
日曜の選挙公報に『衆議院小選挙区選出議員選挙の投票用紙あさぎ色』と書いてあり、浅葱色が薄い青緑色だと皆さんご存じなのか?と疑問に思っている夏波です。今回は学生クラスから陽南の油彩をご紹介します。
カエルやアヒルのおもちゃたちがお風呂にふよふよと浮かんでいる様子を描いています。可愛らしい画面でありながら少々毒々しい色をしたお風呂のお湯に目を奪われることでしょう。バスボムからアヒルたちが逃げているのか、もしくはカエルがアヒル達を引き連れているのか、鑑賞者の想像力を掻き立てますね。
主役であるカエルに光を当て、その周辺のお湯を暗く深い色にした甲斐あって強いコントラストが生まれ、見やすい画面に仕上がっています。色が持つ明度差をよく理解していて固有色に依存しない色彩がこの絵の魅力ですね。鮮やかな緑と紫の間に暗い青が入ることで影の表現として自然かつ、画面が引き締まり緊張感を保っています。
また大胆に斜めに切った構図の工夫が見事です!窮屈な印象にならないように画面に対して浴槽を斜めに入れているお陰で視線誘導が働いており、この絵の物語性を強く感じられます。さらに手前のアヒルを大きく見切れさせて描くことでモチーフの大小や間隔に抑揚がつき、リズムの良いまとまりのある画面構成になりました。
構図や明暗から陽南の技術の高さが伺えますが、それ以上に可愛らしいモチーフと色彩は、絵を楽しむ気持ちを視覚的にキャンバスに乗せていると感じさせます。
楽しみながら自由に絵を描くと言っても、技術や知識が伴うことで表現の幅が広がり、一方通行な作品から脱却することができます。説得力のある絵画は言葉の介入を必要とせず、心惹き込まれるものとなるのです。