本当は怖かったハロウィン

今日は、ミオス流ハロウィン2017の巻            (南澤)

毎年恒例のミオスハロウィン授業。年々勘違いが深化していく日本のハロウィンですが、この傾向は、外来文化の誤読という日本の伝統芸でありますから、当アトリエでもあまり気にせず、伸び伸びやっております。

クリスマスにはケーキ。お正月にはお餅。ハロウィンにはゾンビ。

 この教室ではいつの頃からか、ハロウィン=顔面傷メイク=ゾンビ という公式がすっかり出来上がり、自分を含め、まったく誰も疑っておりません。なにしろ、ゾンビの視覚的支配力は破壊的に絶対です。オウチから各自それぞれ趣向を凝らした仮装でやって来るものの、傷メイクをやりだせば、最後には必ず血糊ベタベタ合戦となりますから、早かれ遅かれ、色々な仮装をした血まみれ集団が出来上がります。そう、ゾンビは宿命なのでありますw きっと、何かの集合的カルマや宗教的な意義のようなものが背景にあるような気もいたしますが、あまりそういった話しはブログに書くなと(血まみれの浮浪者ゾンビみたいな方から)きつくお叱りを受けたばかりなので、今日はここでおしまい〜(あー怖かったw)

 クリスマスにはケーキ。お正月にはお餅。ハロウィンにはゾンビ。

奇跡の一枚

ハッピーハロウィン!
もう既にハロウィンウィークブログをご覧になっている方も居るかと思いますが、木曜学生クラスは女子クラスならではの変わったハロウィンパーティを実施しましたよ〜!(実は男子も少しはいるのですが、この日だけは火曜クラスに移動してもらいました。人目を気にせず没頭する為。)

ハロウィンといえば、傷メイク、魔女、黒猫、妖怪などなど… ポケモンでいえば「あく」・ゴーストタイプ、ヒーロー物なら悪役、映画でいうならホラーのイメージが強いですが、今回の木曜学生クラスハロウィンでは仮装(自分の変化)を楽しむという所に着目して、「奇跡の一枚」を撮ろう!というテーマで変身企画を行いました!
内容はシンプル!
メイクもバッチリ、おしゃれもバッチリして、元が誰だかわからないくらい美人(けなしているわけではありません!!笑)な奇跡の一枚写真を撮ろう!というものです☆
メイクは顔に絵を描いているようなもの。光の計算や、自分の肌の色や顔の作りに合わせたメイク道具を選ぶことは深く自分を理解し、自分のデザイン力を高める特訓にもなります。ただ遊んでいるわけではありませんよ!
ファンデーションの塗り方からビューラーの使い方、アイシャドウの選び方まで一から説明し、みんなで実践していきます。
日常当たり前に行っている作業だからこそ、人にメイクを教えることは難しく、私自身とても戸惑いました。

そして最後に、衣装(講師陣の自前の服)を選び記念撮影へ!
私は小原先生に「生徒たちを使って接待させる悪い魔女」として札束を持たされ、尋常じゃない緊張感の中撮影しました(笑)
チャイナドレスやドスの効いたファーのコート(裏地はヒョウ柄)、タイトな燕尾服はなんで持ってるの!?と聞きたくなりますが、全て小原先生の私物です。生徒に着させようと持ち込む所もさすがです!
メイクを終え、皆和気藹々と話していると、いつも人見知りで消極的な生徒が話の中に入って一緒に楽しんでいる姿が見えて、少し感動しました。身なりを整えると自信がみなぎって、人と関わることが少しだけ怖く無くなりますよね!
何度も鏡を見て自分じゃないみたいと驚く生徒たちに、講師陣もご満悦でした☆

写真展のお知らせ

左 上野 / 右 梅田

土曜日、岩田俊彦です。今回は展覧会のお知らせ。土曜午前クラスの上野さん、元ミオス生徒の梅田さんが写真の展覧会を行います。二人とも絵も描くのですが何といってもカメラが大好き。今まで展覧会の為にせっせと写真を撮りため準備をしてきました。
フェイスブックなどでは二人の写真を見たことがありますが、プリントしたものはどんな表情を見せてくれるのでしょう。楽しみにしております。

