ミュンヘンでの展示のご報告

Iwatadoitu

皆様。ご無沙汰しておりました。ドイツでの展覧会やその他諸々あり、ちゃんとブログを描くのが久しぶりとなりました。今回はドイツへの旅行のご報告となります。

展覧会が開催されたのはミュンヘンです。ミュンヘンはドイツの中でも南に位置し、とても豊かな都市です。古い建物と新しい建物が上手に融合し魅力的な街並みを形成しています。

ギャラリーがあるのはミュンヘン中央駅から東にあるMICHEKO GALLERYです。周辺にはピナコテークという国立美術館や飲食店、コマーシャルギャラリーなどが立ち並ぶ活気のある地域です。
ピナコテークは現代美術館、近代美術館、中世美術を展示している美術館それぞれが独立した建物に分かれており、、とても魅力的な展示をしています。作品の写真撮影がオーケーだということにも驚きました。そこで思わずゴッホのひまわりを撮りました。

私が展示をさせて頂いたのもこの地域にあるコマーシャルギャラリーの一つで、主に日本の作家を多く扱っているギャラリーです。ドイツは、アメリカやイギリスと並び現代美術を取り巻く環境が整備されている国です。日本からも数多くの美術作家、学生が在外研修や留学などで訪れる地です。

今回の展示の趣旨は日本の工芸などの分野で培われた伝統的な素材、技術を使いながら現代に通じる表現をしている作家を紹介するというものです。

ヨーロッパの方たちにとってやはり漆というものは普段お目にかかることがない分、作品に対しても興味深々でした。持参した漆芸道具と共に制作工程や作品の趣旨など日本語交じりの英語で解説をしました。英語の実力も微妙ではありますが何とかドイツの方にも伝わっているようでした。

今後とも日本独自の文化を海外の方々にも認知して頂けるような機会が増えることを自身も希望しています。日本だけでなく海外にも表現の場を広げて行ければ最高です。

又、展示などのお知らせがありましたらご報告をさて頂きます!

岩田

見立て遊びから仮面誕生

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仮面制作のブログですが、先週の幼児クラスから今週は小学生クラスに移り、本日は親子クラスの作品紹介です!
元々は、小学生クラスの課題ではありますが、新聞紙を貼った風船が天井からぶら下がっていた時から他のクラスでも話題となっていたこともあり、素材や趣向を変えて、こちら親子クラスでもトライしてもらいました。
親子クラスでは、この日アトリエ初参加の親子が3組も!大抵初参加の子は、ハサミを使うのが人生初です。2歳の子どもでも容易に紙を貼り付けられるように制作過程は平面で。でも最終的に被れるように立体的に仕上げた作品です。
2歳児では、耳の形はこんな感じで・・・と自らハサミで形を作り出すことは無理なので、自分でハサミを使って1回切りした破片や事前に用意しておいた色々な形を見て、「この三角を鼻にする!」とか「青い紙を髪の毛にする!」といった見立て遊びで顔のパーツを作り上げていきます。
2歳とはいっても「こう作りたい」という意思がみんな強く、それをお母さんがどう方向付けるかによって作品も変わってきます。お母さんの中にはどう導いていったら良いか分からない方もいますよね。小さいお子さんにとって無理なく、色々な選択肢の中から楽しくできることを考えていきたいと思います。           伊藤

仮面は語る

オバラです。私は小学生時代、落ち着きがなくて目立ちたがり屋、無駄に元気でそのパワーを他人にも強引に押し付ける自信過剰な子どもだったので(多分、田中先生と南澤先生も。庄司先生はそれとはちょっと毛色が違うけど、無理してでも同じような事をやって周りにあわせられるサービス精神旺盛なタイプ。話が反れました。)仮装も大好きでしたが、別の人格ではなく普段の鬱陶しさが倍増するだけなので、よく女子達に倦厭・敵対されていました。同性なのに…
そんな悲しいトラウマを払拭する為に企画した今回の仮面制作!(ウソ)
Moku

