夏休みの宿題に!

小学生対象の油絵ワークショップ、まだギリギリ間に合います!駆け込みで宿題をやってしまいませんか?お申込は5回以上の日時を指定してください。(1回の参加費3,000円)
当日のお申込の場合、お電話でお願いします。044-411-1600 留守番電話になっていた場合は、「油絵講座の申込み」と、お名前お電話番号を録音くだされば、こちらから折り返します。

8月 1日(金)・10:00 ~ 11:30 
8月 4日(月)・10:30 ~ 12:00
8月 8日(金)・  9:00 ~ 10:30  ・10:40 ~ 12:10
8月18日(月)・16:30 ~ 18:00
8月19日(火)・16:30 ~ 18:00 
8月20日(水)・16:30 ~ 18:00
8月21日(木)・16:30 ~ 18:00

詳細はこちらをご覧ください。

小学生の油絵の下地は、補色(反対色)に近い下地を塗ることが多いですが、イメージによっては類似色、パステルカラー、ダークカラーを選択することもあります。内部生の場合、性格や好み、画力、集中できる継続時間も分かっているので、その子に合わせて変えたりすることも多いです。性格によってタッチやインパスト(厚塗り)に違いが出たり、好みの色合いがあり、デッサン力が高いほどナチュラルカラーが映え、短期決戦型にはインパクトのある色が合うなど、30年のノウハウを元にスタッフの判断で決めています。

自由研究にピッタリ!


今日はセミを作って、蝉取りをしている絵を描きました!

本日も通常授業はお休みで、夏休みワークショップな1日でした!
幼稚園児(年少・年中・年長)と小学校低学年(1年生・2年生・3年生)のどなたでもご参加できる『昆虫ワークショップ』の様子と、まだ参加できる日程をお知らせします。


クワガタは木の幹に止まらせています!

8月4日(月)13:00-14:15【トンボ】
8月5日(火)15:00-16:15【カマキリ】
8月19日(火)13:15~14:30【クワガタ】(同日15時からの回は満席ですので、講座を追加しました)
8月22日(金)13:45-15:00【カマキリ】(残席わずか)
8月26日(火)13:15~14:30【トンボ】(同日15時からの回は満席ですので、講座を追加しました)

セミはマットに貼ってリアルなレリーフのよう!トンボは長い棒の先に付けて完成です!ホントに止まっているみたい!

1日で完成しますので、夏休みの宿題にもピッタリです。きょうだいやお友達を誘って、ぜひいらしてください。たくさんの子どもたちのご参加を、お待ちしております!
内容の詳細はこちらのページをご覧ください。

中高生・小学校高学年対象「夏の基礎デッサン講座」

毎日、夏休みワークショップが目白押し!こちらの鉛筆デッサンのワークショップもすでに2回目の講座まで終了しておりますが、残りの日程もまだ空席ございますので、再度ご案内させて頂きます。

中高生(中1・中2・中3・高1・高2・高3)と小学校高学年(4年生・5年生・6年生)合同の夏休みワークショップ、『鉛筆デッサン』です。

将来は美術系に進学を希望している学生、純粋に絵を描きたい・腕を上げたい向上心溢れる小学生など、やる気があれば誰でも参加可能です。レベルに合わせたモチーフを組み、また初心者には、鉛筆の持ち方から指導します。上級者はより完成度を上げるテクニックを学びましょう。
(前半2回の講座では経験者の高校生に、バイオリンという複雑な形のモチーフを使い、視点の水平・垂直移動の変化を正確に捉える方法を学んでもらいました。)

デッサン講座   受講料1回3,000円(税込)  ◆ 持 ち 物 ◆ 鉛筆(できるだけ色々な濃さ)・消しゴム(あれば練り消しゴム)
 7月30日(水) ・18:00 ~ 20:00
 8月18日(月) ・10:00 ~ 12:00
当日のお申込の場合、お電話でお願いします。留守番電話になっていた場合は、「デッサン講座の申込み」と、お名前お電話番号を録音くだされば、こちらから折り返します。

