで食べるという寿司の特徴を連想させ、非常に面白い表現だなと思いました。また、シルエットのみの手にすることで、画面の中の情報量が寿司に凝縮されています。実際のバランスを考えれば、手に比べて寿司が大きいですが、むしろ寿司のインパクトが強くなり、見た人の「美味しそう!」を駆り立てる仕掛けになっています。指先の明度を調整したり、醤油皿の形を曖昧にとることで、奥行きが表現され、手前の寿司への視線誘導が行われているのも、トリックの一つです。

小原先生がお母様にこの絵の写真を送ったら、「こんなの見せられたら食べたくなっちゃうじゃない!」と回らない寿司のカウンターでご馳走になったそうです(笑)私もお寿司大好きなので、このブログを書いている間お寿司が食べたすぎて悶々としてきました…

菜々美の持つ遊び心と確かな技術力のコンビネーションが光る作品!これからの菜々美の作品も楽しみにしています!!

ありのままの視点で

追川 油彩

月末土曜日の男、岩田です。今回は、追川さんの作品をご紹介します。
海と空というスケールの大きいモチーフを選んだ追川さん。実に堂々とした描きっぷりです。

以前は、大きい画面に自分の創造した世界をひたすら描き続けてきた作者ですが、こちらの作品は、F4という比較的小さいキャンバスを選び、現実的な世界を描くという、私が今まで見て来たスタイルとは正反対のアプローチ。そこは、作者の心境の変化なのかは分かりませんが、とても潔が良い印象を感じさせます。

実際、普段から作者が良く見ている情景をありのままの視点で、素直にただ描いているというところに無理がなく、それ故に、普段、町中で暮らしている私たちには感じ取ることが出来ない何かが画面から表現されている気すらするのです。特に左手の海を描いた作品には、そうした作者の眼差しが感じられ、見ているこちらもシンプルに美しいと感じます。

黒々とした海が徐々に盛り上がり、白波と変化していく様、そしてそれが砕け、また元の水へと帰っていく。そうした一連の動きがドラマティック且つ自然に描き出されていて、今までの追川さんには無かった真のリアリティを描き出したいという衝動を感じさせてくれます。

大きい画面を制することは大変ですが、こうしたF4くらいであれば、意識も散漫にならず、描きやすいという面があるでしょう。こうして実在するものを描きながら、自身の創造する世界を並行して描いていく。そんなサイクルでこれからも描いていくのも良いのではないでしょうか。

見えてくる感情、浮かび上がる音

鈴木M [passion] 油彩

大竹です。今回ご紹介させていただくのは、鈴木さんの油彩作品です。

【第93回県展】にて、鈴木さんが左フラメンコの油絵で『会友賞』を受賞されました!
昨年も出品された、増村さん、香月さんも入選しております。ぜひ多くの方にご覧頂ければ幸いです。

フラメンコの作品は、10年前の2016年に水彩画で制作された絵を元に油彩で再構成されたものです。情熱の国スペインで生まれた伝統芸能であるフラメンコの、躍動感あふれる一瞬が捉えられています。こちらは激愛していた彼氏を他の女にとられ、 悔しさと男を取り戻す激しい恋を表したフラメンコとの事。
背景には様々な色が光のスペクトルのように複雑に重なり合い、まるで入り組んだ感情を表しているかのようです。口元を隠した踊り手の表情は直接見ることができませんが、その分、鋭い視線や張り詰めた指先の動きから、内に秘めた強い感情が伝わってきますね。とりわけ背景に強く差し込まれた緑の色味は、どこか嫉妬や緊張といった感情を思わせ、作品に奥行きを与えています。
また、人物の動きは円を描くような流れで表現されているのに対し、背景には縦のストロークが意識されており、その対比によって画面に緊張感とリズムが生まれています。動きと静けさ、内面と外側といった要素がせめぎ合う、非常に印象的な一枚です。

二枚目の作品は、一見すると異なる場面が重なり合ったような不思議な構成となっています。音楽番組の中で場面が切り替わる瞬間、半透明に重なる手元と演奏者の姿に面白さを見出し描かれたとのことです。
大きく描かれた手と、その上に重なる演奏者の姿は、現実のスケール感から解放され、まるで音そのものを可視化したかのような画面となっています。常に変化していく音楽の流れを異なる場面を繋げる事で表現しているのでしょうか。きっと見る人によってイメージされる音楽は違うのでしょう。それぞれの感覚で楽しめる余白も残されていますね。モチーフをそのまま再現するのではなく、自身の感じた印象や面白さを画面に落とし込んでいく姿勢が感じられます。

生の作品が持つエネルギーを、このゴールデンウィークに横浜で味わってみては如何でしょうか!

会期 : 2026年4月29日[水] ~ 5月4日[月・祝]
開場時間 :10:00~17:00 (※最終日は14:00まで)
会場 :横浜市民ギャラリー展示室(全室)
〒220-0031 横浜市西区宮崎町26番地1(桜木町駅より徒歩10分)
JR桜木町駅と横浜市民ギャラリーを無料で巡回する、お身体の不自由な方・ご高齢の方に配慮した送迎車サービスあり 詳しくはこちら

基礎に立ち返る

夏波です。今回は火曜日のヒトミ先生に引き続き、毎年恒例の学生の春のデッサン講座についてお話します!技術的なお話はヒトミ先生の方で詳しくお話していただいています。

普段の学生クラスでは各々バラバラの制作をしていますが、春は入会してくる学生が多いので、仲を深めるためにも4月は学生皆で同じモチーフのデッサンを行っています。立体に見えるか、いびつな所はないか等、皆で和気あいあいと話しながら参加しました。

