紙の性格診断

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月曜・木曜小学生クラス 紙工作 4~6年生

どうも!幸介です!本日ご紹介するのは、小学生クラスのケント紙を利用した工作、9月の課題の完成作品です。今月は低学年チーム(1~3年生)と高学年チーム(4~6年生)に分かれての制作でした。テーマは「建築物」ということで、お店やタワーや橋などから、遊園地のアトラクションのようなものまで、みな思い思いの作品に仕上がりました!

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高学年ということで、切込みを入れて曲げる、カッターで切り抜く、立体と立体をパズルのようにはめ合わせるなど、色々な技法を使っていますね。中には立体よりも説明書きの文章に力を入れる生徒や、授業のほとんどを展開図と設計図に費やして最後の週にホッチキスなどをまったく使わずに組み上げる宮大工のような生徒もいまして、平面絵画などの絵を描くプロセスに比べ、立体制作は作品よりも製作過程に性格が現れるのかなーなんて思っていました。正方形の繰り返しで立体を作った生徒は普段の授業態度もしっかりしてるし、わけのわからない行き当たりばったりの作り方の生徒は普段から忘れ物が多かったり、まっすぐに垂直に伸びた立体を作った生徒は変に頑固で自分を曲げない性格だったりと、立体制作で性格占いも出来てしまいそうです。

完成作品をお家に持ち帰ったころだと思いますので、親御さんにはお子さんの性格を思い浮かべながら作品を見てあげてください!

田中幸介

七つの絵柄をもつ人

Hatanosan   秦野 透明水彩(左から2枚) アクリル(一番右)

大分寒くなってきましたね!そろそろ衣替えの時期かもしれません。さて今日は、ガラスを描かせたら右に出るものはいない(?)と噂される水曜クラス秦野さんの作品です。今回は豪華に、3枚もどどんと載せさせて頂きます!秦野さんファン必見ですよ~!

まずは左から、ずらっと並べられた透明なガラスの中に、ひとつだけ青いグラスが置かれているというデザイン的なモチーフ。横からスポットライトを当てるなど、場所設定にもこだわりました。習作的作品でもありますが、上から見たグラスの口がリズム感よく並び、黄色・ピンクなどの印象的な色がちらちらと揺れる、遊び心あふれる作品です。そして真ん中、油絵のような大胆な色使いにドキッとさせられますが、こちらも透明水彩です。背景にここまで主張の強い色を入れるのは、秦野さんとしては珍しい試みなのではないでしょうか。茶色のガラス瓶にもかなり背景の色が映りこんでいますが、そちらに引きずられることなく、物と背景が見事にマッチしています。卓越した描写力を持ちながら、さらりと自然体で押しつけがましい雰囲気の無い美しさ。秦野さんならではの魅力です。

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サインもお洒落で素敵だったので、写真を撮らせて頂きました!この風に流れるようなサインも、軽やかな絵の雰囲気を作るのに一役買っているのですね。

そして、最後にちょっと目をひく一番右の作品。小さいキャンバスがアトリエ内に飾ってあるのをご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。実はハードな猫好きでもある秦野さん、以前立体作品でも紺色の猫を作っていらっしゃいました。もしかしてオリジナルキャラクターなのでしょうか?ぴょこんとたった耳といたずらっこのような瞳。愛情のこもった一枚です。水彩で多くの人を虜にしておきながら、こんなに可愛らしい絵まで描けてしまうなんて、秦野さん…最高です!!!今まで秦野さんといえば一番左の水彩画をイメージしていたのですが、今回はあまりの七変化っぷりに感動です。まさに七つの絵柄を持つ人・・・。これからは一体どんな絵柄を見せて頂けるのか楽しみですね。    酒井

奥さんの個展開催します

Oku1_2奥 『裸婦』 油彩
左 外部の人体モデル絵画会で描かれていらっしゃった元の10号作品
右 トリミング後の6号作品

土曜日の担当の岩田です。もう秋の涼しい風が吹き始めていますが皆様以下がお過ごしでいらっしゃいますか。

今日は土曜日午後のクラスにチケットでいらした奥さんの油彩をご紹介致します。奥さんはこの土曜日のブログでも比較的、登場回数が多いのですがその理由はとにかく描くのが早いのです。しかも一枚の作品のみを継続して描いているのでは無く、同時に何枚かの作品を描いていらっしゃいます。

今回のこちらの油彩は別に通っていらっしゃる教室で裸婦を描いたものです。いつもながらこちらの作品も奥さんならではの独特な描き方が面白いですね。人物の中に残したオレンジ、グリーン、青といった鮮やかな色がとても大胆で良いです。背景の引っ掻いた表現も下に置いた赤がとても良い効果を出しています。

