木村 日本画
赤尾です。来年の干支ということで、日曜クラスでは辰の絵が一大ムーブメントが起きています!
年賀状をご自分の絵でデザインできるって素敵ですよね!
学生クラス晴香に引き続き、辰ブームを生み出した木村さんの2枚目となる日本画も遂に完成しました!!
辰は神話に登場する架空の動物だけに、その解釈や描かれ方は様々で、自分なりの辰をイメージするところから始まります。
木村さんも中国の水墨画などを参考にしながら色味や細かいディティールを決め、オリジナルの辰に挑戦されました。
厚くたちこめる雲の中から天空を目指して飛翔する辰・・・木村さんの力強い描写が兼ねあって、スピード感のある生き生きとした作品に仕上がりましたね!
油絵を描かれていた頃から筆のタッチの躍動感がとても魅力的だった木村さんですが、その魅力は日本画でもバッチリ生きています。
岩絵具特有の粒子が細かい絵の具、荒い絵の具の使い分けも2枚目だけあってとても効果的です。
細かい絵の具を使ってベースをつくり、発色のいいオレンジ、紫の荒い絵の具を雲や龍の鱗に重ね、落ち着いた色彩に華やかさを加えています。
きっと年賀状を受け取った方も力強く舞い上がる辰を見て、光に満ちた新年を迎えられそうですよね。
次回作は虎に挑戦されるそうで、今から迫力満点の絵が仕上がることを楽しみにしています!!
月: 2011年11月
白黒の世界2
白黒の世界
どうも幸介です!!アトリエに登場した暗室や赤いライトの洗面所を見てすでにご存知の方も多いかと思いますが、今小学生クラスでは「ピンホールカメラ」の課題を行っております。
ピンホールカメラと行っても撮るだけではなく、もちろん現像までするところまでが課題です。暗闇の暗室の中での作業は、普通小学生ではまずやらないであろう作業なので、なかなか楽しい授業になっているかと思います!!
…それはそうと屋外のしっかりした太陽光ならまだしも、室内の華奢な蛍光灯の光で、しかもピンホールカメラも生徒達の各々のサイズがまちまちで露光時間の計測がかなりシビア…!!講師陣ですら、少々手に余る感があります。デジカメでパッと撮ってすぐに確認できるのに慣れてしまっている我々には手厳しい現実です。
しかし、カメラの構造を身をもって体感できるのはなかなか楽しいですね!現像も暗闇で液につけて像が浮かび上がってくる感覚は大学時代に経験して以来ひさびさです。アトリエで写真も流行っていることですし、暗室の設備(設備というかアナログなお手製ですけども…)があるうちに、カメラ好きの大人の皆様もぜひピンホールカメラ&現像を試してみてはいかがでしょうか!?世は大デジカメ時代、現像を堪能できるチャンスはそうそうないですよ!!
田中幸介
龍シリーズ第一弾!
晴香 中1 水彩
もうすぐ成人して1年たつというのに、人生で初めてセーラー服を着てしまいました。酒井です。
お正月に向けて来年の干支、龍を描くのがブームになりつつある日曜クラスから、シリーズ第一弾をご紹介!スーパー中学生晴香の作品です。富士山をバックに初日の出と白い龍。距離感のある構図がとてもかっこいいです。体がぐるっと長い龍をどんな風に画面の中におさめれば良いか、どこを切ればより大胆に見えるのか、いろんなバージョンを考えて試行錯誤しました。
鱗の部分には白いジェッソ(下地材)を使い、鱗を一枚一枚部分的に盛りあげて描いています。これは全体にべたべたと塗ってしまわないのがポイント!光があたる所には多めにのせ、ぐるっと回った尻尾の方は控えめに。メリハリを付けることによって煩くなりすぎない滑らかな鱗の質感を表現しています。日光を浴びてキラキラと鱗や髭が光っている様子にもこだわりを感じますね。細かいところまで手を抜かないその姿勢、本当に中学生とは思えないです。
これからも増えていくと思われる龍モチーフの作品、皆さんもお正月前にいかがですか?
