
マユカです!今回は近藤さんの作品をご紹介したいと思います!
近藤さんは、昨年の展覧会に出品した作品で人気投票2位に輝いた実力の持ち主。密度の高い色鉛筆画で描いた深い森の絵とは打って変わり、今回はゲーム「天穂のサクナヒメ」から主人公の豊穣神、サクナヒメを描かれました。五穀豊穣への感謝と祈りを捧げる豪華な衣装がよく似合っています。元気いっぱいな性格を表すような大胆な動きを感じる構図も素敵です。
全体的に色鉛筆のガサガサとした質感をなくすために細かく何度も塗り重ね、画用紙のプツプツとした凹凸をなるべくなくすことで、インクのような滑らかさと色鉛筆の温かみを感じる質感に仕上がっていますね。
近藤さんの作品の魅力はそれぞれの質感が伝わってくるような影や光に同系色をなるべく使わず、対色や黄色などで陰影をつけ、より鮮やかな見た目に仕上げている点だと思います。イラストレーションには写実的なものとアニメ的なものがありますが、どんな線画を描いたとしても、どうしても先入観が働き、色を塗る時には写実的な塗り方をしてしまって明度を変えただけの色を置きがちです。もちろんそれもまとまりが出てリアリティにつながるのですが、現実にはないものだからこそ、色も少し誇張して描くことで魅力が大きく上がります。近藤さんは線画にも色をつけ、より鮮やかな画面を構成しています。今回は描かれたキャラクターが豊穣の神様ということもあり、鮮やかで華やかな色合いが特に似合っており、イメージとの合致も作品を魅力的に見せているのでしょう
色の誇張にフォーカスを当てましたが、イラストには様々な誇張が必要とされてきます。パーツの大きさの誇張、動きの誇張、構図の誇張など、現実にはありえないものだからこそ生まれる魅力がたくさんあります。特に見せたい場所に誇張表現は使われることが多いので、イラストを鑑賞する際には、どこを誇張しているかにフォーカスしてみてみると、制作者の見せたい場所が分かって、よりイラストを楽しむことができるかもしれません。