汚れてもニコニコ!!

本日は、親子クラスから久しぶりの投稿です。コロナ感染が収まらず、外遊びも不安を抱えながら外出している皆様にとって、ミオスでの制作は親子共に思い切り楽しめて発散できる場にもなっているようです。粘土・絵の具・模造紙・カラーポリ袋・段ボールなど、おうちで広げるには恐ろしい画材材料。(←参加者のお母様の声)でもミオスに来れば、どれだけ手や足、洋服が汚れても、お母さんはニコニコですね!1回の授業では、じっくり制作する時間と、体を使って動きながら楽しく制作できる内容を盛り込んでいます。

親子クラスは、単発参加もOKです。世の中の状況を見ながら、受講日前日に参加を決めて頂いてもOK。

ご予約やキャンセルは、ご参加日の前日17時までにお電話でご連絡ください。(Eri Ito)

☆明日4月30日(金)より5月9日(日)まで、ブログをお休みさせて頂きます☆

高校生最後の作品です!


佳菜穂 高3(ミオス卒業時)

靴がほぼ全部アディダスです、一平です!本日は日曜クラスのカナホの水彩画をご紹介します。

ターナーを参考にして、4時間で描いた透明水彩画。ゴツゴツとた荒れた岩肌と雲の間から太陽の光が差し込む空とのコントラストがとても美しいですね。ほとんど光を描かずに、周りの雲の明暗のみで光を演出しているところが素晴らしい!短い期間で描き切るためのテクニックを感じます。こういった絵を水彩で描こうとすると全体的にぼやけた印象になってしまいがちですが、暗い所にはハッキリとした暗さがあり、雲の柔らかさなども損なわず描写されています。ただ緑の綺麗な森、的なステレオタイプな自然ではなく、自然本来の力強い雰囲気が絵からひしひしと伝わってきます。

4月から武蔵美生となり、今まで先生と生徒の関係だったカナホは、僕と同じ大学生になりました。今は忙しかったり、コロナのせいで変に時間が空いていたりと不規則なスケジュールで新しい環境に慣れようとしている真っ最中でしょう。大変でしょうが大学では本当に色々な人と出会えます。僕も一年中白シャツしか着ない主義の持ち主や15cm以上のヒールしか履かない人、解剖学が大好きな変態ぽい教授など様々な人に会えました。もちろん単純に国籍が違う人達もいるでしょう。そんな色んな考えや文化を持った人に会い、色んなことを考えて、全力で大学生活を楽しんでもらえればアトリエ・ミオスの我々としては最高です!何かあったらいつでもミオスに遊びにきてくれ!と言うより、早くスタッフとしてカムバックして、俺を楽させてくれ!(こっちが本音w)いつも応援してまーす!

自画像は嫌い?

オバラです。小学生クラスの4月カリキュラムは自画像ですが、横顔・正面顔の2枚を描かせているせいで、未完成の子も多く、5月1週目まで伸ばすつもりです。


小原 『自画像』 油彩

さて、この顔は皆様ご存知オバラです。(コロナ以降の入会者の方は、マスクでワイルドな部分が隠れているので、分からないかもしれませんが。)自画像を描いている子ども達に見せようと、実家の倉庫から探し出して来ました。
大学へ入学した最初の課題で描いた自画像。キャンバスの大きさはF30号(909×727mm)ですので、実物の2倍ほどのサイズの大顔面です。「はじめまして」の自己紹介として出された課題なので、自分らしさが伝わるように描けと言われたような?
30年以上前に描いたとは思えない、進歩も退化も感じられぬ内面が滲み出ています。ちなみに手は、写楽の歌舞伎絵で大見得を切るシーンを参考にし、緊張感が出るようにわざと小さく描きました。この全力のアホっぽさ、人柄が完璧に理解してもらえる自己紹介でしょう?こういうバカは好きだ!(自分で言うw)

話しを小学生クラスに戻しますが、高学年にもなると、女子はとっても面倒臭い生き物になります。
「本物そっくりに描きたい」「でも自分の顔は嫌い」「忠実に描くとイヤな顔が出て来る」「かと言ってちょっとでも実物より可愛く描いたらナルシストと思われる」「仕方がないから鏡を見つめてしっかり観察」「あーもう吐きそう」「それでも絵が凄く上手くなりたい」エンドレス…
そんな思春期を経て、こんな吹っ切れた自画像が描けるようになるのはいつの日か?「いや、一生描かないから!」という声が聞こえてくるようですが、まぁ今回の自画像は頑張って自分と向き合ってほしいものです。

