こだわりの視線

Takigawa瀧川 水彩

大人クラス瀧川さんの水彩画です。
瀧川さんはこだわりの方で、一度写真を撮ったときにチューリップがまだ咲いていなかったので、花が咲いてからもう一度千葉に出かけて写真を撮って来られたのです!
写真では小さくて解りづらいかもしれませんが、葉っぱやチューリップ一本一本をとても細かく丁寧に描かれています。
とくに奥へ続く沢山の黄色いチューリップが春らしくてとても綺麗ですね。
流れる雲の描写も魅力的で、筆のタッチやが生きています。
分厚い雲と咲き乱れたチューリップの対比に違和感があるかも・・・と悩まれていましたが、
ここまで丁寧に描き込んであればそれも面白い魅力を感じることができますよ。
ただ綺麗なだけでなく、何か考えさせられるような作品になりましたね。

赤尾

ベーシック

Sakamotoinu2Sakamotoinu坂本 油彩

油絵の最も基本的な描き方 : イエローオーカー(黄土色)をテレピン油(溶き油の中で一番揮発性が高くサラサラなオイル)で溶いた絵具をベースに、影にウルトラマリン(群青色)とビリジアン(緑色)バーントシェンナ(赤茶色・イタリアのシエナ市の建物の色)を混ぜながら塗っていき、セピアカラーの写真のような絵として一度完成させ、それをすっかり乾かしてから実物の色を重ねて塗っていく : という描き方で仕上げました。
この描き方は、油絵としての重厚感をもたせながらも上品にまとまり、自然の風景や室内の静物に向いています。坂本さんの作品も、なんとも穏やかでほのぼのした時間を感じさせてくれます。犬がかわいいだけではない、飾って見ていて飽きのこない、上質な絵画になりました。   オバラ

金箔画・幼児クラス編

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今月の小学生クラスのカリキュラムでもある金箔画に幼児クラスのこども達も挑戦してみました。植物を見て描くことも金箔という素材も初めての体験なので、いつもより描き始めが慎重な様子・・・。私も金箔を使うのは初めてなので、幼児クラスのこども達がどんな作品をつくるかとても楽しみでした。
日本の代表的な薬草「どくだみ」をモチーフにシンプルな花とハート形をした葉をよく観察して、まずは下描きしてから色鉛筆とクーピーを使って仕上げていきます。
植物を描いたところ以外の空白に砂子(金箔を細かくしたもの)をふりかけるとより豪華で見ごたえのある作品になりました。こんなに素敵な作品を部屋に飾ったら、ぐっと雰囲気が変わってきそうですね。    伊藤

小学校受験 夏期講習

Jyukenseisaku_4Jyukenkousaku_2小学校受験の特別カリキュラムとして、『夏期講習会』を開きます。
初めて会うお友達、集団の中での授業や活動には大きな意味があります。講習会では基本的な絵画制作、立体工作より少し背伸びをして、最近の小学校入試で重要視されている“表現・発表力”の課題も取り入れております。ぜひご検討下さい。

日時   7月25日(金) 10:00~11:30(年中、年長対象)
                13:00~14:30(年長対象)
      7月27日(日) 13:00~14:30(年中、年長対象)
                15:00~16:30(年長対象)
定員   各クラス20名(定員になり次第締め切らせて頂きます)
受講料  1回の講座に付き  会員 3500円 / 外部 6000円
持ち物  汚れてもよい服装(もしくはエプロン、スモックなど)、クレヨン、はさみ、黒油性マジック(名前ペン)、作品を持ち帰る為の袋
申し込み お電話にて受付ます  044-411-1600 (担当 オバラ)
特典   講習会に参加された方で、小学校受験クラス(現在年中の方は10月よりスタートする“プレ小学校受験クラス”)に入会を希望される場合、入会金15000円を13000円に割引致します。

詳しいカリキュラムについては、HPの方で6月にご紹介いたします。

猫好きにはたまらないっ。

岡 奈弥(おか なみ)さんの作品展をご紹介します。
岡さんは以前アトリエミオスの生徒さんだった方です。現在は静岡に引っ越されてイラストレーターとして活動しています。アトリエに通われていた時から猫のイラストをたくさん描いていました。パステルで丁寧に描かれたそのイラストは完成度も高くアイデアたっぷりの素敵な作品です!岡さんの描く猫たちはなんとも言えない愛らしい表情で、猫好きにはたまらないと思います。猫好きな方はもちろん、そうでない方も必見の価値あり!ご興味あるかたは、6/4(水)まで高円寺のギャラリーでやってますので是非お立ち寄り下さい。しまだひろみ

Okamikidm11_2岡奈弥・幹佳菜子 二人展
『Corn・Apple・Tomato』
~野菜な猫たち 果実な猫たち~
日時*5月23日(金)~6月4日(水)
12:00~20:00 木曜定休
会場*猫雑貨&猫ギャラリー『猫の額』

岡奈弥さんのHPはこちらから

静けさ

Terayamasiro寺山  鉛筆

今回紹介する寺山さんですが、このところ連続して鉛筆での細かい風景画を描かれています。今回も日本の建築シリーズ(勝手に命名)で「夜のお城」です!!

