あったらいいな!

House

伊藤です。今日は幼児クラスから牛乳パックを使った工作をご紹介します。
牛乳パックは、どこのメーカーでも形も大きさもサイズが同じですね。誰もが見慣れた牛乳パックの形ですが、横に寝かせてみると船にも見えるし、電車にも見える。注ぎ口を見ると街に並ぶ屋根にも見えるし、鳥のくちばしのようにも見えてくる。今回作ったものは、牛乳パックの形を変えずに、あえてこの大きさと形を生かした『マイハウス』です。

最初は、みんな真っ白の壁の家でしたが、こんな家があったらいいな♪と思うデザインで、窓やドアの他にはしごを加えたり、ネズミさん専用の入口を作ったり、レンガの壁にしたり・・と、実に様々なハウスが誕生しました!
クレヨンで描き足す度に想像がどんどん広がり、楽しいアイデア満載の家が続出!

ひとつひとつの家ももちろん素敵だけど、最後にみんなの家を大集合して大きな街作りをしました。
5月に入ってからの制作は、個々の制作の後にみんなで作品を使って遊んだり、集団制作をしたり、お友達と関わる場が多かったですね。
来月からは、そのペースも保ちつつ、ちょっと大掛かりな制作を予定しているので、どうぞお楽しみに・・・!今年は展覧会もありますしね!

人物クロッキー会

Kurokki124どなたでもご参加頂ける、人物クロッキー会のお知らせです。
アトリエでは第1土曜日に着衣の人物クロッキー会を行っています。
固定ポーズを20分(ポーズの間に5分休憩)×5回行います。
今回も前回同様女子高校生に制服姿でポーズをとってもらう予定です。(写真は前回のクロッキー会の様子です。4月のモデルとは別のモデルです。)
ぜひ皆様のご参加お待ちしております!

日時   6月2日(土) 16:00~18:00 (入室は15分前より可能です。)
参加費 1500円 (ミオス生徒 1000円)
持ち物  スケッチブック、画材etc (イーゼル、画板、イスなどはご用意してあります。)
お申し込みはお電話でお願いします。   044-411-1600

本年度の人物クロッキー会の予定日はコチラでご確認下さい。

キメラたちのユートピア

小学生火曜日クラス担当の南澤です。
このクラスのキメラ動物たちも命をもらい受けて誕生いたしました。かわいいコからキモイやつまで出揃ってます。
観ていると、なんだか作った本人が憑依しているようで愉快です。北米インディアン達のアイデンティティーのモニュメントとして有名なトーテムポールみたいに見えなくもないです。
過剰ににぎやかな授業中、ふと子供達が野獣に見える瞬間wがありますが、この写真はそんな僕の心象風景そのままです。将来、この子たちがグレたりしたら、精神鑑定に使って更生の役にたててもいいかもしれません。
冗談はさておき、針金や新聞紙で芯を作り、アルミホイルを巻いていた頃には、こんな愉快な動物たちに化けるなんて想像できませんでした。よれた紙粘土の具合も、大胆な着色もすべてトライバルでイカしてます。火曜日トライブのかわいいキメラ動物園へようこそ!

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波間に揺蕩う

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黒田 イソギンチャクから顔を出しているクマノミ 日本画

どうも幸介です!本日は大人クラスより黒田さんの制作された日本画をご紹介したいと思います!まずはご本人のコメントからどうぞ!↓

「映画『ニモ』に出てくるような可愛いクマノミの絵を描きたいと思い、ネットで集めた写真を参考に昨年一月に描き始めました。ところがお魚の周りに写っていたイソギンチャクの難しいこと難しいこと……そのひとつひとつを描くのに、日本画が初めての私は思いっきり苦労しました。(おかげ様でだいぶ勉強にはなったとは思うけど…)そして紆余曲折、七転八倒ながらも、今年四月に一年と四ヶ月かけて完成したのでした。ここまで辛抱強く頑張れたのは、ひとえに千野先生、小原先生ほか、アドバイスくださった皆さんのおかげです!!…ほんとうにどうもありがとうございました!」

