埴輪の能力

最近は子供たちの制作意欲に影響され、作品作りに没頭中のひとみです。

月曜日から返却をしているので、もう持ち帰られたお子さんも多いと思いますが、埴輪作りの様子をお話しようと思います。
今回の埴輪作りで使った粘土は、小学生が馴染みのある紙粘土や油粘土より少し硬めのもので、子供たちは伸ばすのに大苦戦!水を少量つけて粘土をくっつけるのですが、中々に調整が難しくべちゃべちゃになってしまう子や逆に足りないせいでひびが入ってしまう子も。普段使わない粘土だと硬さの感覚だったり水加減が違うので、伸びない・つぶせない・ちぎれやすいetcやはり苦戦はしますが、新鮮な体験だったと思います。しかし子供たちのすごいところが、最初は戸惑っていても一緒にやるとすぐにコツを掴んでさくさく作り上げるところです!上手くならしたり、くっつけられると「見てみて上手くできた!」とニコニコしながら見せてくれて、こちらまで嬉しくなります。

完成形が見えだすと、みんな想像力がどんどん湧いてくるのか、埴輪に名前をつけたり、性格やどんなスキルを持っているのか(例えば身長を越える跳躍力がある・とてつもない腕力を持っているなど)教えてくれる子がたくさんいました。また、近くの子同士で「こんな能力っぽいね!」など話していて、自分の考えを共有し合っているところを見ることができました。今回の授業では枠に囚われない、発想力の展開を子供たちは感じることができたようです。

また授業前の様子としても、アトリエに早めに来ている子供たちが階段に並ぶ埴輪たちを見て「この子可愛い!これは何?すごい!」などと、他の子の作品もじっくり見ていて楽しそうにしていました。全員分の埴輪たちが並んであると、一人一人違った個性がよく分かり、子供たちが興味津々になるのも納得でした。

保護者の皆様、お子さんが作った埴輪の名前や能力、お気に入りの箇所を質問すると、きっと喜んでお話してくれると思います!是非作品を見ながら聞いてあげてください。

埴輪ブーム

年末にブログを書いてからもう1ヶ月が過ぎてしまったなんて、あっという間で驚きです。お久しぶりです、河原です。

昨年末、東京国立博物館で【挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」】と、東京国立近代美術館で【ハニワと土偶の近代展】が開催されていましたが、今は九州国立博物館で【はにわ特別展】が開催されているのをご存知ですか? 東京国立博物館で飾られていたものを、今度は九州で展示中なのです。なぜ今【埴輪】がブームなのかと言えば、昨日の小原先生のプログにあったように、国宝指定50周年ということで、国を挙げてチヤホヤ?しているのです。今から1750年ほど前、古墳時代の350年間、時期や地域ごとに個性豊かな埴輪が作られたという古い歴史ながら、現代でも通じる愛くるしさを持つ【はにわ】。ブームに便乗して、小学生クラスでも歴史を勉強してから製作することになりました。 ユーモアと発想力を活かした個性豊かな【はにわ】たちをご紹介しま〜す。 

まず、形の基礎となる土台をトイレットペーパーの芯を使って紙工作。 
はにわの中は円筒(中が空洞)なので、後でトイレットペーパーの芯を取り外す必要があります。どのようにすれば後で取りやすくなるのか、粘土を使う前に考えなくてはなりません。そこで、見本と見比べながら試行錯誤し、工夫して取り組んでいきました。 
みんなソワソワ、早く粘土を触りたい気持ちを抑えているのがすごく伝わってきました(笑)

さて、いよいよ待ちに待った粘土の時間です! 
今回は、素焼きではなく「焼かない陶芸」という自然乾燥で陶器のように固まる特別な粘土を使用しました。(粘土の商品名などは、昨日のブログを参照ください。)赤茶・黄土・黒土・白土の4色販売されています。これによりさまざまな色を組み合わせた埴輪を作ることができます。 
頭の中で思い描いていた理想のはにわを目指して一斉に作業開始。 中には、シャチ(シャチホコ?)のはにわや、カニ・クワガタの形をしたはにわなど、驚きのアイデアが次々と誕生!最後に、仕上げとして目や鼻、口の穴をストローで開けていきます。 目をたくさん開けてみたり、口を大きく開けてみたり、開けた穴に違う色の粘土を入れてみたりと、それぞれが工夫を凝らしました。 

制作期間中、階段にずらりと並べられたはにわを見て、通りかかった方々も興味津々の様子でした(笑)

この授業では、はにわ作りを通して日本の歴史を学ぶことができ、とても有意義な時間になったと感じています。実は私も、生徒たちの楽しそうな雰囲気に影響され、個人的に粘土を買ってはにわ作ってみたりしました(笑) 
みんなにはミオスでの経験を糧に、柔軟な発想を形として残せるクリエイティブな人になってほしいと思っています! 今年もよろしくお願いします!

結界を張る埴輪

埴輪が国宝に指定されてちょうど50年。ミオスではそれにちなみ1月のカリキュラムで『はにわ』を作りました。埴輪は王などの古墳の外側に立てて並べられた素焼きの土製品です。一説によると、墓の周りに結界を張る為(聖域を画し、邪を払う機能=古墳に邪悪なものが入り込むことで埋葬された死者が荒ぶり、人々を苦しめないようにする為)に置いたのではないかとも言われているそうです。

粘土細工と埴輪制作の最大の違い、なんだか分かりますか?
『空洞であること』です。 素焼きの陶芸のようなものなので、粘土が均一の厚みでないとなかなか乾燥しないだけでなく、窯の中で破裂するおそれがあります。 また本当の埴輪は、小学校1年生くらいの身長がありますから、空洞にしないと粘土も大量に必要になりますし、重すぎて運べなくなってしまいますね。
特徴その2は、空洞であることを活かし、目や口に穴を空けています。それが素朴でゆるい表情を作り出し、魅力となっているのです。
今回は焼成しなくても、雨にあたっても大丈夫なテラコッタ状態になる粘土を使いました。庭の植木や、室内の観葉植物の横に置いてあったら、コロボックルのようにも見えて、とってもかわいらしいですね!

ユーチューバーのりきんが、全員分のはにわを一挙にご紹介。YouTubeはこちら

良い絵だなぁ


服部 油彩

岩田です。今回は、服部さんの作品をご紹介します。

こちらは、外国にいらした時の風景を描いたもの。夕暮れ時、日が沈みかかった空。ほの暗闇を背景に浮かび上がるトラムの電線が空を切り分けるような面白い景色を作り上げています。

下塗りをし、地面は先ずはナイフで絵の具を盛り、トラムの線路や街中のあれこれを立体的に仕立て、色を塗り重ねました。対して空は、筆を使い何層にも絵の具を重ね、雲のこんもりとした雰囲気を表現。プルシアンブルーやネイビーブルーを中心に、手前から徐々に奥へと繊細なグラデーションを表現しました。

雲と夕焼け、それらが夜の暗さに段々と侵食されていく、ほんの僅かなひと時。オレンジ、ピンク、黄色といった暖かみのある色と白、そして寒色が渾然一体となったその美しさを作者は、旅先のその場にドリップしているような感覚でキャンバスに筆を運んでいたのかもしれません。

夕暮れを眺めながら、ただ一言「今日も豊かな一日であった」、見ていると、そんな言葉が胸の中に去来するかのような1枚。

見れば見るほど、あぁ良い絵だなぁと感じさせる作品であります。