4月は新1年生や新入生が多いので早くアトリエへ馴染める様に、風船に新聞紙をただただ貼り付けて行く単純で楽しい作業・立体造形へと変化する意外性・飾るものではなくかぶれるものというアクションを含んだ制作は、ウケが良いだろうと見込んだ大人の事情でございました。
高学年には子どもっぽいかしら?と懸念したのも束の間、結構みんなハマっていましたね。安心しました。
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「これならかぶっても恥ずかしくない」ではなく、「これはかぶってみたい!」仮面を制作するのがテーマでしたが、南澤先生の言う通り各クラスで担当の先生の指導(嗜好?)の違いでで完成作品に少々差が出たところが面白いですね。
木曜はメイン講師オバラの趣味により、高学年女子の間でゲテモノ系?が流行。頭蓋骨や脳ミソなど、解剖学の写真まで見せて作らせたのでなかなかのクオリティーです。また、取り外し可能だったり、スライドしたり、蓋が開いたり、部品が付け替えられたりの工夫もいっぱいです。
木曜クラスは、賢いけどすごくおとなしい・やんちゃだけど口下手・マイペースで寡黙・口数少なく表情や目だけで語るタイプが6割を占めるので、20人以上いるのに黙々と制作する時間が多い不思議なクラス。(本来の美術の時間はこうなのかも?他のクラスが年がら年中あまりに賑やか過ぎて忘れてたけど…)
なかなか言葉で表現しないが為、こだわりを察してアドバイスやサポートを入れるは宇宙人とのコミュニケーションレベルの難しさではありますが、強引で押し付けがましい私が精一杯デリケートに接し、ついには微かな尻尾の動きが見てとれると、私を成長させてくれているんだなとつくづく思います。木曜クラスの諸君に感謝!
追伸
南澤先生、我々みたいにでしゃばりで声と態度が大きく、その場の勢いとノリをアドリブで出して世渡りしている輩と違う大人しい子は、劇とかしたいんでしょうか?苦痛じゃないんだろうか?この心配は失礼なんだろうか?可能性を阻害しているんだろうか?芽を摘んじゃってんだろうか?悩みますねぇ。
小学生クラス講師陣と真逆キャラの伊藤先生は劇など率先して参加したか聞いてから、よく検討せねば。

我ら怪しい混成一個旅団

Sui
こうしてずらりと仮面をかぶって並ぶと、ド迫力で楽しいですね!ポーズのせいか、愉快な怪人集団のようにも見えてしまったり…。こんな怪人たちになら襲われてもいい!?

というわけで、連日ご紹介している小学生クラスの仮面・ヘルメット、水曜クラスも完成しました!春頃から入会した子も多いのですが、そんな様子ももう分からないくらいにじゃれ合ってお団子状態、中々に騒がしい水曜日です。

般若をモチーフにして立体的で怪しい目や鼻を作り上げたもの、街を模して細かなジオラマのようにコツコツと作り上げたもの、絶対ここにこの花を描くからと図鑑を取り出す者、色塗りの段階で急に悪魔チックに変身したもの、気づいたらでかでかとLOVEと書かれているもの…。書ききれませんが、どの作品も特色に溢れています。
高学年と低学年のモチーフの差も見比べると面白いですね。やはり高学年になると細かい意匠に凝りだすので細部までこだわりぬかれています。逆にストレートな迫力やダイナミックさは低学年の魅力ですね。

これは、ツノ?それとも耳?なんて悩むものもありますが、一つ一つ聞いてみると思わぬ答えが帰ってきます。ぜひ意図を細かく聞いてみてください。そ、そんな深遠な理由が…そんな笑えるストーリーが…となること請け合いです。

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個別でもポーズをとってもらいましたが、皆キマってますね!一堂に並んでいる面白さと、一人ひとりじっくりと見る面白さ、表情によっても違った雰囲気に感じられます。
仮面というと変身するための意匠ですが、こうして見ているとその子の持つ魅力がより凝縮された風にも思います。小悪魔チックだったり…ほのぼの脱力系だったり、ザ・悪ガキ~だったり…。ブログを書きながらも、いつもの様子を思い出してついつい笑ってしまうような楽しい作品ばかりです。お家の方から見ると、どうでしょうか?新たな一面も現れましたでしょうか。

しかしまあ、くるくると気持ちも表情も変わるこのお年頃な人たち。むしろ仮面かぶってるほうが落ち着いてるかも!? なんて思ったりもしている、庄司でした。

けっこう仮面

火曜小学生クラス、仮面づくりの巻     (南澤)