かなりの時間をかけて綿密に制作された今作。もともと写実的な描写を得意とする黒田さんですので描き始めの線画こそスラスラとこなしたものの、初めて使う日本画の画材には手こずった様子ですね。そもそも題材の「クマノミとイソギンチャク」ですが、海底に届く光をうけてうっすらと発光するようなイソギンチャクの色彩や、その間をイソギンチャクと共にたゆとうクマノミの鮮やかさなど、写真ならではな描写を絵に昇華するのはなかなか難しかったんではないかと思います。

そして、最初の描き始めなどちょこっと僕も見させていただいてましたが、数ヶ月ぶりに完成を見せていただいてびっくり!!クマノミの鮮やかなオレンジ色も美しいのですが、その周囲のイソギンチャクの細かに散らばる明るい色や透けるようなターコイズブルー、一蓮托生のクマノミとイソギンチャクですが、絵の中でもその関係が描写という面でも成り立っていますね。美しいです。パキッと主役と背景の分かれるようでいて全画面がマットにつながった構図も、デザイン的で好きです!!

というわけで長い製作期間を経て完成した今作。日本画や油絵は積み重ねた時間がダイレクトに絵に生きてくるのでいいですね!そしてちなみに、僕はピクサー映画の中ではニモが1番良く出来ている作品だと思っています。開始から10分間での世界観の説明と主役への感情移入のさせかたが秀逸です。無駄の無い構成はさすがとしか思えませんね……話がそれてしまいましたが、黒田さんにはこの調子で是非つぎは油絵の大作なんかも作製していただきたいなーなんて思います!

田中幸介

初めての画材

Harukayurie

左 晴香 高3 日本画  /  右 ゆりえ 高3 油彩

アトリエの鈴虫がいつ孵るか楽しみな酒井です。

ゆりえとはるか、2人とも初めての日本画、初めての油絵をご紹介したいと思います。
はるかが最初のモチーフとして選んだのは、爽やかな青空にはばたく鷹。胸毛のふわふわとした質感が細かく表現されています。羽に覆われていてわかりずらいですが、猛禽類の体は案外筋肉がついているので、なかなか難しいのです。最期は顔彩も使いながら、細かく描き込んでいきました。
ゆりえの油絵は正統派モチーフの静物画。デッサンで鍛えてきただけあって、質感の描き分けがしっかり出来ています!床に敷かれた布が、白さを失わず、綺麗な影の色をおとしていますね。暗めの色を上手くあつかって、全体の雰囲気をまとめてあります。

2人ともそれぞれ初めての画材と格闘したようですが、試行錯誤しながら描くのもまた楽しいものですね。

最初に描くモチーフ

Iwataenpitu

毎週土曜日に講師を担当させて頂いております岩田です。朝、アトリエのサッシを開ける時、窓際の怪獣達が落ちてしまわないかここ最近、少しヒヤヒヤしています。
講師をさせて頂き、2ヶ月が過ぎました。今後とも皆様、どうぞよろしくお願い致します。

今回は、体験で来て頂いた方に描いてもらっているレンガ、マグカップ、卵をモチーフとしたデッサンを体験の方と一緒にデモンストレーションで私が描かせて頂きました。
このモチーフは、今までに絵を描いたことが無い方にも比較的描き易いように組み合わされたモチーフですが以降、描いて行く事になる様々なモチーフの基本となる要素を含んだとても重要な第一歩ですね。
物の形態、それぞれが置かれている状況、色、質感等々、描いているその場所からだけでは無く、真上、真横、あるいは、しゃがんでといったように様々な角度からじっくり観察し、徹底的に対称を分析していって欲しいと思います。

デッサンにおける、こういった一連の作業を通して、対称を様々な角度から分析していく事は、一見、とても地味な作業ですが「あっ、これは今までこう思っていたけれど本当はこうだったんだ」とか「こいいう感じで鉛筆動かせばこんなふうに描けるんだ」といったような発見が意外とあるものです。
又、基本的に3Dのモチーフを2Dという平面に落とし込むというのは、言ってみれば不自然な事をしているわけですがそれをデッサンとして見た時に、物が置かれている状況を自然に描けるようになるのは、結構楽しい事だと思います。
あまり難しいこと抜きに、今まで色々な絵にチャレンジされた方こそもう1度、こういった単純なモチーフの構造などその他諸々を再認識するつもりで描かれると目から鱗が落ちるのではないでしょうか。私も今回、このモチーフを描かせて頂いてとても勉強になりました!