特にモデルさんの顔など見ると良く観察をしているなあと感じるのですがそういった観察眼と衝動的、感覚的に扱われた絵具の表情が相まってとても魅力的な作品になっていると感じます。

こちらの作品ご覧の通り、元の絵を切ってトリミングしてみました。トリミングする以前の絵も良いのですが地と図の関係で言うとやや地、つまり背景の面積が多い為にどこか大人しい印象を受けます。
人物の場合、全身を入れて描くのも良いのですが立ちポーズや椅子に座っている場合など思い切って膝下を切って画面に入れた方が人体の面積が大きくなるのでその分人物自体の魅力も増して見えるかもしれませんね。

そしてその奥さんがなんと個展を開催致します!場所は日吉駅から徒歩2分とアトリエからも比較的近いですので是非皆様、足をお運び下さいませ。詳細はこちらでございます。

第1回 奥マリ子個展

◎日時 10月4日(金)~10月8日(火) 10時~17時

◎会場 ギャラリー日吉 尾嶋ビル3F  ? 045-563-5898 ※東急東横線日吉駅下車西    口から徒歩2分

◎展示作品 油絵:犬、猫、鹿、仏画 その他  賛助作品 小原京美 岩田俊彦

◎同時開催 特別展パッチワークキルト 落合光恵 

どうぞ宜しくお願い致します。  

遠くを望む

Takahashi_06高橋 油彩

ぐんと寒くなりましたね。久しぶりに髪をバッサリ切ってきました(本当は夏のうちに切ろうと思っていたのですが)さっぱりスッキリで、更に張り切って参ります!

本日は水曜午前大人クラスより高橋さんの油絵をご紹介します。
ご自身で撮られた写真をモチーフに、風景画を描かれました。濃い緑、雲を運ぶ力強い風、夏のイメージを強く感じる作品です。自然の中にも、人の営みや息遣いを感じさせる高橋さんの作品。雄大さと同時に中央の柵が入り込む様子などに愛嬌を感じ、自然と顔がほころんでしまいます。
そして!溶岩の垂れる山の稜線が、空になんとも晴れやかに浮かび上がっていますね!手前の木々も、強い調子でのせたことで臨場感が現れています。手前を強く描くことで後ろに立つ山も引き立ちます。

更にピュアレッドを山の淵にのせることで視線をぐっと奥に惹き付け、アクセントとしても活きています。私は高橋さんの描かれる油絵の、背景にそびえる山の色が特に好きなのです。今回も、重ねた色の層がしっかりと大地にそびえ立つ重さを表しています。暗い緑、青、オリーブグリーン、紫…と複雑な色味を組み合わせて描かれています。その上に薄くといた赤をおつゆがけして乾いた筆でぼかしていったのですが、こういった技法も高橋さんの作風に合うのではないでしょうか。じわりと滲むような風味が出て面白いですよ。また、空の部分の下地にもビビットなピンクを使ったことで、パーン!と抜けるように明るい空になっています。下地の重要性がとても良く伝わる作品でもあると感じます。この作品、赤が多いに仕事をしているのですね。

稜線の美しさは遠くから眺めなければ分かりません。遠くのものを遠くに見えるように描く、それが出来ているからこそこのようにすばらしい作品になったのです。嬉しいです。

さて高橋さん、お次は鉛筆画!油絵を数枚描いたらデッサン…というご自身で作られたサイクルで描いていくことで、油絵にもデッサン・鉛筆画にも、それぞれで培った力がフィードバックされることでしょう。私はそれが、とても楽しみなのです! 庄司でした。

マスコットキャラクターにしたい!

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幼児クラス
と~っても賑やかな動物園ができました!
お洒落な模様が自慢の動物達です。下地の色画用紙に合う色のチョイスがセンス良いですね!
動物の体の部分の模様にはデザイン的要素が多く見られ、テキスタイルにしたら素敵ですよね。
出来上がった動物は、Tシャツにプリントして自慢して歩きたくなる可愛さです。
最近は、こどもが描いた絵をデザイン処理してアート作品に変える会社がありますが、その中にはぬいぐるみにしてくれるところもあるとか?!この動物達がぬいぐるみになったら、こどもだけでなく女子高生や女性にもヒットするでしょうね。
大人が手にしたらきっと癒されますね、この表情・・・。
Youji_2
一人一枚の画用紙(B4サイズ)で制作したのですが、紙を無駄なくほぼ使い切っています。
今、小学生クラスで紙工作を制作中ですが、その授業でも1枚の紙から無駄なく作ることを重視して制作しています。ちょっと考えてみることで、効率よく無駄のない作業ができることを小さい時から経験して、制作の時だけでなく何か応用できる場面でふと思い出してくれることを願ってます。                 

伊藤

着衣モデルのデッサン

Kurokki
どなたでもご参加頂ける、人物クロッキー会のお知らせです。
アトリエでは第1土曜日に着衣の人物クロッキー会を行っています。
固定ポーズを20分×5回(ポーズとポーズの間に5分休憩を挟む)行います。
今回はすらっと背の高い高校生にホットパンツを着てもらう予定です。
皆様のご参加お待ちしております!

