日向の二匹

成松 岩絵具/和紙・パネル

こんにちは、マユカです!今回は成松さんの作品をご紹介します。
野原で寄り添う小狐が二匹。穏やかな自然の風を感じるような暖かい日本画です。

一面の緑が美しい画面に、丁寧に描かれた狐の毛並みがコントラストを作り、色の調和が取れています。黄色の影をつける時にただ茶色を何も考えずに乗せてしまうと濁って見えてしまうことが多いのですが、成松さんはオレンジ寄りの明るい茶色を使っているため、自然な陰影と鮮やかさを画面にプラスし、メインカラーとして黄色を目立たせることに成功していますね。岩絵具の持つ、自然的でありながら強さを持った発色を存分に発揮されています。
また、ふかふかとした柔らかな感触を思わせる草原には、水色が奥の方に使われているため、空気遠近法(遠くのものをより薄く描く)により平坦な面に奥行きが生まれ、画面の外にも草原が続いているような雰囲気を生むことができています。立った草や狐の座っているとことの影にかなり暗い緑を使っているところや、小花からも、画面の多くを占める緑を単調に見せない細やかな気遣いと工夫が感じられて、丁寧な印象を与えてくれます。

絵本や、童話の挿絵のように優しく可愛らしい一枚でしたね。余談ですが、小原先生に「成松さんは小学生と中学生の息子さん達のお母さんでいらっしゃる」と伺ったのですが、もしかしたら穏やかに寄り添うこの絵の子狐達はお子様達を投影されているのかもしれませんね。