以下梅田さんより頂いたお言葉です。↓
「『いいね!』が付く画像もいいけど、ファインアートとしての写真を芸術の秋にいかがでしょうか。
写真を撮ることは絵を描くよりも簡単なことだと思うのですが、自分が納得する写真を創り上げることは納得できる絵を描くことと同じくらい難しいことです。展示に向けて準備を進めるうちに、このことを痛感しました。月並みですが、私たちが心血を注いだデジタルプリント、銀塩プリント15点の写真をご高覧いただけたら幸いです。会期中は常時画廊にいる予定です。」

Parasol Photos The 1st Show
会期:11月3日(金) ~ 11月5日(日)
     3日/13:00-19:00
     4日/11:00-19:00
     5日/11:00-17:00
場所:サイト青山 B室   〒107-0062 東京都港区南青山 2-7-9
電話:03-3423-2092
   どうぞご高覧下さい!

ブログデビューがハロウィンです

夏休み明けから木曜小学生クラスの講師になりました、多摩美術大学グラフィックデザイン科1年の杉本菜々子です。よろしくお願いします!

今週はハロウィンウィークという事で今日も盛大に特殊メイクを施しました。講師も小学生たちもノリノリで痣だらけの血まみれです(笑)型取った指もおぞましい感じが出ていてとても良かったです!

私はこのイベントは今年が初めてだったので、小原先生と子ども達に「ナナコ先生メイクへたくそ~!」と叱られながらの授業でした(泣)
しかし小原先生!私は1つ言いたい!そんなヘタクソと言うのなら!なぜ私が小学生の時にもこのイベントを実施してくれなかったんですか!??(逆ギレ)

(ここからは授業の様子とは関係がなくなってしまいますが)
私はミオスには長くお世話になっておりまして、小学2年生から中学2年生までの間と、その後も美大受験で先生方の力をお借りして来ました。しかし私が小学生の頃は、こんなハロウィンイベントなどという楽しいものは実施されておらず、特殊メイクの経験など当然ゼロ。当時すでにイベントがあって、その時少しでも体験できていたならば!もう少しメイクが上手だったかもしれないのに!!!

とまぁそれは言い訳ですが、単純に私も小学生のうちに特殊メイクを体験してみたかったし、こんなにも楽しいイベントだったのなら是非参加したかったなぁ…と少し悔しいのでございます。(その鬱憤から上記スタッフ写真を学生クラス中に、撮影会の如く散々撮ってもらい憂さ晴らしをしたのでした。)

大人になるとハロウィン当日でもないのに特殊メイクをしたまま帰宅しようすると周りの目が気になりますよね?小学生のうちならば「ハロウィンパーティーでもあったのかな??可愛いなぁ」と温かい目で見てもらえたはず!私もメイクして仮装して楽しく家まで帰りたかったなぁ~!!!なんつって!以上、ジェラシー杉本でした。

ハロウィン☆幼児&親子クラス

ミオスハロウィンウィークでは、恒例となっている特殊メイク授業ですが、先生たちのメイクが年々エスカレートしてます。グロテスクなメイクの為、小学生クラスの前に時間をかけてメイクするのですが、水曜日はちょうどそのメイク時間が幼児クラスに重なってしまいました。授業に来た幼稚園児は、先生の強烈な変装ぶりに泣きそうになる程の反応。でもこの傷メイク、実はこむぎこ粘土で出来ているとネタバレすると、怖いもの見たさでだんだん慣れてきて、オバラゾンビに促されるままとうとう幼稚園児も傷メイクを作ることになりました!ピンクや黄色など好きな色の粘土で作った傷メイクではありますが、しっかり皮膚がパックリ開いて血が・・・。お迎えにいらした親御さんは、さぞかしビックリされたでしょう。

そして、こちらはガラッと趣向を変えて、かわいいカボチャとオバケ達を粘土で作りました。上の作品は幼児クラスで制作したもの。下の作品は、親子クラスで制作したものです。どちらも小さな白いオバケの形や表情が実にユニークです。ハロウィンイベントのキャラクターにしたくなる位です!ハロウィンイベントは、来週火曜日まで続きます。(Eri Ito)

異色!? 特殊メイク!!