日時   10月5日(土) 16:00~18:00 (入室は15分前より可能です。)
参加費 1500円 (ミオス生徒 1000円)
持ち物  スケッチブック、画材etc (イーゼル、画板、イスなどはご用意してあります。)
お申し込みはお電話でお願いします。   044-411-1600

本年度最後のクロッキー会となります。

小学校受験直前

Jyuken
プライベートレッスンにて…
左ー人に親切にしてあげた場面を描きましょう
中ーあったらいいなと思う乗り物を考えましょう
右ー○△□全ての形を使って絵にしましょう

ほとんどの私立小学校が9月末から11月初めに入学試験を行う為、小学校受験火曜クラスの授業が本日で終了し、月曜クラスも来週で終了します。
早いお子さんは3歳からアトリエに通い、絵や工作の技術・作品を言葉で他人に伝える発表力、そして何が起こってもくじけない前向きな姿勢を鍛えてきました。
幼稚園生が受ける入学試験にどうして美術があるのか、小学校になぜ図工の時間があるのか、漠然と使ってしまう言葉“情操教育”とは本来なんなのか、美術が人間形成にどんな影響があるのか、その明確な答えをこの子達は自らの存在で証明しているような気がします。
「美術は役に立たない。」確かに絵そのものはたいていお金に変えることはできません。
しかし失敗してもそこから思ってもみなかった新しいものが生まれたり、次回は同じミスは繰り返さないと学んだり、自分の行動に意味を持たせ他人にそれを伝えたりと、勉強では得る事のできない生きる力を身に付ける事ができます。
今日ミオスを卒業した年長さん達も、そんな逞しさを武器にする事ができるように成長しました。
本当に嬉しく思っております。 オバラ

喋り盛り達

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学生クラス 油彩
左から まなみ(中1)  ゆうか(中1)  ゆきこ(中1)  ほのか(中1)

どうも幸介です!本日も先週に引き続き学生クラスより油彩をご紹介いたします。本日の4枚は中学1年生女子4人の作品。中学生女子というのは大変かしましい年頃でして、声量のボリュームのコントロールも身に付けていない上、どうにもこうにも喋っていないと生活が成り立たない年頃でもあります。満足な会話が出来なかった日や、友人知人に理解してもらえなかった日なんかは、「どぉせウチにはホントの友達なんてぃなぃ・・・ウチの人生マヂ終ってる↓↓」 なんて風に、気分の上がり下がりも極端です。単純な気持ちで生きてる僕にとっては、非常に内情予測の困難な相手と言えるでしょう。

そんな中学生女子達の作品。まずはそれぞれを簡単に紹介いたします。

まなみ:オシャレよりも動きやすい短パンだよね!小学生のなごりが抜けない、じゃりんこ系女子
ゆうか:男兄弟がいるであろうことが容易に想像できるけど、最近女子っぽさにも気付き始めました。男子系女子
ゆきこ:裏が無いというよりも裏をつくれない、素直というよりも単純、正直者系女子
ほのか:アトリエには喋りに来てます!黙って絵を描く?無理です。ボリューム抑えれません。壊れたラジオ系女子

以上の4名ですが、そんな当人たちに作品のコメントを貰いましたのでこちらもご紹介いたします。

まなみ:小学生のときとちがって、時間をかけてやったので、よい作品になったと思います。筆づかいにもなれ、影も上手に描けました。一番がんばったのは、バラの絵を描くことでした。花を描きたくないと思っていたけど、かいてみるといいなと思いました。でも花をかくとき、影をつけるのが難しかった。でも先生に手伝ってもらい、しあげることができました。額もきれいにかけ、額なしの絵よりはなやかだと先生に言われたのがうれしかった

ゆうか:小学生のころと違って、学生クラスの方がしずかにしなくてはいけなくて、ちょっとつらかったけど、なれてきてあまりしゃべらないようになりました。全体的に色をぬり終わるのが早かったけど、そこからのちょうせいがすごく長かったです。でもとても楽しかった。