風景画や建築物などは、水彩や色鉛筆で描く機会の多いモチーフですが、鉛筆で細かく描き込むのも良いですね。建築物は音を発しませんので、その「静けさ」が顕著に出ています。提灯の灯りや水面なども、静けさを出すための効果として一役かっていますね。

僕の場合、「静けさ」とは真逆の人間なので何を描いても(たとえデッサンでも)うるさく賑やかになってしまます。寺山さんのような作品は一生作れないのでは!?なんて思いました…。

以上、幸介でした。

静かな風景

Image065佐々木 タイトル未定

こちら、日曜クラス佐々木さんによる透明水彩画、風景写真からの模写です。
水彩画はほぼ初めてということでしたが・・・
いかがでしょうか、この水車!
透明水彩らしいスッとぬける空の中、風車小屋は重厚に描き込まれ、その主役らしい堂々とした顔をみせてくれました。
この画材らしい柔らかさと、重ねることでの物質感の両方が効果的で、気持ちいい澄んだ空気も感じさせてくれるような爽快感があります。スッキリ!同時にしっかりと。
またこの絵の着彩に入る前に、下描きというにはもったいないような繊細なデッサンをされていました。
陰影を含む色のベースになるだけでなく、まず最初の段階で佐々木さんご本人が感じた写真の印象を表現していたのが印象的でした。

初めての画材は扱いにくさも多少あるかもしれませんが、それでもイメージにむかって筆を進めれば、プロセスは違えど確かにそこへ近づいていけることには変わりありません。
その目的地として、模写はそこへ明快にまっすぐ進むことができますし、画材と純粋に向き合ってみるのにはよい素材のひとつですね。
新しい画材に挑戦してみたいけど・・・という方、何かお好きな作品や写真を模写してみるのも手かもしれませんよ!

いしやま

「多めで!」

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080524_120801
080524_121201金安 左から「青のり多めで!」「クリーム多めで!」 油彩

土曜クラス、金安さんの「食べ物シリーズ」の作品です。
たこ焼きがほっぺに入ってほふほふとしている感じ、アイスクリームをほっぺにべっとりとつけてほうばっている感じ・・・なんだかとっても美味しそうですよね!
いつも下地をしっかりと作っているので、ぼこぼことしたマチエールができて、それが金安さんの、このあたたかな画風の効果をさらに高めていると思います。今回は特に、ソフトクリームの「クリーム感」を出すために絵の具を盛り上げ盛り上げ塗ったので、拡大写真からもわかるように、本物のクリームの様なしっとりとつややかな感じに仕上がっています!こんなに盛り上げたりできるのは油絵やアクリル絵の具の特性なので、一度はチャレンジしてみると新たな発見があり、おもしろいですよ。

また、ブログ用にその場で題名を考えていただいたのですが、この題名がまたとても素敵だと思いませんか?
色々な展覧会に行ったりすると、よく「無題」なんていう作品を見つけたりするのですが、ちょっともったいない感じがします。題名は、人間でいうところの名前のような、印象を左右する大切なものだと思います。
題名から決めて作品を描きはじめる、という作家さんも居るほどです!この「~多めで!」も、偶然にもシリーズ(「食べ物」で既にシリーズですがっ)ものになりそうな、じゃあ、次は何の多めがいいかな?なんて考えるのが楽しくなるような題名ですよね。

みなさんも、作品ができあがったらぜひ「題名」をつけてあげてくださいね!

千野紗織

油絵の季節

Tioriabura_2Yuikaabura千織、由衣香 高2 油彩

幸介です。今日は高校生の油彩を紹介します。

いつもデッサンを主に描いている二人ですが、美術系大学を将来受験希望という事で、今年に入ってからは小原先生と話し合いつつ趣向を凝らした課題を行ってます。デッサン、デザイン、粘土ときて、今回は油絵!!受験もあるということで、油絵でもわりとアカデミックな仕上がりになりました。

千織は、デッサンも得意なのですが、デッサンで培われた構図を取る力や全体のまとまり感などが良いですね。もっとダイナミックな構図でも良かったかなとは思いますが、まさに「油絵」というこんな描き方もなかなか良いんではないでしょうか。モチーフの存在感も良いと思います。

由衣香はデザインなど、時間はかかるけれども仕事は綺麗な子なので、そこらへんの特徴が表れた作品になりました。筆の跡を残すよりも、色を綿密に重ねて行った静けさが出ていますね。彼女は初めての油絵だったそうですが、そのことや年齢など考慮しても上出来だと思います。

油絵は歴史のある画材ですが、リキテンスタインのようなモダンな絵、ロックウェルのようなイラストチックな作品、印象派のような柔らかい自然の風景など、使い手に会わせて顔色を変える画材です。今回彼女達にはアカデミックに、写実的に描いてもらいましたが、デザイン科志望の人などはもっと冒険して描いてみるのも良いかもしれませんね。

以上、幸介でした!!

スチレンボードを使って

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幼児クラスでは、6色のスチレンボードをいろいろな形にカットした材料をたくさん用意しました。

土台のボードの上に立体的でも平面的でも好きなテーマで作っていきましょうと、組み立ての例と糊付けの方法だけ説明してスタートしました。説明の途中から、こども達は待ちきれない様子で目の前にあるカラフルな材料をすぐ手に取り、「三角があった~!」「細長いのがあった~!」とこども達のワクワクした声が伝わります。早速、形をパズルのように組み合わせて何に見えるか考え始める子が出てきました。
また、慎重に慎重にボードに垂直に立たせることに集中して完成させた作品(写真左)、ランダムな貼り付け方だけど出来上がりはバランスの良い抽象的な作品(中央)、平面に貼り付けペンで描き足し絵画風な作品(右)、細長い形から鹿の角を連想し堂々としっかりと脚が地について立っている作品(下)など、同じ材料から表現方法が皆違ってどれも独創的でした。   伊藤