脳を破っておでこから指が出てきたチビゾンビ達(角ではなく、自分の指がついています)

水曜小学生クラス担当の宙紀です。本日より小学生クラスがハロウィンウィークに突入しました!
先生達も、幼児クラスの前から仕込みに2時間以上も掛けて、フルゾンビ仕様でお出迎えです。(滝口先生は自宅でTシャツにリアルな心臓と肋骨をペイントして来て、藝大の技術をここぞとばかりに発揮していました。)

先週まで作成していた指を型どった石膏と、小麦粉粘土を使った傷メイクで中々グロテスクな仕上がりとなり、子どもたちも「気持ち悪い」といいながらリアルに傷口を作り、メイクをして楽しんでいました。 
最初は顔に特殊メイクをする事を嫌がっていた子どもたちもいましたが、徐々に抵抗がなくなり傷だらけ、血のりで血まみれに… 気付けばゾンビになりきって教室の中を徘徊していました(笑)
子どもたちにとって特殊メイクをする機会は中々あるものではないと思うので、普段触れない体験を楽しんでいる様子。
ほとんどの子が傷メイクのまま帰っていったので、火曜日までの1週間は元住吉にゾンビが大量発生です! まだまだアトリエハロウィンウィークは続きます!

特殊メイク予行演習!

どうも幸介です!明日からの小学生クラスハロウィン特別授業で行う「傷メイク」の、予行演習をやってみました!大人クラスの授業中だったんですが、せっかくだからと生徒の皆様もお誘いしたら案外ノリノリ!計11名で小麦粉粘土で作る傷メイクをやってみました。ってか、大人だからクオリティも高いです!!皆さん度胸があるので、小学生がちょっと尻込みする血のりもどんどんぶちまけていきます。クリスマスの授業以外では、大人クラスでは皆が同じものを作成する機会はあまりないんですが、たまにはこういうワークショップ的なのも面白いですね。

簡単な作り方をご紹介。
1、まず小麦粘土で肌の色を再現していきます。オレンジや茶色やピンクなどの暖色系に、ほんの少し青か緑を混ぜると、けっこうリアルな肌の色になります。
2、作った粘土を、傷を作りたい場所に貼りつけて伸ばし、肌の凹凸に合わせます。その伸ばした粘土に爪楊枝で荒く線を描いたら傷のベースの完成です。
3、次は粘土の傷部分に着彩していきます。傷の一番奥に黒(傷を深く見せる影の役割)を塗り、さらに紫、赤、とだんだん塗る面積を増やしながら色を重ねていきます。
4、色を付けた粘土と、実際の肌の境目を赤紫(うっ血したような色合い)で塗り、粘土と実際の肌の境目を隠していきます。
5、最後に派手目に血のりをつけたら完成!傷部分に小さなねじプラスチックの破片、血のりをしみこませた包帯などオプションを付け加えるとよりリアルです!!

手軽にできますので、明日からの小学生クラスでも楽しみにしていてくださいね!ハロウィンですので、もちろん仮装も大歓迎ですよ!

切断された指?

今月末はハロウィン!それにちなんだ制作?を…
ん?子ども達は何をやっているのでしょう?よーく見ると…
うっ、ちょっとキモチワルイぞ! リアル過ぎてグロテスクこの上ない…
しかしこういうもの(親御様が喜びそうもないもの)に限ってハマってしまうのは、うちの子だけではないでしょうね。
では作り方を説明します。

①歯医者さんが型取りで使う樹脂の粉に水を入れてかき混ぜます。手早い作業が必要。(関係ありませんが私は学生時代、歯科助手のバイトをしていたので大得意です。関係ありませんが、ナース服もとっても似合っていました!)
②好きな指を入れ、グミのように固まるまで動かず待ちます。小学生にとってはこれが一番大変!
③そっと指を抜きます。
④穴を覗き込みます。「わー、爪が見える!指紋まである!」感動の一瞬です。
⑤溶かした石膏を穴に流し入れます。
⑥固まったら樹脂を手で破って、白い石膏製の指を取り出します。石膏は固まる時に熱を発生させるのでホカホカ。「私の指にそっくりー!」感動の瞬間です。(そっくりじゃなくて、同じですね。)
⑦「指の中には何が入ってるかな?中心からスタート!」「骨!」「血!」「うん、血管ね。静脈・動脈で色が違うね。」「肉!」「筋肉!」「脂肪?」「皮!」「爪!」「ささくれ!」「それ、君だけね。」
⑧赤・黄・青・茶・白で、静脈の緑、動脈の紫、肉の赤、皮膚のペールオレンジやピンクやオレンジ、日焼けの色をどんどん重ねていきます。
⑨最後に細筆で爪を細かく描くと…完成!

