オブジェな花器と雛人形

親子クラスから春らしい作品をご紹介します。まず上段の写真は、紙粘土に絵の具を混ぜて制作した花器です。久しぶりの粘土制作だったので、粘土の袋を開けた途端にあちこちから歓声があがるほど、みんな粘土が大好きなようです。

軽量粘土は、ふわふわの感触がとっても気持ちよくて、2・3歳児でも楽に変形ができます。お母さんの手を振り払って、どんどん自分の力だけで制作できるので楽しそう♫白い粘土に赤・青・黄の3色から好きな色を1色選んで、粘土に混ぜていきます。白い粘土に色が混ざる様子は、こども達にとって心引かれる瞬間です。もう1色違う絵の具を混ぜたらどうなるかな?お友達が持っている色も合わせて使いたいな!など、制作しながらこども達の中からステキなアイデアが出てきました。

今回のテーマ『オブジェな花器』は、心材としてペットボトルを使用してるので、原型はほとんど一緒ですが、粘土を貼り付けてから、どんな形を作るか自由度は無限!!完成するまで私の方がワクワクしてしまう展開になりました。最後に「いち!に!さん!」と、手品のようにあっという間に作れるお花も制作しました。カラフルな花器にカラフルなお花で、一気に春が近づいてきたような気分になりますね。

そして↑こちらの作品は、雛人形(平面作品)です。紙幅が短い紙テープを数色用意しておき、それをハサミでチョキチョキと花吹雪のようにたくさん切りました。ハサミの1回切りの練習に丁度良いです。細かく切った紙を二つの卵形の台紙に丁寧に貼っていくところが制作のポイントです!隙間なく貼らないと、お雛様とお内裏様の体が見えてしまって、恥ずかしいよね?と言うと、肌の色が見えないようにキッチリと貼ることができました。着物の柄が綺麗ですね。そしてお雛様とお内裏様のお顔が愛らしい。本日は、2月の授業で制作した作品2種をご紹介しました。(Eri Ito)

人物画の練習

外部の方もご参加可能な人物クロッキー会です。3月は女子高校生にモデルをしてもらう予定です。

画材は各自でご持参下さい。(厚口画用紙-特厚シリウス紙は四切100円・八切50円で販売もしております。)鉛筆はB以上の柔らかめの鉛筆を数本、消しゴムは練りゴムを準備する事をお薦めします。スケッチブックはお好みの紙の質で構いませんが、20分×5ポーズですので、それなりの枚数を描く事を想定して選んで下さい。同一ポーズでじっくり描き込む内容ではありませんのでご注意ください。サイズはあまり小さいと、人形や漫画を描いているような仕上がりになってしまいます。B4以上の大きさが望ましいでしょう。

座りポーズ・寝ポーズ・捻りの効いた立ちポーズなど、ご希望がございましたら伺います。(ご希望に沿う事が難しい場合もございます。)筋肉や骨格を観察しパーツで描写したり、全体のフォルムを描いてみましょう。人物画に慣れていらっしゃらない方は、あせらず、例えば手だけをじっくり観察しスケッチするだけでも勉強になるはずです。
基本的に自由に描いて頂く授業ですので指導・講評はいたしませんが、アドバイスをご希望の方は、お申し出頂ければモデル休憩時間に拝見させて頂きます。
美術を勉強中の学生や、外部の方でもご参加頂けますので、どうぞ多くの皆様のご参加お待ちしております!

日時   3月2日(土) 16:00~18:00 (入室は15分前より可能です。)
参加費 1500円 (ミオス生徒 1000円)
持ち物  スケッチブック、画材etc (イーゼル、画板、イスなどはご用意してあります。)
お申し込みはお電話でお願いします。   044-411-1600

雰囲気を出す方法

長谷部 透明水彩

どうも幸介です!本日紹介するのは、大人クラスより長谷部さんの水彩画。長谷部さんはデッサンが終わってから水彩画を描かれていて、本作は2枚目の作品。ご自身で撮影した写真をモチーフに制作されました。尾瀬の湿原でしょうか。遠くに伸びる木道ど、どこか哀愁を感じる印象的な景色ですね。

全体的に彩度も色幅も少ない作品ですが、それがマイナスにならずに澄んだ空気や温度を感じさせる手助けになっています。遠くのサッと薄く乗せた色に対し、手前には濃くクッキリと筆を入れているのもメリハリが効いてていいですね。粗と密集の対比により、絵の中の視界が広く感じます。そしてこのオシャレな雰囲気というか、いい具合の渋さが滲み出ているこの作品ですが、前述した色数を絞った事や背景の抜き加減がその”雰囲気”を出す要因になっているんですね。

そもそもこういった湿原を描く際に、普通なら青々と茂った夏の風景を選びそうなもんですが、この季節を選ぶセンスが好きです。しかも奇をてらって選んだわけでなく、サラッとこういった雰囲気をモチーフに選択できる、その長谷部さんの美的感覚が羨ましい。お洒落です。

派手だったり分かりやすいモチーフのない風景は、透明水彩を始めてまだ数枚で挑戦するには中々難しかったのではないでしょうか。けっこう筆も早くパッと仕上げてらっしゃる長谷部さんですが、しばらく今作のような雰囲気の風景を続けて、画風を固めていくのも良いかもしれませんね!