青の世界・・・重ねて重ねて・・・
チノです。今日の作品、いつもとはちょっと違う雰囲気の金安さんの作品です。いつもカラフルで明るく、力強いタッチの作品なのですが、今回は、海の中の静かな雰囲気です。
全体が暗い中で、目のうるうるとした感じがなんとも印象的!一体2人はどんな会話をしているのかな?な~んて考えてしまいます。
この作品、初めはいつものカラフルな作品だったのです。(写真撮り忘れてしまいましが)しかし、乾いた後から、グレーズ といって、ペインティングオイルで青い絵具を薄くのばして何層にも重ねることで、澄んでいるけれども暗い、吸い込まれそうな暗さができ上がりました。実際に絵を近くで見ると、下に塗ったカラフルな色が透けて見えて綺麗です。
遠くの物の描写など、「描いてから消す」というのはよく言われるのですが、初めはなかなか度胸がないとできません。でも、やってみると、絵の深さがグンと上がります。
大胆さと繊細さを併せ持つことが大切なのだなぁ~と今回改めて感じました!
祝!入選2

オバラです。
昨日伊藤先生が紹介した『カナガワ ビエンナーレ 国際児童画展』の続きです。
ちなみに名前を書いていませんでしたが、ご紹介したのは喜一です。巡回展をやっている内に3年生になってしまいましたが、2年生の時に描いた作品が入選しました。無意識の色合いも構図も非常にすばらしいですね。
偶然会場にチケット会員のターニャさん(ウズベキスタン人)がボランティアで受付をしていたので、それぞれのお国柄を解説してもらいながらの見学になり勉強になりました。(英語交じりなので、難しいこともたくさんありましたが…)
最近まで内戦があったので暗い色ばかり。
ロシアの血が濃いから青い目、銀に近い金髪。
子どもはみんな親の仕事を手伝う。
など、その絵が生まれたいきさつを聞くとずっと身近に感じます。気になったものを4枚ピックアップしてみました。
そしてターニャさん、最近は専門学校の人物クロッキー会に週3回参加しているというので、新作を送ってもらいましたよ!ありがとうございました♪
今日わあってうれしかったです。
私の一つのスケッチをみつかりました!写真を添付します。
雑誌からかきました。デッサンはもいっかいみて、ブログ乗せてぐらいはないな。ちょっときたない。
今日は子供が50人以上見にきてたのしかったでした。
みなさんよろしくおねがいします。
ターニャ
祝!入選!!

まずは、入選おめでとうございます!!
『カナガワ ビエンナーレ 国際児童画展』といって、2年に一度開催される展覧会のコンクールに、我がアトリエ小学生クラスの生徒さんが見事入選しました!
77カ国と1地域の4歳から15歳のこども達から合計22,443点もの応募があり、入選・入賞510点の作品の中に選ばれました。
しかも!7月に行われた入選・入賞式では、代表で壇上に上がって賞状を受け取ったそうですよ。
7月から来年3月まで神奈川県内15会場を巡回展していて、先週から本日まで川崎国際交流センターで展示されていたので私も行ってまいりました。会場内の作品は、水彩・クレヨン・コラージュなどいろいろな手法で表現された日常生活風景が多く、絵に描かれた各国の人物の服装や建物を見ると、その国の生活や独自の文化が見て取れます。
アトリエからの入選作品も世界各国の絵画作品の中に堂々と展示されていました。
彼の作品を見て、見覚えのある方もいるかもしれませんね。
昨年2月のカリキュラム、『アンデルセン 絵のない絵本』のお話を聞いて読書感想画を描いたものです。短いお話を聞いて、登場人物の感情や情景をイメージして描いた作品で、どのクラスも完成度が高く力作揃いでした。
肌の色や服・背景に悩んで考えて作り出した色。
人物の感情がにじみ出てくるような表情と仕草。
「ぼくはこう思うんだよね」と自分の作品に対してしっかりと気持ちを伝えられる彼。
制作過程を見ていても、探究心と向上心がいつも備わっているなと感じています。
その心と今回得た大きな自信を大事に、これからもいろいろなものにチャレンジしてくださいね。
注:作品と賞状を持っている写真を見ると作品がとても小さく見えますが、実物は4ツ切画用紙です。賞状のサイズに合わせて作品を印刷しているので小さくなっています。
伊藤
息を呑む描写
廻り廻りて
輪廻を離れぬ
妄執の雲の
塵積つて
山姥となれる
赤尾です。加藤さんの画面全体に神経を張り巡らせた超力作、遂に完成です。
黒人女性を陰影の強いラトゥール風に描いたり、ダリの絵を緻密に模写したりと、加藤さんの精神力と作品のテーマ性には毎度胸を打たれます。今回は初の日本画への挑戦。
和のテーマにどんなモチーフを選ばれるのだろう・・・とドキドキしていたところ、能の演目「山姥」からの選択!
