ひと枝の上の存在感

坂本 岩絵具/和紙・パネル

待ちに待った秋の到来に大喜びしています、ナツメです。今日は月曜大人クラスより坂本さんの日本画をご紹介します!
枝にちょこんと乗っている姿がなんとも可愛い、こちらはエナガという小鳥で、近年人気を集めているシマエナガの原種にあたるそうです。真っ白な羽毛のシマエナガと比べると目の上に眉毛のような黒い線があり、どこかきりっとした凛々しさが愛らしいですね!空に浮かぶように静かに佇む姿が画面にやさしい雰囲気を広げています。

体の部分は白を基調に淡い茶色を重ね、やわらかな線で表されているため、ふんわりと膨らんだ毛並みが伝わってきます。一方で、翼やくちばしには黒をしっかりと効かせており、羽ばたきに耐える硬さや張りが感じられます。部位ごとに異なる質感を描き分けることで、まるい体のフォルムと相まって生命感がぐっと増しています。

背景には紫や青、緑が幾重にも重なり合い、深みのある色合いをつくっています。様々な色を乗せていますが、全体的に似た暗さの色同士を選んでいます。一方で、枝には背景よりも鮮やかな茶色が使われ、暗さの度合いは揃えつつも色相の差で自然に際立つよう工夫されています。
小鳥にしっかりとピントを合わせて、背景をぼかした写真を思わせる描写は、一羽をどう魅力的に見せるかを考え抜いた結果だといえるでしょう。