こちらの写真はブロックですが、円錐の話を少々。真上から見た円錐と球体はシルエットがまったく同じ円です。輪郭は同じですが、施す仕事によって全く異なった立体に変化させることできます。円錐よりも球体の方が理解がしやすく、こちら側に向かってとがっている円錐は、難易度が高いですね。
角のない平らな面や湾曲した面を描くには、明るい部分から暗い部分へと、丁寧に影と光の変化を追う必要があるのが難しいところです。影の変わり方や反射光について理解すると立体感に繋がります。
シンプルなモチーフは、描き手の技術・仕事量が顕著に現れます。複雑なモチーフであれば多少手を抜く箇所があってもデッサンとして成立しますが、立方体などの基本的な形は誤魔化しが効きません。基本形にじっくり向き合い的確な仕事を行えるようになれば、描ける物の幅も広がります。

余談になりますが、私がデッサンをする際に1番気を付けているのは『光源を意識すること』です。色を塗る際にモチーフの固有色やディテールに惑わされると、光源が分かりにくくなると同時に、立体にも見えにくく曖昧なデッサンになりがちです。暗い場所は鉛をしっかりと入れ黒く締め、明る箇所は予め手数を少なくし、紙の白を確保しておくと整理された美しいデッサンが描けるのです。

基礎の形を理解することで、描きたい対象をより正確に、魅力的に描くことができます。複雑なモチーフに挑む前に、基本へ立ち返ることの大切さを実感できる課題でしたね!

光を纏う銀杏

金 油彩

新学期になり課題に追われる生活をしている大志です(笑)今回は月曜大人クラスの金さんの油彩をご紹介させていただきます!
秋から描いていた、たわわに実る銀杏が画面いっぱいに広がる木がようやく完成しました。銀杏から香りが届きそうなくらい、色鮮やかに描写されていますね。

光の表現がとても上手く、木漏れ日の眩しさ・温かさが伝わってきます。これはハイライトの白を使い過ぎず、ここぞという場所に置き、役割を果たせている証拠です。
また、地面から見上げている難しい構図も的確に表現されていて、臨場感のある空間の広がりを感じます。
葉っぱの描写も見どころで、遠くのぼかす部分と、近景のエッジを立てて繊維まで描き込む部分のバランスが絶妙で、葉の薄さやしなやかな質感が伝わってきます。

銀杏の描き進め方として、4つほどの塊(グループ)に分けて捉えながら描いていました。それによって全体のリズムが崩れず、粗密のある画面になっています。こうした捉え方は、一つの作品にじっくり向き合い、実験を重ねる中で得られた発見でしょう。一つ一つを均一に描くのではなく、まとまりとして捉えることで、画面に自然な動きが生まれています。色彩と質感の比率がデザイン的で、見ていて心地よい作品になりました。

金さんは毎回の授業で着実に成長しているように感じます。今描かれている鯉の油彩画はより躍動感のあるタッチが必要ですが、色味やディテールに集中しすぎず適度に絵から離れてみて、冷静に考えながら描き進めましょう。

デッサン講習会

ひとみです。毎年新学期の4月には基本的な形態のデッサン講習を行っています。入会したばかりの子も既にデッサンを沢山描いている子も一緒に、単純な形のモチーフデッサンを2時間かけて行い、質の向上を目指していきます。経験者にとっても基礎に立ち返ることで普段のデッサンをより高めることができる良い機会になるものでしょう。

講習はまず、鉛筆の持ち方を教えるところから始まります。普段字を描くときとは違う持ち方をするので最初は少し戸惑うかもしれません。でも大丈夫!講習会中は持ち方を徹底しているので、少しずつ慣れてきます。持ち方を覚えるとイーゼルで描く時や大きい画面でのデッサンかとても楽になります。

デッサンの最初の段階で大切なのがベース描き。光面と影面、そして反射光の3つの意識がとても重要になってきます。アトリエには蛍光灯が一般的なビルより2倍の数が設置されていて、いたるところから光がモチーフに当たる環境です。それを忠実に描いてしまうと光源がどこにあるか分かりにくくなり、整理のされていない画面になってしまいます。それを避けるために光源設定を自分で行い、光面はどこか、影面はどこにくるか考える必要があります。
また、モチーフの光面と影面の境界部分であり、最も暗くなっている部分を稜線と言います。その下の明るくなっている部分のことを反射光と言い、床に当たった光が反射して明るくしています。モチーフの質感によって反射光の強さも変わってくるので、必ず同じ強さで反射光を入れるわけではない、という注意が必要です。

ベース描きを丁寧に行うことで描きこんでいく段階に入ったときに手を入れやすくなります。先程言ったように、この段階でどこから光が当たっているのか、そのモチーフの質感が伝わるように鉛筆の硬さを変えながら描きましょう。
固有色の意識も大切ですね。固有色というのはそのモチーフの色。カラーボールならば、赤や青や黄だったり様々な色がありますよね。その色を早い段階でのせる(濃い色のモチーフには立体感を出す前に色をのせる)ことがポイントになってきます。後から色をのせるとなるとせっかく描いた立体感が消えてしまうことになって、勿体無いことになります。時間を無駄にしないためにも、濃い色の場合は早めに黒をのせる意識を心掛けましょう。

このようにデッサンにおいて意識することは沢山あり最初のうちは頭がパンクしてしまうかもしれません。ですがこの講習会で得たことは今後必要なことなので、自然とできるようになるまでひたすら練習することが大事です!