夜に沈む

Kato_01加藤 鉛筆

『悲しきかなや身は籠鳥
  心を知れば盲亀の浮木』

庄司です。月曜の金環日食は近くの河原に出て観測しました!天体ショーは大好きです。曇りで雨もぱらついていましたから駄目元でしたけど、雲の切れ間からちらちらと見えました。蝕が終わって少ししたら雲も減って晴れたので、これがもう少し早かったら~なんて言いつつも大興奮で楽しみました。

今日ご紹介するのは水曜午前大人クラス、加藤さんの鉛筆デッサンです。
モチーフには、能の演目から『鵺』を選ばれました。
鵺というと頭は猿で体が狸、手足は虎で尾が蛇の妖怪。ちょうど小学生クラスで完成したキメラ動物を思い出しますね。こちらは大人の迫力満点です。
この演目の中では怨念として取り残され悲嘆し、救いを求めながら闇に消えてゆく亡霊です。以前日本画で描かれた山姥も、最後は余韻を残して消え去って行く役所なのですね。
加藤さんのモチーフ選び、毎回なるほど!と唸らされてしまいます。作者と同じ、譲らない芯のある絵です。

塗りつぶした背景に浮かび上がる髪、消しゴムで丁寧に取っていって、部分部分ふちを鉛筆で際立たせることで、柔らかさとメリハリを画面に与えています。
衣装の描写も鵺の表情を引き立たせるため控えめにしているので、強調されて迫力がぐんとアップしています。
能面の表情も凸凹をしっかり描いて凄みが伝わってきますね。

加藤さんはストイックな求道者。描かれている姿はパワーで満ち満ちていて、やはりとても強い情熱を感じます。その拘り、更に追求されていくところ楽しみでなりません!

小学校受験 夏期講習のお知らせ

小学校受験クラスの特別カリキュラムとして、夏期講習を3日間予定しております。
絵画・工作など個人制作の他に、始めて出会うお友達と一緒に活動する集団制作のカリキュラムもあります。指示通りに制作できるだけでなく、『短時間に自分の考えを表現し、相手にしっかり伝える』ことが重要視される最近の入試傾向を踏まえて、制作後の作品発表の場では、プレゼン力を高めます。
秋の本番に向けて夏の特別講座を実践して、自分の力に自信をもって楽しんで制作していただきたいと思います。
通常の受験クラス・プレ受験クラスに通われている生徒の皆様も、普段はご都合により通えない一般の方も、ぜひご参加ください。
0727
7月27日(金) 16:00~17:30
①段ボール基地に住んでいる人をイメージして、変身アイテムを作る
②動きや表情のある人物画
定員:15名   
対象:年中・年長
0729
7月29日(日) 13:30~15:00
①自分が行ってみたい場所の想像画
②牛乳パックで行きたい場所に運んでくれる乗り物を作る
定員:12名   対象:年中・年長
0826
8月26日(日) 13:30~15:00
①新聞紙で電車と帽子を作り電車ごっこ
②三原色で描く水彩画
定員:12名   対象:年長

<各講座のご受講料>
アトリエ生徒:3500円 一般6000円

<お申し込み方法>
参加ご希望の講座をお電話にてお知らせください。ご予約人数を確認の上、参加可能であれば仮申し込みとなります。
仮申し込み後1週間以内にご入金していただき、お申し込み完了となります。

詳しいお申し込み方法(ご入金方法)は、お電話でのお問い合わせ、または夏期講習チラシをご覧ください。
後日ホームページ上にも詳細がアップされる予定です。

伊藤

見せたい絵を1枚選ぶとしたら?