透明水彩を楽しむ

殿山 透明水彩

皆様、土曜日といえば、私岩田です。

本日は、土曜午前クラスの殿山さんをご紹介致します。こちら可愛い女の子を透明水彩で描いた作品。殿山さんの娘さんです。
生まれて間もない頃から、教室に連れて来て頂いていて、その頃から比べると、ぐんぐん女の子らしさが増しています。

殿山さん、お父さんの目線で、ティアラをつけ、カメラに向かって微笑む姿を実に愛らしく捉えています。
ご自身曰く、顔が手足に比べると色がグレーに近くなってしまったかな、ということですが、それは、描きこむ故のこと、あまり気にし過ぎない方が良いでしょう。立体的且つ、魅力的に描き切っています。

とはいえ殿山さん、透明水彩の扱いにまだ少し戸惑いがあるかな?という印象。
デッサン的力量はかなりお持ちですので、今後は、絵の具の特徴を十二分に理解し、色と色とが溶け合ったり、重なりあったりすることで醸し出される美しいハーモニーを実感して頂けると、更に描くことが楽しく、病みつきになってくると思います。

お雛様工作

大竹です。昨日の一平先生に続き、本日も幼児クラスの授業の様子をご紹介します。
私も一平先生同様、幼児クラスは久し振りの担当だったのですが、子供達同士の会話が多く、楽しそうに工作に取り組んでいる様子が微笑ましかったですね。小学生になってくるとパワーが増してくるので、こちらもそれなりのパワーを持って迎え撃つのですが、幼児クラスは幾分平和に感じました…笑

お雛様の絵の方は、保護者の方々から「顔が肌色に描いていないだけで、すごく新鮮に見えますね!」「韓国の民族衣装チョゴリのようにカラフルでステキ!」「おすまし顔でおちょぼ口かわいい!」など、たくさんのお褒めの言葉を頂きました。今回は描き始める前に、お雛様の顔の特徴である小さな眉と目、おちょぼ口の描き方を説明しました。また、着物の柄や色は好きな色で塗って貰ったので、みんな違った姿のお雛様になっています。中には雪洞を描いたりしている子もいて、家で飾るお雛様をよく見ているんだなあと感心しました。
お絵かきの後の工作でも、先程習った小さい眉や目、おちょぼ口をちゃんと覚えていました。描き方自体はとても簡単ですが、これらが描けているとグッとお雛様らしくなりますね。お雛様の体はフラワーペーパーを重ね、中に丸めたテッシュを入れてモールでまとめています。テルテル坊主を逆さまにした形ですね。顔の裏には爪楊枝がくっつけてあるので、ピンを刺すように中のテッシュへ爪楊枝を差し込んで顔と体をくっつけています。フラワーペーパーもボリュームがあり、後ろには金屏風も置いてあるので中々豪華な仕上がりになっていると思います。
是非お家に飾って、健やかな成長をお祈りしましょう!

いざ!宇宙旅行へ!

 お久しぶりです、一平です!スノボに行ってきて全身筋肉痛で大変です。(しっかり遊んでるので自業自得)
今日は幼児クラスの授業をご紹介します。
実は僕は幼児クラスに参加したのは初めてで、若干緊張していたのですが、子供達の知らない人がいても話しかけてくれる、とにかくフレンドリーでエネルギッシュな姿には圧巻され、すぐに負けてられないぞ!という気になり僕も楽しみながら授業をする事が出来ました。僕も老若男女問わず喋りかける方ですが、あの打ち解け方…。見習わなくてはならないですね…。
そして!もちろんエネルギッシュなのはおしゃべりだけではございません!制作もしっかりとみんな頑張ってくれました。

今回の授業は「宇宙飛行士になった自分」を描くというもの。
僕が見本で描いた宇宙飛行士をヒントに、浮遊感のある、無重力ならではの普段は描かないような足が上を向いていたり、背中が見えていたり、など面白いポーズをたくさん描いてくれました!幼稚園生なのにこんなに動きのある人物画が描けるのか!と感動してしまいました。
みんな絵を描きながら「宇宙ってフワフワ浮けるんだよ!」「宇宙行きたーい!」「宇宙行ったことあるー」「嘘つけ!」など賑やかに会話しながら制作を楽しんでいました。

お友達との共同制作は仲良く協力しながら黒い紙の上に、好きな色の惑星やスペースシャトル、オリジナルUFOなど自分好みの宇宙空間を描きました。隕石を落としている子もいましたね!制作が終わった後は、絵の自分ではなく本物の自分で黒い紙に乗っている子の姿も。宇宙飛行士の気分になれたでしょうか??
みんな宇宙という未知の空間に自由に想像力を働かせてのびのびと描けていましたね!
ちなみに僕は個人的にSFが好きなので、みんなにはこの授業をキッカケにスタウォーズにハマってくれると嬉しいなぁ!と思う日でした。(笑)

お正月っぽい絵?