くわしくはこちらをご覧ください。

写実とデザインの日本画


左 凛 / 右 翼  共に中1  岩絵具・和紙・パネル

ひとみです。今日も学生クラスから、凛と翼の日本画作品を紹介したいと思います。二人とも同じ、鳥と自然をモチーフにして描いていますが、写実とデザイン化された絵で、だいぶ雰囲気が違いますね。

凛は緑溢れる林の中にいるメジロを描いています。メジロと林、どちらも同じ緑ということで、「色が被ってしまう!主役が目立たなくなってしまう!」と色選びに苦戦しました。けれども背景の緑=中間色に青を追加し寒色寄りに、メジロの緑には黄味寄りの暖色を選び、羽などの絶妙な色の変化を捉えることで、埋もれることなく主役を映えさせることに成功しました。実際に梅の木に止まって休憩をしているかのような生き生きとした様子を感じられる1枚になったと思います。

続いて翼は、レトロなイラストを選び模写しました。紅葉舞う水辺にとまっている鳥の様子です。しかし全くの模写ではなく、尾形光琳の屏風絵ようなモダンな要素を加えることで、オリジナリティーを出しています。あえて鳥や波紋を平面的かつ線的な描き方にすることで、装飾的でデザイン性の高い1枚に仕上がりました。画面上部に鶯色の補色となる紅葉の鮮やかな朱色を入れ、下部は統一感を大切に、水に落ち着いた色を選びました。バランスの保った画面になっています。

同じモチーフを扱った二人でしたが、色や描き方でそれぞれの良さを感じられます。凛はウグイスと木々にぐっと迫って写実に描くことに、翼は画面としてのまとまりを出すことにフォーカスをしています。どこに焦点を定めるかでここまでの違いがみられて、二人が何を大事に描いているか感じられたのではないでしょうか。

小原展覧会のお知らせ


左「コクリコ(虞美人草)」板・透明水彩 / 右「ヒナゲシ(芥子)」絹本着彩・透明水彩

小原です。来週から銀座で展覧会を行いますので、お知らせです。今回は個展ではなく、画廊企画の四人展となります。画廊から与えられたテーマは『華』

私はいつも古布(絹)を媒体として描いていますが、左の作品は板です。そして右の作品は絹。

左右の順番が逆の解説になってしまいますが、
右 「ヒナゲシ(芥子)」 絹を板に貼って描き、剥がしたもの
左 「コクリコ(虞美人草)」 剥がした後に絵具が染み込んだ板

一枚描いて2つの作品が出来る、シルクスクリーン版画のような制作方法を試してみました。どちらも展示してあり、我ながらユニークな作品だと感じています。ちなみにDM用に画廊に送った2枚でしたが、オーナーが代表作として選んだのは板の方でした。より朦朧体な作風の板か、少々写実が入った絹か、好みが分かれる作品かと思いますので、お客様に感想を伺うのを楽しみにしております。

2025年7月29日(火)〜8月9日(土) 12:30〜18:00〈日曜・祝日休廊/最終日16時終了〉
あらかわ画廊|Arakawa Gallery
〒104-0061  東京都中央区銀座1-10-19 銀座一ビル3F
■有楽町線 銀座一丁目駅 出口10番11番より徒歩1分
■銀座線 京橋駅 出口2番より徒歩2分

東京方面についでがございましたら、ぜひお立ち寄り下さいませ。
私が在廊予定の日は、7月29日(火)、31日(木)、8月1日(金)、2日(土)、5日(火)、7日(木)、8日(金)、9日(土)です。13時より詰めております。
※8月3日(日)日曜休廊、最終日8月9日(土)16時まで

♬カエルの歌が…


小川 岩絵具/和紙・パネル

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、小川さんによる日本画です。岩絵具を用いて、夜の水辺に佇むカエルの姿を描いています。