さー、このリアルフィンガーを使ってハロウィンは何をやるのかな?
気になる続きは、明日の幸介先生のブログを待つべし。

二点透視図法3

今日は岩田先生が大阪の展覧会場にいるので、オバラです。 (岩田先生の展示のお知らせはこちら

二点透視図法の報告ラストにさせて頂きます。もう田中先生&南澤先生が語っているので違う切り口で…
川崎市では小学校高学年になると、風景画と称して学外もしくは教室外(校内)に写生しに行くカリキュラムが図工に組み込まれています。(学校の都合によって必ずやる訳ではありません。)事前に何も教わることはなくただ「さぁ描いておいで!」野放しにされるのですが、いきなりそんな漠然とした巨大なモチーフ(風景)を目の前に持ってこられて「何を描きたい?まずは手を動かしてごらん」と言われても、どう切り取ったらいいか分かるはずがありません。そんなんだから遊ぶ時間にもってこいになることもしばしば。授業中に堂々と(?)校外で遊んでいられるのはワクワクしますしね。
でももし遠近法や透視図法を触りだけでも教えてもらったら、そうはならないと確信します。分からない、知らない、難しいでは、拒絶するのが当たり前。ちょっとでもコツを掴めば勉強と同じで、面白くなるに決まっています。
今回も「難し過ぎるカリキュラムなんじゃないの?小学生クラスは1年生だって在籍しているんだし。」との声もありましたが、やってみればほらこの通り、なんとなく描けてるではありませんか!しかも夢中になって描いているのも写真を見ればわかりますよね。
なんとなくって、大事です。完璧にしようとしてつまらなくなる位なら、なんとなく出来たらあとは自由にすればいいんです。カッチリした箱(家)があるから、個性が際立ち「わー、自分で描いたと思えない!立体的!」と喜びも生まれる。知識(たしなみ?)の一つとして、頭の片隅に記憶しておいてもらいたい透視図法・パース画でした。

新鮮な構図!

西井 鉛筆

一般大学に通われる西井さんですが、まるで美大受験生のようなデッサンを描かれました。手のデッサンをすることになり何枚かのエスキース(アイディアスケッチ・下描き)を重ねた中、小原先生に「この構図は面白い!凄く美大受験っぽいんだけど、普通の人がなかなか考えられる切り取り方じゃない!感覚が新鮮!」と大絶賛され、このような作品になりました。
アトリエでも学生に何かを持った手をよくデッサンのお題として出したりします。大抵はメインの手を画面一杯に大きく入れるので、私も西井さんのような構図は初めて見ました!

手の甲の筋や手首の凹凸など、よく観察されて描かれていますね。少し腕のあたりが濃く見えますが、膝に乗っている腕の重さが出ています。掴んでいるポーチの色の黒が中心にドンと入っているので、1番の見せ場の手に視線を誘導してくれています。形もなんだか面白いですね。ストライプのスカートはグレートーンの幅が広く、左右に抜けて行く色味がとても美しいです。様々な硬さの鉛筆を使い分けて描かれたのでしょう。膝の形もよく捉えられていますね!ガッツリ鉛が乗った手前の手に対し、靴の爪先が薄く描写されているので、その差で距離感が生まれ、紙の上でも上下に空間が広がっています。

改めてデッサン全体を眺めますと、不思議な魅力がありますね。これからもデッサンをされていくのでしょうか?今回のデッサン、是非大切に保管して下さいね!何枚か描いた後に、最初の方に描いたものを見返すと、とても面白いですよ。