深い山々のどこかにいるという鬼女で有名な山姥ですが、この演目の山姥は仏法の深遠な哲理を説き、さらに真の山廻りの様子を表して舞ううちに、その姿はいずこかへ消え、見えなくなってしまう儚さもあるそうなんです。人々を恐怖に陥れるというよりも、どこか不思議で懐かしく、広大な存在感を持つ山姥の姿。画材や絵の描き方は違えど、加藤さんの今まで描かれた作品にも通じるものがあるなあ・・・と、山姥の演目を調べるうちに感じました。
細密描写に慣れている加藤さんとはいえ、粒子の粗い岩絵の具はなかなかいつものように描写できず、もどかしく感じられることもありました。粒子が粗いとそのぶんムラができやすく、顔などのちょっとしたポイントですぐに印象が変わるような部位を岩絵の具だけで思い通りに描くにはとても苦労します。そんなときは粒子が細かく不透明でムラなどをカバーしやすいアクリル絵の具と併用するのがお勧めです。せっかく現代には便利な画材がありますし、有効活用して目指したい絵に近づけましょう。もちろん使いすぎると日本画の独特な空気や質感を損なってしまいますが、加藤さんはアクリルで描写する箇所を顔付近に絞っているため、絵にメリハリが生まれました。
また着物の柄も、絵の具を重ねて見えなくなったらまた墨入れして・・・と、何段階もの肯定を踏んでここまでの細かい模様を描き切りました。この描写は息を呑みます。部分的に貼った金箔も、この絵の華やかさを増しているポイントです。
水曜クラスでも大人気だったこの作品、加藤さんの絵に対する熱い魂を感じます!
画材の壁を越えるテーマ性を感じる加藤さんの作品ですが、その代表作の一つに加えたい一枚になりました。
合格したくないのか?
受験生の指導は何度経験してもハラハラドキドキするものですが、今年は歯痒い生徒が多くてヤキモキしています。
もし皆さんが「ソフトに優しく接して合格する可能性が少なくなるのと、合格する可能性を上げる為に厳しく指導されるのと、どちらか選べ」と言われたら、なんと答えるでしょうか?
いや、お答え聞く前に、私がその質問を投げかけることは皆無でしょうね。
優しくすれば付け上がり、厳しくすればふてくされ、甘い言葉で勘違いし、叱り付ければへこたれて休む。
なんて甘ちゃん、社会人にはそういないでしょうから。
「厳しくされると実力が出ないので、可能性低くなっても構わないから優しくして下さい。休んでも提出期限守れなくてなくても、何も言わないで下さい。」なんて平然と言われると、ポリシーが揺らいでしまいます。そう言われたって受からせてやらなきゃいけないなんて無理難題です。
ただ今この言葉により、ドS小原・田中、ため息交じりに軌道修正中…
で、そんな辛い毎日の中で我々にご褒美をくれるのが、ホープ珠乃ちゃん!
このデッサンは「霧吹き・ハサミ・ストライプの布を自由に構成して1時間30分で鉛筆デッサンしなさい。」という課題。中学生でここまで描ければ文句ない、とは思いますが欲張って「全てに同じ力を込めて描き過ぎてる。時々冷静に自分の絵を見つめ、抜いた方がいいところは描かないのではなく、一度描いてから消す。」と難しい指示を出すと「つい熱くなり過ぎて、いっぱい描きたくなっちゃう。楽しいからって夢中になりすぎちゃ危険ですね!」と元気に爽やかな返事をくれました。癒されます。
と、そんなアメと鞭な今日この頃…
普通は先生がそれを与える役目のはずなのに、最近逆なんだもんな…
と結局愚痴で終わってしまったオバラでした。