カエルは、古くは鳥獣戯画に登場するユーモラスな姿から、河鍋暁斎のような近代絵師がその魅力に取り憑かれ、墓標にまでカエルを彫ったほど、日本人に長く親しまれてきたモチーフです。現代でも「カエルのうた」や可愛らしいイラストなど、幅広い表現の中に生き続けています。
今まで油彩で生き物や風景を題材に取り組まれてきた小川さんですが、今回はそんなカエルを日本画ならではの繊細な質感と静かな美しさを活かして描かれています。

背景の深い暗さの中には、かすかに青や紫の色味が溶け込み、静寂に包まれた水辺の空気を思わせます。その中で、鮮やかな黄緑のカエルが美しく浮かび上がり、画面に生命感とリズムを与えていますね。特にカエルの喉の袋、鳴嚢(めいのう)のふくらんだ透明感のある質感は見事で、今まさに声が響いてきそうな臨場感があり、自然の息吹を感じさせてくれます。
葉の質感もまた素晴らしく、岩絵具の粒子感と相まって、しっとりと湿った水辺の空気を感じるような味わい深い表現に仕上がっています。

この作品をじっと眺めていると、夜の水辺にひとり佇み、自然の中にひそむ小さな命の息づかいに声に耳を澄ませているような気持ちになります。日々慌ただしく過ぎていく時間の中で、ふと立ち止まりたくなるような、静かな感情を呼び起こす一枚だと思います。

生き物の良さを引き出す描き方


結衣 中3  岩絵具・和紙・パネル

こんにちは、マユカです!こんかいも学生たちの日本画を紹介していきますよ!

結衣は丸まって眠るキツネを描きました。実はこの絵、参考にしている写真には背景の落ち葉や木々がなく、彼女が自分で考えて描いたものになります。狐のイメージとも合致しますし、その上季節感を感じることが出来るため、より情景的で美しい仕上がりになっています。狐がふかふかとした落ち葉の寝床で気持ちよさそうに寝ている様子が伝わって来て、見ていてなんだかほっこりとしますね。彼女はこの作品で狐の毛並みの描写にこだわり、一本一本細い筆で絵の具を塗り重ね、尻尾から背中までふっくらと描いています。思わず触って見たくなるようなふわふわとした立体感を大事にしていることが伺えますね。

芽生 中3  岩絵具・和紙・パネル

芽生はホワイトタイガーを描きました。模様をあえて鮮やかなピンク色にし、一部黒にするという何とも大胆で面白い描き方をしました。黒く残した模様の位置も絶妙で、ここ以外の部分をさらに黒くしてしまうとピンクの良さが薄くなってしまいますし、逆に全部ピンクにしてしまうと鮮やかすぎて締まりがなくなってしまうため、今の配色がベストと言えます。目や背景には金を散らし、威厳を感じさせるような仕上がりになっていますね。虎の顔が半分しか出ていないからこそ、眼力にフォーカスして描写しており、口を見せるよりも上品で、虎の強く気高い力を感じるような作品です。

脇役の役割


髙橋 岩絵具/和紙・パネル

ナツメです。本日は水曜大人クラスより高橋さんの日本画をご紹介します!
春の庭先に一匹の猫がちょこんと佇む、和やかな風景を描かれました。

まず目に留まるのは、猫の毛並みの丁寧な表現です。黒と白の模様をした猫の柔らかな毛並みが一本一本の流れまで意識されて描かれており、実際に撫でたときの手触りまで想像できるほど。白い毛にはやわらかな光があたったような透明感があり、黒い部分はしっとりとした艶を感じさせます。日本画ならではの岩絵具のマットな質感が、猫の毛の質まで表現でき見応えがあります。

また体の丸みや姿勢のバランスも自然に捉えられており、特に顔まわりの表情にはやさしさや気品が宿っています。くるんと巻いた尻尾やそのからちょこんと覗く前足など、小さな動きの細やかな観察から、モデルとなった猫への愛情や敬意が感じられます。