ゆきこ:小学生クラスとちがい、しらない人がたくさんいた。油絵を久しぶりにつかった気がした。アトリエでこの絵をかいたあと、部活でも油絵をつかって、色のつかい方などつかいやすかった。アトリエと学校はやり方がちがくて、学校のほうがたいへんだった。

ほのか:赤い缶のサビや、遠くにいくにつれての形などが、色をぬるときよりも最初の下描きが一番大変な所でした。小学生の時とは違って時間をたっぷりかけて描けたのが良かったです。

…そんなこんなで、皆一様に小学生クラスの時よりもその完成度に満足しているようで僕もうれしく思います。欲を言えば、そのいつものおしゃべりの時間を少しでも制作に費やすのに使ってくれればいいのだけど……なんて考えましたが、きっとお喋りありきの制作意欲でしょうし、その息抜きがなければ完成しなかった筈なので、少々大目に見ることにいたします。きっと彼女たちはあと向こう10年ぐらいはしゃべり盛りかと思いますが、その傍らで描画のスキルも上げていってくれることを期待します!

田中幸介

鋭い眼光

Yahagiookami矢作 油彩

親戚のところで赤ちゃんを抱いていたら筋肉痛が酷い、酒井です。鍛え方が足りないなとしみじみ感じています。さて今日は日曜クラス矢作さんの作品を紹介します。毎回意欲的に様々なモチーフに挑戦される矢作さんですが、今回は動物モチーフに初挑戦!ギロリとこちらを見上げる鋭い目つきに視線が逸らせなくなるような、リアルな狼を描いた作品です。アトリエに置いてある動物図鑑の1ページを参考にしたものなので、見覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

なんといってもこの毛の表現に驚きです。鼻先から頭部にかけて少しづつ違う毛の長さや、野生動物らしい少し堅そうな手触りまでとても丁寧に表現されています。鼻筋のあたりは、撫でると皮膚の下の骨の固さまで感じられそうなほど。地面の色も試行錯誤を重ねて、まるでペルシャの高級絨毯のような上品な色合いに仕上がっています。

実際の写真よりも矢作さんの作品の狼の方が心なしか優しく、聡明そうな印象をうけます。人物画は本人に似る、と言いますが、タッチには必ず自分の性格が繁栄されてしまいますから、動物も同じかもしれませんね。ちなみにこの狼、小原先生曰く「うちの犬(シベリアンハスキー)にそっくり!」だとか。私はひっそり「あらしのよるに」という絵本に登場する狼ガブを思い出していたのですが。どちらも顔に似合わず甘えたで、ちょっぴり臆病な性格です。鋭い目つきの中にほんの少しの愛嬌がある狼。矢作さんの新しい可能性を見た一枚でした!

今、できること 明日まで

Yamazakikoten
オバラです。本日、山崎さんの在籍するクラスメイトの皆さんにお声掛け頂き、山崎さんの個展に庄司先生と一緒にお邪魔し、レストランでランチを楽しませて頂きました。
自然光が燦々と降り注ぐ中に飾られた作品達が19点、小さいながらもそれぞれが輝いていました。
以下は山崎さんから頂いたコメントです。

個展を意識して、実現するまで3年の日数がかかりました。一枚描くのがやっとなのに…(^-^)。 きっかけは、自分の絵を某病院に、ある期間置いてもらったこと。
小原先生と抱きあって喜んだ。 そして、先生や額職人さん達と一つの作品を作り上げている。という喜びが自分を変えたと思います。 そして、その喜びは今も色あせていません。 今回の作品は、(自分が癒されたい気持ち)を求めていたかもしれません。…でも、個展を自発的にやってしまう自分。実現しなかったけれど、銀座のギャラリーまで、自分の作品をもっていってしまう自分は、(目立ちたがりや?)シャイであるわけがありません。 やった以上は、これからが大きい。神宮さんが「なに、やっているんだ。はやく登ってこい!!
と言ってる気がしました。これから先どんな絵を描くのかは、一度気持ちをクリアして、考えて行きたいです。また、個展やりたいです。地域の美術展にもエントリー続けたいです。どこに自分が住もうと…絶対に!
山崎

生徒さんが公募展に出品されたり、展覧会を開いたり、作品が売れたり、というのは本当に自分の事以上に嬉しいものです。
山崎さんは来月遠くに引っ越しをされてしまうので制作を続けられるか心配していましたが、頼もしい熱いメッセージを頂き安心致しました。
どうぞお元気で絵を描き続けて下さい!
山崎さんの個展は明日までです。少々遠いですが、ぜひ皆様御高覧下さい!