昔のブログから、多摩美グラフィックデザイン科を出てデザイナーをしている友人の言葉を引っ張って来ました。
「作家さんは、町中を全裸で歩くようなものと聞いた事があります。
自分の内面や生きざまを、さらけだす様な部分がありますから、綺麗ごとなんか言ってたら見向きもされませんよね。だからそれに共感したり心を奪われるのでしょう。
デザイナーは逆です。憧れを形に…」
16年前の記事の続きはこちら

自己が投影されている


茂木 油彩

1週間ぶりの登場、岩田です。
個展も無事終わり、ご来場頂いた皆様には心よりの感謝を申し上げます。

本日は、土曜日午後クラスに在籍の茂木さんの作品をご紹介します。
こちらは、デュフィの作品を解釈し、ご自身なりに工夫をしながら作り上げていった作品です。

ラウル・デュフィは、20世紀、絵画を眼前のモチーフを写実的、再現的な媒体とするのではなく、特に色彩に関して自身の心的な感覚を重視し表現されるものとしたフォーヴィズムという運動に傾倒した画家です。
私は、この画家のことを茂木さんが絵にするまで知りませんでしたが、描いた作品を調べてみると確かにアカデミックな事柄に囚われない、華やかで軽やかな作品が数多く見受けられました。茂木さんは、そんなデュフィの陽気で肩肘の張らない独自の世界に魅かれたのでしょう。

製作中にアトリエの壁に飾ってあったこの作品を見て、沢山の生徒さんから「こういう軽快でお洒落な絵はどうやったら描けるようになりますか?」というご質問を頂きました。
元の作品を良く見て、デュフィの描き方に習いながらも、茂木さんならではの筆致や色の工夫といった要素も垣間見られます。そうした質問を受けるのは、ご自身の持つセンスが絵に投影されているからではないでしょうか。

描かれた作品は、自宅の壁に掛けたくなるような実に素敵な作品に仕上がりました。
見えたままにデッサン狂わず写せるのももちろん魅力ですが、こんな風に自分フィルターを通して消化・アウトプットできるのも憧れますよね。

そうそう、茂木さんとお話していて、「デュフィはアトリエにある高校美術の教科書にも、こんなに薄い本の中に見開きでピックアップされているんですよ!でもきっと学生時代はデュフィの良さに気付きませんよね。」と言っていました。
アトリエの本棚には、アラフィフ・アラフォー・アラサー・18~22歳の現役美大生から寄付された、中学・高校時代の美術の教科書がたくさんあります。改めて読むと、当時の自分達には分からなかった美が集約されていることに気付くでしょう。たまには茂木さんのように見直してみては如何でしょう?


アラフォーの生徒さんから寄贈された教科書

長年芸術の世界にいる私ですが生徒さんから学ばせて頂くことも多く、今回も素敵な画家をまた一人知ることができ大変嬉しいです。どうも有難うございました。

ふわふわ、ホワホワ


重松 色鉛筆

衣替えが間に合っておりません、大竹です。今回ご紹介させて頂くのは色鉛筆で描かれた可愛らしい鴨の親子です。
毎年、アトリエの展覧会に向けて可愛らしい動物を制作されている重松さんですが、今回もおもわず手で包んでしまいたくなるような愛らしさですね。鴨達のほわほわとした羽の感触が良く伝わってきます。この柔らかさを出すためには、色鉛筆で羽毛を1本1本生やすように描き込まれているのでしょう。体の輪郭に当たる部分は明るくする事で、光を感じさせると共に鴨達の存在感をより出しています。ふわふわ感もこの光によってより感じられますね。子供達と比べ、親ガモは羽も大きくなっているので、柔らかさよりもしっかりと羽が集まっている密度を感じさせる描き方となっています。気の遠くなるような時間をかけてじっくり制作された事が一目で分かります。
水面の揺らぎや写り込みの表現も素晴らしいです。何度も何度も色を重ねていき、簡単には真似できない深い色味がなんとも魅力的です。鴨がいるような池の水は海のように青青とした水と比べると綺麗な色とは言えませんが、こうして色鉛筆で表現された色は美しく見えてきますね。
奥の陸地の質感も見事ですが、さらに奥にある草木も暖かい光を受けているかのような色合いで、画面全体を優しい雰囲気に演出してくれています。こうした背景の仕事も、作品が与える印象を作る上で重要になってきますね。

親ガモによじ登る姿がまた可愛いですね!毎回もはや「あざとい」とまで言われてしまいそうなカワイイ生き物のチョイスですが、ここまでしっかりとした作品へ練り上げる事で、誰もがそのあざといと言う言葉を飲み込み、作品に釘付けとなる事でしょう…!