Wadatumi青木繁 『わだつみのいろこの宮』 油彩

オバラです。この絵、美術の教科書に載っていたり、切手にもなったので、ご存知の方も多いはず。
兄の釣り針を海に落としてしまった山幸彦が海底に探しに行った際、豊玉姫と出会って恋に落ちた瞬間を描いたそうです。豊玉姫の初々しい眼差し、見ている方が照れますねー。
土曜午前クラスの梅田さんに「ブリヂストン美術館でやってる60周年記念の展覧会がすごくよかったですよ!なにしろ『あなたに見せたい絵があります。』というコピーがいいでしょ?」とお聞きして、早速行って参りました。有名どころがギュッとコンパクトに揃っています。

『あなたに見せたい絵があります。-ブリヂストン美術館開館60周年記念』
2012年6月24日(日)まで (休館日 5/28(月))
開館時間 10:00~18:00(金曜日は20:00まで)
住所 〒104-0031 東京都中央区京橋1丁目10番1号
交通 東京駅(八重洲中央口) より徒歩5分

ブリヂストン美術館はいつ行っても空いているところがいいんです。そんなに広くないので、のんびりゆっくり回っても全然疲れません。コレクションの幅が広いので、雪舟とレンブラントが同時に見れて、ギリシャやエジプトの古代彫刻まで置いてあります。しかも、触れる程ギリギリまで近寄ってもOKな展示方法なので、筆跡まで細かく見ることができます。久々に行ったので海外の美術館に来たような感動がありました。(梅田さんありがとー!)

そしてこの美術館の帰りにおススメのコースもご案内。
美術館の前でサクッとタクシーを拾って1メーター、大手町のサンケイビルへ!都会のど真ん中仮設ビアガーデンで今話題の『泡が凍ってソフトクリームみたいになっちゃったビール』でも1杯引っ掛けませんか?
一番搾り フローズンガーデン 東京
東京都千代田区大手町1-7-2 大手町サンケイビル1F広場
平日 16:00~23:00(L.O.22:30)
土曜 12:00~22:00(L.O.21:30)
日曜・祝日 12:00~20:00(L.O.19:30)
営業期間:2012年5月17日~2012年8月31日
たまたま視察に来ていたプロデューサーの方にお話伺いましたら、「平日は仕事帰りのサラリーマンで激混みなので、お時間ある方は土日に来た方がいいですよ。」とのこと。

美術館はやっぱりワインやビールとセットでなくちゃね♪

1年生の立体

Kimera1nen

オバラです。粘土の話題を3日連続で行かせて頂きます。
今回は1年生の作品ばかりを集めてみました。
『何かと何かの合体した生き物』というテーマこそあれ、低学年は形も色合いもほとんど自由にしました。(高学年は「何の動物が交じってるかわからない。色にリアリティーがない。キャラっぽいから作り直し。」と、厳しくしました。)
針金で骨を作って、アルミホイルで肉付け、紙粘土を重ねる内に、低学年は最初の設計図がないと、途中何を作っていたか全くわからなくなる子続出。行き当たりばったり、「いっぱい粘土くっつけると楽しいからいっか。好きな色塗ればいいよね。」と、着地点が見えない制作は、年齢が下がる程盛り上がります。
そのワクワクが見て取れるこの出来栄え!何作ったんだか本人がわからなくたって存在感は十分です。これはおうちの方に大事に取っておいてもらわないと!
おやー?右から3番目、ちょっと貧弱でみすぼらしい子がいますね。先生ちゃんと見てたのかしら?誰のでしょう?
ハーイ、私です。1年生の時に「紙粘土で好きな動物を作る」課題で皆がリアルな動物の色を塗る中、人生常に反抗期の私は人と同じ事がイヤでこの色合いにした覚えがあります。
紙粘土だけで作ると胴体の重みが支えきれず、足を細く真っ直ぐには作れません。また大きさも限界があります。1人の先生が30人以上の子どもを教える小学校では、生徒個人に任せるしかないので無理もないですね。
こうやって比べると絵画教室が存在する意味を確信できて、自己満足に浸れます。図工好きな子の欲求に答えられるよう、ますます頑張ろうってもんです。