
・簡単な自己紹介
岩田俊彦です。私は漆を素材に主に芸術表現をしています。壁面に展示する作品を主に制作していますが、最近は日常使いの装身具や器の製作、金継ぎを受注する工房を立ち上げました。
「芸術表現」を発表したり売買する上で関わる方々は所謂ハイエンドな層の方々。「器や装身具」を展示販売する上で関わる方々はどちらかというと私のような庶民的な層が中心です。私は前者を縦軸の関係、後者を横軸の関係と大まかに捉えています。
一枚の布を織るには縦糸と横糸が必要です。私も漆という素材を通して縦と横の関係から生まれた様々な出会いを大切にし、一枚の布を織るように人生を紡いでいきたいと思っています。
・今すぐやりたい事は?
最近とある方から「プラネテス」という漫画を勧められました。ご自身があるきっかけで読んでみたら、非常に感銘を受けたとのこと。。
そこで早速ジモティーで検索し、その漫画を手に入れました。中々読む時間も取れず、まだ一巻の最初の方しか読んでいませんが、お正月にかけて時間を見つけ、全4巻を読破したいと考えています。
・漠然とやりたい事は?
暫く旅らしい旅をしていません。とはいえこんなご時世ですからそれも仕方ないでしょう。
20代の時にインドに一か月程旅をしました。旅をしたのはかれこれ20数年前。首都ニューデリーに着くと夜中にも拘わらずバザールに溢れる人人人。衛生環境も悪さや蒸し暑さも伴って、めまいがしそうなハードな旅でした。
今もそれに耐えうる体力があるかは心配ですが、そんな経験をふと又してみたくなります。
・二つ名を付けるとしたら?(その理由も)
おこがましくも敢えて名付けるとしたら「漆芸界の異端」といったとことろでしょうか。
私が大学を卒業したのは今から20年前。漆というと過去の遺物というか実社会とは遠くかけ離れたものという印象が今以上にあったと思います。
そうした現状を踏まえ、私は漆を次の世代へ橋渡しする為には、そうした風潮を変える必要があると考えました。
そこで、椀や蒔絵箱といったどちらかというと用に使われる素材という印象が強い漆を平面作品として、現代性を帯びた表現をしていこうと思い立ちました。
少数ながらも、江戸時代に活躍した漆芸家の柴田是真(しばたぜしん)、昭和の漆芸家、髙橋節郎(たかはしせつろう)といった偉人たちが漆で平面作品を制作しています。私も彼らに学び伝統を継承しながら、今という時代と帯同し制作を続けていきたいと思います。
・無駄に持ってるものは?
この時代にはある意味無駄と思えるかもしれません。レコード。
数年前にレコードを聴くターンテーブルも新たに買いました。
昔から大事に持っているレコードをずっと押し入れに入れっぱなしだったのですがどうしても又聴きたくなり、駆動していなかったアンプに購入した中古のターンテーブルとスピーカーを繋ぎ、それらを聴き始めました。
回転する盤の上でプツプツと針が刻む音と共に流れくる音楽と珈琲は、めまぐるしく流れる時の速さを変えてくれます。
若い人達も、もし機会があれば是非そうしたアナログの音を体感してみてください。
・搭載されているあがらえない本能は?
日本人だからこその本能と言えるでしょうか。パンやパスタよりお米が好きです。
12月で51歳。友人は食べる量も徐々に少なくなったなんて良く言ってるんですが、私はこの年になっても夕飯に大体いつも茶碗2杯から3杯はお代りしてしまうんです。
炊き立てのご飯って本当に美味しいですよね。近頃は総体的にみても米の消費量が減っているなんて世間では言っている。でもやっぱり我々日本人は米ですよ。
・必殺技は?
考えてみたけど、これぞっていう必殺技なんてない。
でもその分、よく働くんです私。朝から晩まで。根っからのブルーカラーってやつです。それが必殺技なのかもしれない。
・倒したい、やっつけたいと思っている事or人
倒したい、やっつけたいと思っているのは弱い自分、臆病な自分じゃないでしょうか。事を起こす前から頭の中で、失敗や恥をかくことを恐れている自分が顔を出す時がある。敵は自分の中にあり。
・魂が揺さぶられた事は?(できれば最近)
先日、ある展覧会に出展しました。
その展覧会を主催しているのが大手の会社なのですが、その美術館のキュレーターの方がホントに良い仕事をされるんです。
大きい箱なんだけど、キュレーターは一人。一年中全ての展示をキュレーションしている。
私のような仕事でお付き合いをする方の中には、我々作家を下に見ているのか分かりませんが、結構上からものを言ってくる方っています。
でもその人は、大手の会社に所属するキュレーターにも拘わらず、私のような者にも本当に謙虚で丁寧に対応して下さる。
ああ、やっぱりそういうお立場にあり、色々な方と仕事をし、様々な経験をしているからこそ言葉の選び方から立ち居振る舞いまでちゃんとわきまえていらっしゃるのだと感じる。
そういう方と出会うと魂というか心が震えます。微力ではあるけれども、この人の為に良いものを作りたい、良い展示にしたいと思う。
その方は私より全然若い方ですが、年齢って関係ないです。本当に。
私も人に教えられ、日々弛まず人間力を磨きます。
・生徒さん達へのフリーメッセージ
いつも同じことになってしまいますが、描くこと作ることを心の底から楽しんで欲しいのです。
自分がこんな絵を描きたい、こんなものを作りたいと思い試行錯誤する中で、山あり谷あり様々な経験をするでしょう。
上手くいかなくて落ち込むこと、思った以上の出来栄えで描けたこと、そうした全てをひっくるめて心の底から楽しんで貰えれば最高です。