地盤形成

あっという間に日差しが眩しい時期になってしまいましたねホノカです!
現在、自身の似顔絵を進める小学生クラスではじわじわと自分の顔に色をつける段階になり、ペールオレンジ一色に頼らず肌のトーンごとに様々な色を塗るのに苦戦中です。デッサンとは異なり色を使って光や陰を作れるので簡単かと思いきや、顔の凹凸は複雑なので丁寧な作業が必要になってきます。完成まであと少し頑張っていきましょう!


2008‎年‎4‎月‎3‎日撮影

それでは今週は、3週に渡って続いたデッサンの基礎情報のラスト『モチーフの選び方』をご紹介します!

モチーフを組む際にはモノの材質、大きさ、形、色や明度の差が異なるものを選びます。せっかく悩んで選んだモチーフですから、そのモノが持つ特徴が他のモノと同じになっていないか注視してみることが大事です。

ラフに形を取ったら席を立って後ろへ下がり、デッサン全体をじっくり見てみましょう。形の狂い、構図のバランスなど、気になる部分があれば最初に修正します。

一通り描き進めた後は、例えば似た固有色に騙され、金属で出来た缶と木材の表面が同じような質感になっていないか、白い卵と茶色のレンガの明るい上面のトーンが近すぎていないかなども確かめましょう。

描くことに夢中になっていくと、視野が狭まり部分的にしか見えなくなっていきます。制作中にこまめに絵から離れて見ることで、冷静な視点で取り組むことができます。その際に違いに気付いた場合は、思い切って立て直してみましょう。

以上、さわり程度ですが、デッサンの基礎情報でした!アトリエに入会したての頃に聞いたこういった話は、デッサンを描かなくなると忘れてしまいがちです。
基本に立ち返り地盤を固めることで、今後建てる建物が崩れにくくなります。油絵を描いている方も、日本画を描いている方も、普段何となく意識している事を改めて気を付けてみると、新しい発見があるかもしれません!

爽やかな休日のような


遠藤 透明水彩

最近ずっと眠いです、一平です!本日は水曜クラスの遠藤さんの水彩画をご紹介します!

晴れた日の桜と並木道から見える東京タワー、どちらもとても爽やかかつ軽やかで見ていて気持ちが良いですね。遠藤さんはまだ入会されてから日が浅いですが、描く上で「ここさえ外さなければ絵が破綻しないだろう」、という勘がとても冴えているように感じます。
例えば左の桜の絵は初心者の方であれば、桜自体にもっと色を入れようとしてしまいそうなものですが、白とピンクのバランスが程よく、手数は少ないですが物足りない感じがなくとてもいいバランスです。下描きの鉛筆の線も汚く見えず、良い具合に桜の見え方をアシストしてくれています。周りの木や瓦屋根の描き込みとのバランスも相まって、桜がより引き立っている絵です!
右の東京タワーも地面であるグレーのコンクリートをただ灰色で描くのではなく、影の部分に紫など他の色を使うことで絵に深みを与えています。また、全体を緑、青系統の色で埋め、そこに赤い東京タワーを持ってくる色彩計画も素晴らしいですね。遠近感も自然で違和感なく見えてきます。
もう少し何枚か水彩を描いた後にデッサンを
1枚やってみると、凄く上手くなっているのが実感できると思います。水彩に疲れたら是非またやってみてください。

遠藤さん、普段は風景画を描く事がほとんどなので次はそれ以外の動物や人物画に挑戦してみてはいかがでしょう。明確な主役がいる絵も全体感が大事な風景画とまた一味違って勉強になりますよ!

真の絵画教室

オバラです。今月の小学生クラスのカリキュラムは、先週のナツメ先生のブログでもご紹介した【自画像】です。
コロナがマンボウ(蔓延防止うんちゃら)な中、小学生にマスクを外させるのはちょっと不謹慎かしら?とも思いつつ、「学年が上がり成長した子ども達の素顔が見たい!」という自分の欲求を抑えきれませんでした。
year1年で…あ、違った、「いや~1年でこんなに美人に!?」「あ、乳歯抜けてる!間抜け面がキュート!」「あれ?顎がシュッとして賢そうな顔になったね!」など、嬉しい発見が多々あります。
子どもの成長が見られないのは損害ですよ。教師の楽しみを返せ!なんて思っていましたが、「見れなかったからこそ、成長に気付くのかもな。」と自分を慰めながら、一人一人の顔を見つめ、描き方をアドバイスします。かなり満足!