そして特に注目したいのは、猫を取り囲む環境の描き方と、それをどう画面にまとめているかという構成力の部分です。背景には柵や庭の芝生、雲に桜、そして木の床と、モチーフがとても多く描かれています。制作の過程では各要素の主張の出し方に迷われている様子もありましたが、それでも決して画面がごちゃごちゃとせず、視線は自然と猫に集まっていきます。これは、それぞれの要素の存在感を調整しながら、全体のバランスを丁寧に整えていったからこそ成せること。猫を主役として見せるために、背景は描きすぎず、でも手を抜かず、しっかりと場面を成立させていることが伝わってきます。

静かで穏やかな場面でありながら、そこにあるすべての要素に意味があり、見せる順番や配置もよく練られています。描くものが多いほど画面をまとめるのは難しくなりますが、それぞれが猫という主役を引き立てるように機能しており、技術的にも感覚的にも非常に優れた視点で描かれた一枚です。

同じモチーフ、違った表情


左 紗希 / 右 希  共に中2  岩絵具・和紙・パネル

サヤカです。今回は先週に引き続き学生クラスの日本画をご紹介します。二人とも小学生クラスの時からの友人で、現在中学2年生です。偶然にも同じ鳥居を選びましたが、二つの作品が並ぶと違った表情の鳥居が楽しめますね。

まず、紗希は厳島神社の海の中に現れる鳥居を描きました。海と空の群青と鳥居の堂々とした朱色が引き立てあっています。高く伸びた入道雲や、鳥居に落ちたコントラストの強い影は、夏の季節感をよく表現しています。複雑な鳥居の構造や雲の質感に苦戦していましたが、画面いっぱいの鳥居の表情はとても生き生きしていますね!また、海の透明感や波の表現が素晴らしい。飄々と描く本人からは想像ができない(笑)細やかな観察力の賜物でしょう。

次に、希の作品です。紗希の作品とは打って変わって、落ち着いた夜の鳥居を描きました。夏祭りでしょうか、画面下にはカラフルな提灯が連なっているにもかかわらず、人の賑わいは感じません。そのせいか提灯の灯りが優しく、周りを照らす様子が幻想的です。下から煽られた鳥居にあたる光がお見事。鳥居と提灯の遠近感も良いですね。大きく構えた鳥居は荘厳な雰囲気、こちら側に伸びてくる提灯はまるでこの景色の中にいるような臨場感を生んでいます。

鳥居というモチーフは同じでしたが、シチュエーション、時間帯の違いによって対照的な雰囲気の作品になっています。二人がどんな景色に魅力を感じるのかといった違いが表現されているようで面白いですね。これからも二人の感じた世界の魅力を作品に落とし込んでください、楽しみにしています!

薄塗りで墨の線を活かす


興津  岩絵具・和紙・パネル

サトルです。今回は日曜クラスから興津さんの描かれた日本画の紹介です。

白い孔雀の凛とした佇まい、松の木の力強さ、牡丹の花の色鮮やかさ。それぞれの魅力が呼応し合い、洗礼された画面写し出しています。

興津さんは最初に墨で形を描く『骨描き』を長い時間をかけてじっくりと行っていました。細い筆を使い、孔雀の羽毛や松の葉などを一本一本丁寧に線描されており、「このまま墨絵として、岩絵具を塗らなくても良いのでは?」と思わされる程の完成度でした。特に松の葉の描写の細かさは凄まじいもので、触った時のチクチクとした感覚まで伝わる程。

絵の具を塗る際も墨の仕事を消さない様、絵の具を薄く塗り墨の線が透けて見えてくる様に仕上げられています。孔雀の白い羽毛の表現は美しいですね。地塗りの黄色が下から透けて見え、揺れ動く柔らかい羽毛の雰囲気を感じます。松の木は墨の残し加減が絶妙で、葉の表現はもちろん、うねった幹の形の表現もかっこいいですね。

興津さんは今までデッサンや油絵を描かれていたので、線だけで物を描く事をしていませんでした。今回の作品は興津さんの隠された才能を開花させた一枚だと思います。日本画を経て今後の興津さんの作品がどう変化していくのか、とても楽しみです。