お久し振りです、サトルです!今日は昨日の幸介先生のブログに続き、水曜・木曜日の小学生クラスで作ったオリジナル羽子板の報告です!

今回はお正月っぽい絵を描くことがテーマだったので、描くものがある程度縛られる課題でした。例えばめでたいものを描くということで、初夢にちなんだ富士山、鷹でしたり、鏡餅や松飾り、鶴・亀を描く人が多かったですね。またどうしても思い付かない場合は花札の絵柄を参考にした子もいました。しかしみんなの絵が似てしまうということはなく、一人一人の個性が現れていて、僕は一目で誰の作品か分りましたよ!
他にも自分の干支を描くことも勧めていたので、仲のいい同学年の友達同士で同じ生き物を描いていたり、いつもの絵画の授業より他の人の絵をよく見ていたことが印象的でした!

作品が完成したら、みんなでお楽しみの羽根突き大会でした!長い時間をかけて作ったオリジナル羽子板を使ってする羽根突きは、いつも以上にエキサイトしてデットヒートを繰り広げていました!色んなところに羽を飛ばされては取りに行くという作業を僕はしてました。(オレは犬か!笑笑)実際に使えるものをオリジナルで作ると、いっそう作品を大切に出来ると思います。来年まで大切に取っておいて、次の年号の最初のお正月にも是非使って欲しいですね!(実は僕もちょっと作ってみたかったです。多分使わないけど。笑)

羽子板完成!!

月曜小学生クラス 羽子板

どうも幸介です!先週の南澤先生に続き、今更ですが1月の小学生クラスの課題の完成報告。色彩も鮮やかで、おめでたいというよりはポップな印象に仕上がりました。まぁ古典的な物って案外極彩色だったりしますし、これはこれでクラシックな出来上がりなのではないでしょうか。

皆自身の干支や重箱・達磨などの様々なジャパニーズアイテムを配したデザインになっておりますね。低学年男子の間では、やはり龍が不動の人気。女子はモチーフというよりも、パステルカラーだったりビビットだったりと選ぶ色彩に特徴があります。そして高学年の男子と女子は綺麗にデザインの方向性が分かれていたのが印象的でした!男子は筋肉ムキムキの獣や、こたつでダラける自分など、ウケを狙ったモチーフが多いのに対し、女子は線も塗りもとにかく美しく丁寧に、まるで売り物のように仕上げる!という差が面白かったです!

完成した後は皆で羽つきをして楽しく終了!!顔に落書きこそしませんでしたが、ラケットやボールと違ってコントロールのきかない羽子板を、むしろ楽しんでいたようで良かったです。完成後の遊びまで含めた課題も、たまにはいいですね!!

明治学院のチャペル

英保 『明治学院のチャペル』 油彩

岩田です。今回は、英保さんの油彩をご紹介致します。
こちらは、本日まで開催されていましたグループ展に出品された作品です。白金にある明治学院のチャペルがモチーフ。
英保さんが撮影された画像を拝見しますと、赤茶色の煉瓦がとても美しく、急勾配の屋根が特徴的です。

調べてみますと、大正時代に建造された建物のようで、時代を経た現代にあって、威風を感じさせる堂々としたチャペルです。
英保さん、以前にもブログい書いたように、足繁くネタを探しに歩かれています。「こんな場所はどうでしょう?」といった具合に、しばしば撮影された画像を見せてくれるのです。
こちらのチャペルの画像を見せて頂いた時も、構図の切り取り方も含め、良い絵になりそうな予感を感じました。

英保さん、選ぶ建物が比較的直線を多用したデザインを有するものが多い気がします。
今回も縦に通った柱が等間隔に並んだ外観、幾度かの修正を重ねながらの作業でしたが、何よりも屋根のスレートは、拘りを持って描かれた部分です。小原先生の指導を仰ぎながら、熱心にその平板が並ぶその質感を描いていたのが印象的でした。
出来上がった作品も、建物から感じる威風をそのままに表現しています。

油彩、水彩共に様々なチャレンジを続け、これからもまだ見ぬ新たな境地へ踏み出していってください。

卒業制作展

 

大竹です。今回はこの場をお借りして卒業制作展の告知をさせて頂きます。
2月21日〜から3月3日まで、六本木の国立新美術館で卒業制作を展示します。東京五美術大学(多摩美、武蔵美、造形、日本大、女子美)の卒業・修了制作展です。私は一枚目の作品を展示します。モチーフはアポフィライト(魚眼石)という鉱物です。一時期パワーストーンという名前で様々な鉱物がアクセサリーやお守りなどになって流行りましたね。それらの装飾品として加工される前の原石の姿がたまらなく好きで、お給料も殆ど鉱物収集に使ってしまいます。何千何万年もかけ、誰に見られる為でもなく自然によって作られてきた美しい色や形を持った石を見ていると、なんとも言い表せない気持ちがこみ上げてきます。その気持ちをなんとか消化したく、日々制作に勤しんできました。
六本木に足を運ぶ際は、ぜひお立ち寄りいただければと思います。

美術系学科による平成30年度 第42回 東京五美術大学連合卒業・修了制作展(女子美のHPです。