もちろんマスクをずっと外している訳ではないのでご安心を。外す時間を決めて、その間だけは無言でやらせています。写真を見ながらの横顔と、鏡を見ながらの正面顔を描かせていますが、どちらを描いている子も、緊張感を持たせる為にマスクを外すタイミングは同じにしています。マスクをしている子に釣られてしゃべってしまわないように。
給食で無言に慣れているからか、全くしゃべりませんね。意外。やれば出来る子だった。
いつもの授業はうるさ過ぎて、始終怒鳴り散らす私の声も加わり、本当にここはお絵描き教室なのだろうか?と疑う程ですが、鉛筆の描く音しか聞こえない本来の美術の時間が出来ました。素晴らしい!満足!

偶然性からなる化学反応

今日は岩田先生が個展会場にいるので小原が書いています。
皆様、漆作家 岩田俊彦の展覧会 “U HOPE”はもう足を運ばれましたか?いやもうホントカッコいいです!
広尾という土地柄、ハイクラスな落ち着きと言いますか、ゆったりとした余裕から生まれる温かみが感じられ、高級住宅地の中にある画廊の建物自体がオシャレ過ぎる!行かないと損です!
自分の個展が中止になったので、岩田先生の応援!
以下、ギャラリーのホームページより文章を抜粋します。

4月のFirst Fridayとしてオープニングを迎えた岩田さんの個展 “U HOPE”
今回は漆作品ということで、貫禄と上品さが兼ね備ったなんともかっこよく贅沢な展示空間となっております。

「漆」と聞くと碗物など陶芸品を想像される方が多いのではないでしょうか。
岩田さんは漆をアートに使うという斬新な切り口で私たちの見たことのない「漆芸術」をみせてくださいました。

もともと工芸家を目指しておられた岩田さんは、工芸の勉強中に教わったアートのクラスで、「アート」のもつ自由さ、表現の面白さに興味をもったそうです。
そこで伝統技法を踏襲するだけの漆ではなく、その様々な可能性と出会う漆表現をできないかと考えたのが、今の作風のはじまりでした。

漆というものはなんとも奥が深いもので、工芸品の光沢をだす素材の役割もあれば、接着剤のような道具的な使われ方をするときもある。
その上、そのときの温度や乾き方、塗り方付け方、産地でも見え方が変わるようです。
時に経年の変化でさえも「味」となり得る漆は、用途としても、表現としても可能性が無限大です。

そんな一期一会ともいえる偶然性からなる化学反応のような漆の表情を楽しんで、
掘れば掘るほど新しい一面をみせる「漆」という生き物と対話するように、
見えないゴールを探りその可能性を広げるように作品制作をなさっています。

今回展示されている作品の中でも、漆が主体だったり、逆に客体的だったり、様々な表現を楽しむことができます。
この場でしか出会えない漆の表情をぜひ見にいらしてくださいね!

【展覧会概要】
場所:コートヤードHIROO・ガロウ
開催期間:2021年4月2日(金)~4月22(木)
営業時間:12:00~19:00
休廊:月曜日

カラフル鯉のぼり

大竹です。今回は幼児クラスの授業をご紹介させて頂きます。
5月5日の子供の日に向けて、鯉のぼりの絵と工作をしました!少し早いようにも思えますが、季節の物は飾る期間を考慮して2〜3週間ほど前に制作しております。まずはクレヨンで鯉のぼりの絵を描いていきます。お父さん、お母さん、子供の鯉のぼりを大きさを変えて描き、色は自由に塗っていきます。それぞれの好きな色をふんだんに使用したカラフルで楽しい鯉のぼり親子になりました。

工作では、鯉のぼりの形に切った色画用紙にカラフルな鱗を貼り付けていきます。まる、さんかく、しかくといった形の他に、切りくずも貼り付けて無駄なく使用しました。丸く切ったお目目もしっかり貼り付けたら扇型の画用紙に立体的に貼り付けて完成です!この立体的な貼り付け方は、工夫をすれば色々な工作にも応用できそうですね。過去には木の幹をこの鯉のぼりのように立体的に貼り付け、クワガタを作ったりしました。夏頃に今度はカブトムシや蝶などで作ってみても良いかもれませんね!

子供の日は、1948年に「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日と決められてから、端午の節句の日がこどもの日にもなったそうです。以前は男の子の健やかな成長を祈りお祝いする日でしたが、今では子供達みんなをお祝いする日になっているようですね。5月5日は今回制作した鯉のぼりを飾ってお祝いしましょう♪