仮面の歴史は古く、有名なアガメムノンやツタンカーメンの黄金仮面はもちろん、常に人類の変身願望や呪術的秘儀の主役として、あるいは身近なプロレスや美容にいたるまで、切っても切れぬツールとして今日まで親しまれております。仮面のもつ変身性は、その外見的特徴に限らず内面の変貌にまで及ぼすところが最大の魅力な訳ですから、ほとんど無意識に子供たちが選ぶ仮面のモチーフ選択や造形には興味深いものがあります。さて、いくつか作品をかいつまんでご紹介すれば、民俗学に出てくる幻覚キノコの話に興味津々なTくんは、ついにキノコのかぶり物を作ってしまいました。面白い事に、キノコからキノコが生えている大変興味深い不思議な形態です。また、Aさんの兎のお面は左右が白黒に塗り分けられ仮面のなかに更に2面性が表現されている、これまたナイーヴなアプローチになっております。また、Kくんの作った武将タイプのカブトはなかなか立派に出来ました。今度ワールドカップの応援にブラジルへ行く友人に是非かぶらせてやりたいくらいであります。

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造形に関しては、曜日ごとの担当の先生の指導が微妙に異なる為、各クラスの造形の傾向に違いが出ているのも楽しいですね。火曜日は帽子型が主流でフルフェイスタイプは少なめでありました。ひょっとしたら、僕が最近帽子を仕事でデザインしていたことも影響しているかもしれません。ちなみに、僕が帽子のモチーフにしたのは学生時代にあれ程毛嫌いしていたあの忌々しい学帽でありました。我ながら失笑いたします。

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何はともあれ、こうしていろいろとバリエーション豊かな仮面や被り物が出来上がったわけですから、是非お面を使った劇などを企画したいところです。さてオバラ先生、いかがですか?

仮面の物語

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月曜クラス 張り子仮面

どうも幸介です!本日紹介するのは、小学生クラスの課題。4月から製作してきました「張り子で作る仮面」が完成いたしましたので、集合写真と共にご紹介いたします!!

4月のはじめ、アトリエに新聞紙と和紙が貼り付けられた風船が沢山吊られていた様をご覧になった方もいらっしゃるかと思います。まるでエイリアンの卵のように。今回の課題は、生徒の皆の頭大に膨らませた風船に張り子をして作った球状の立体をベースに、思い思いの装飾を施しての仮面製作となりました。

月曜クラスは、比較的女子は帽子型(顔の出るもの)と男子はフルフェイス型(顔の隠れるもの)が多かったように思います。昔から、子供番組のヒーローなどでも男の子向けヒーローは仮面ライダーなどに代表されるようにフルフェイス型、女の子向けヒーローはプリキュアや魔女っ子などを見ても分かるように、顔を出して変身するものが多いですよね?

本能的な性差というより、そういった番組やメディアの刷り込みなのかもしれませんが、仮面を作る、いわば「変身願望を具現化する」ということにおいて、男の子は顔を覆うように作り「自分ではない別の超越した存在」になりたがり、女の子は自身を活かして装飾的に作り「自分ベースのブラッシュアップ・ドレスアップ」を行います。もちろんこの統計に沿わない制作を行う生徒もいますが、全体で見ると低学年でもその差が現れます。装飾やパーツの面でも、男子は角や穴のひとつひとつに「ここが起動するスイッチになっている」と「戦闘の際に熱を放出する」などの設定があるのに対し、女子は「直感的にこの配色が美しい」とか「とにかく好きな色を使いたい、譲れない」と、ディテールに付随するストーリーにも差があり、大変興味深く感じました。

今週、完成した仮面を生徒の皆が自宅へ持って帰ると思います。ただの仮面ですが、細かく色々な設定や思いがあったり、他人には分からないこだわりがあるはずです。それはそれぞれ各々の口から語られるべきですので、親御様方には是非彼らの変身願望について、追求していただきたいです!

田中幸介

絵肌に潜むもの

Nonaka_09野中 油彩

そろそろ梅雨の予感ですね。最近は頓に季節が早く感じます。アジサイと傘の季節♪と思えば、じめじめ湿気も乗り切れる!と願いつつ…。

本日ご紹介するのは水曜午前大人クラスより、野中さんの油絵2作品です。現在アトリエの壁にかかっているので、目にした方も多いかと存じます。

油絵を始めたばかりで、色々な描き方を試している野中さん。今回は筆のタッチをポイントとして、題材に東ドイツの画家の作品を選びました。荒々しいタッチと色彩が特徴的なこの作品は、1988,9年の作で、まさに東欧革命、ベルリンの壁崩壊の間際の作品です。抑圧、悲しみ、深い感情が溢れていて、画のタッチもそうですが、その雰囲気に惹かれたとおっしゃっていました。

しかし、そうした雰囲気、根底にあるものを表現するのは難しいものです。ですから今回、大胆なタッチの中に見える静かな激情が、こうも表れたのが素晴らしいです。油絵を始めたばかりとは思えませんね!野中さんの観察眼とその姿勢は、こちらが驚いてしまうほどなのですが、しっかりとタッチや色を見極めて、それを素直においていったからこその完成だと思います。それだけでなく、画家の心情と通ずるような気持ちを持っている事、共感できること、それらは今までの歳月のなせる表現ではないしょうか。ついつい唸ってしまいます。
濁った色も使っているのですが、それがまた美しく映ります。こうした色の配分なども元の作品をしっかりと見極めている証左ではないでしょうか。

それにしても、格好良い!野中さんはとても上品な御婦人という印象ですから、この作品の激しさとご本人のギャップは中々に素敵でそこもまた格好良い…と感じております。また、作品から、思い切り筆を走らせる開放感、新しい表現を得た喜びのようなものも感じる気がします。色々な感情渦巻くそんな今作、アトリエに飾ってある内にぜひ間近でご覧下さいね! 庄司でした。

幼児 お面完成!

P1040378幼児クラスの仮面制作は、3週に渡っての大作でしたが、小学生クラスのはりこ仮面よりお先に完成~!
ということで、一挙お披露目です!
派手派手のカーニバル風?
これでもかっ!というほど絵の具を重ね塗りし、仕上げにはポスカで細部まで描きこんであるので、色の絡み合いが非常に美しいです。
仮面本体は、お菓子などの空き箱を利用したなんてもう想像もつきませんよね。
仮面のパーツがどれも個性的です。みんなこういう風にしたいというアイデアが盛りだくさんで、この作品に対する愛着心は相当なものでした。
工作の楽しさと絵の具の楽しさがぎゅっと詰まった制作で、大成功!
どのお面も私が欲しくなってしまい、もう少しアトリエで飾らせてもらいます!
そして、展覧会まで大事に保管してもらって、また見せてくださいね!!  伊藤
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コロンブスの卵

コロンブスがゆで卵のおしりの殻を一部壊して縦に立てた話しは、結果的には簡単なことであっても最初に物事を実行するのは難しいことを証明してみせた逸話として有名ですが、さて皆さん「一枚の紙を立ててみて下さい。」と言われたら、どうしますか?
4歳の子にこの問題を出題すると、ペラペラのままで立てようと頑張ったり、糊しろを少し折り「のりを使わないと立たないよ!」と言う子が多いです。
子どもは答えを聞いた瞬間好奇心を失い、考えなくなってしまいますので、まずは試行錯誤する時間を作り、なかなか思いつかない時はお友達のやり方を眺めたりします。子どもの質問に対し、すぐに答えを言わないようにする。それだけで、子どもの知的好奇心を膨らませることができます。
Tatukousaku_4さぁ、この絵を見たらいかがでしょう?
子ども達は「なんだ、そんなの簡単だ!すぐできるよ!」と自信満々で真似して立ててくれます。やり方も一つではありません。
年中さん対象のプレ小学校受験クラスでは、発見できるカリキュラムを組んでいます。
知識を得る喜び、達成する満足感を味わえるよう、“まずは自分で考える”“自分一人でやってみる”をキーワードに、「よくそのやり方に気付いたね!」「わー、惜しいね!」と感心してあげることが大切だと考えています。
現在プレ小学校受験クラスには、定員に空きがございます。体験授業のお申し込みも受け付けております。お電話にてご予約ください。(044-411-1600)
また、年長さん対象の小学校受験クラス(金曜17:20~18:40)に6月から1名空きが出ます。どうぞご検討下さい。   オバラ

焼き入れできず

Kaoオバラです。(いや、この写真はオバラじゃありません。小学生男子です。)
事務机を掃除したら(伊藤先生が)、2年前に賞味期限の切れた貰い物のサプリメントが数種類出てきました。
定価を見ると1瓶9,800円!
勿体なくてまとめて飲んだせいか、めまいと吐き気でヨロヨロ…
すみませんが、本日ブログお休みさせて下さい。

学生クラスのみんな、キレのないツッコミとパンチのない罵倒しかできなくてごめん。来週はちゃんといたぶるから許してね。