お世話になりました

生徒の皆様、ご家族の方々にはひとかたならぬお世話になり、まことにありがたく厚く御礼申し上げます。
2007年のはじめに書かせていただいたご挨拶で、『作品制作は究極の個人作業、自分との対話ですが、自己主張だけでは得ることのできない他者との関係も重要な要素だと思います。私たちスタッフは、生徒さんがお互い穏やかに影響しあいながら制作できる環境作りにもっと積極的に配慮していこうと思っています。』と目標を述べさせて頂きました。早いものでもう一年が立ってしまいましたが、今あらためて振り返るとその目標に近い環境になりつつあるように感じます。現在のアトリエ・ミオスの生徒数はお陰様で約180人の大世帯となりましたが、同じクラスの方達との交流はもちろんのこと、会ったことのない違うクラスの生徒さんたちとの作品を通したコミュニケーションは、世代をも超えいい刺激を与えあいました。また児童の保護者の方達や退会された元生徒さんからの「作品に感動し励まされた」という言葉もたびたび頂き、逆に私の方が元気づけられることも多くありました。数字では表せずどこまでいっても達成するということがない目標だからこそ、これからも常に心に掲げていきたいと強く思っております。

2008年は皆様の作品を発表する『展覧会2008 -第8回生徒作品展- 』を開催する予定でおります。前々回開催した展覧会の時に頂いた感想で「好きで創るものには、ちゃんと心が宿ると思います。そしてそれが他人を楽しませたり、感動させたりする力の元になるのだと思うのです。これからも自分でも楽しんで、見た人も楽しめるものを創って下さいね。」という言葉が印象的でしたがその通り、まずは自分が納得のいく作品を制作することから全てが始まります。私達スタッフも生徒さんの身になって考えることを基本に、自分の制作以上に真剣に皆様に尽くす所存でおりますので、妥協をせず、時には悩みながら、しかしものづくりの楽しさは忘れず一緒に頑張りましょう! どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
代表/講師  小原 京美

美術館へ行こう

Touhaku長谷川等伯 『松林図屏風(しょうりんずびょうぶ)』 6曲1双 紙本墨画 各縦156.0・横347.0 桃山時代(16~17世紀)制作 東京国立博物館所蔵

オバラです。今年は年賀状の話題に触れていませんが、それはもう投函したからではなく、全く手をつけていないからです。(ハガキだけは買ってあります。けど。)皆様の期待を裏切らないいい加減さ。お約束です!?

さて気を取り直して・・・
お正月の予定は立てられましたか?まだの方はぜひ、1月2日に『美術館・博物館へ行こう ~A Day in the Museum~』です!この日は無料で東京国立博物館(上野)、東京国立近代美術館(竹橋)、ポーラ美術館(箱根湯本)へ入場できますので、この機会にぜひおでかけしてみて下さい!詳しくはコチラをご覧下さい。

機械を描く

Saekicamera佐伯 『MERCURY Ⅱ』 鉛筆

モチーフは変わった形のカメラですが、これは60年代にアメリカで作られたカメラだそうです。モチーフを用意してこられ、セッティングもご自分でやられました。
絵を描く時、一番いいのは自分が描きたいものを描くこと。勉強になるからといって、好みではないものを描いてばかりいても上達しませんし、なにより魅力的な作品になりません。(もちろん最初の基礎は大切ですからある程度は我慢も必要ですが。)
佐伯さんはもう十分すぎるほど基礎のデッサンを描かれてきたことと、ご自分で描きたかったモチーフを選んで持ってこられたことで、このように複雑な形の機械もリアリティーある存在感に仕上げることができました。黒いボディーと金属のフレーム、レンズの質感の描き分けが見事です。   オバラ

対の作品

Toosakamanjyushage遠坂 『曼珠沙華』 油彩

闇の中から妖しく艶やかな曼珠沙華(彼岸花)が浮かび上がります。この作品が左にきて、右に同じサイズの油絵で白いバックの曼珠沙華を描き、対の作品にする予定だそうです。
実はこの作品、最初に静物を描いていました。途中でどうしても気分が乗らなくなり、黒(といってもBLACKではなく、紺系や茶系の絵の具を混ぜ暗い色味を出しているので、実物は深い味わいの闇が感じられます。)で塗りつぶしてしまいました。油絵はそんな風にいくらでもプラスしていけるところがいいですし、また潰すことによってますます良くなったりするのが醍醐味とも言えます。
が、対にする場合同じような下地が必要になりますから、今度は偶然に頼るのではなく下地にもう1枚違う絵を描くつもりで作業しないと、片方だけ薄っぺらい絵になってしまいます。さてさて、これから遠坂さんの実力が試されますね!(と、来年に向けて発破かけてみました♪)   オバラ

なんでここにいるの?

Tokikamakiri土岐 『なんでここにいるの?』 鉛筆、透明水彩

瓶詰めにされた大きなカマキリを、木枯らし吹く中、膝を抱えながら見つめる一人の少女。
「なんでここにいるの?」
なんて、こんなシチュエーションも、題名も、私には絶対思いつかない・・・
力を入れず、1時間でさらっと描いたイラストなのに、どことなくシュールで目が離せません。
独特の感性を持つ土岐ワールドの今後の展開に、さらなる期待が高まります!
でも土岐さん、「なんでサインが隅っこなの?」   オバラ

ふわふわを描く

Sasaki_2佐々木 『タイトル未定』 鉛筆

入会してしばらくはアトリエでお勧めしたモチーフの基礎課題をこなし、それが終わると初めて自分で選んだモチーフをデッサンすることができますが、この作品が佐々木さんにとっての初めての自由課題でした。
奥様のぬいぐるみを借りこられたので、「やわらかい素材との組み合わせは、硬くてカチッとした形の物が対照的で描きやすいですよ。」とアドバイスさせて頂くと、紅茶の缶を選び犬を寄りかからせてセットしました。紅茶の缶の硬さ冷たさが、ふわふわの犬の手触りを引き立てて、さわってみたくなるようなぬいぐるみになりました。   オバラ

めりくり

Merry Christmas!
サンタクロースからのプレゼントはなんでしたか?
「私が幼稚園に行っている間にサンタさんから電話が来て、パパに私が欲しがってるプレゼントのこと聞いてくれたんだって。」
「サンタさんにお手紙を書くと、いつもお返事もらえるんだよ!」
「枕元にママと一緒に作ったクッキー置いておいたら、食べてくれたみたい!」
と、子ども達から楽しそうに話しを聞くと、私もうれしくなってしまいます。高学年になると
「うち狭いからさー、車のトランクが絶対怪しいと思うんだよね・・・開ける方法ってないの?」などと、現実的なことを言い出すんですが、それもまたかわいい。
では私はお世話になっている画廊で、作家仲間のクリスマスパーティーがあるので行ってきます(^.^)/~~~

クリスマスカード

Babapoinsetia_2Oosawapoinsetia左 馬場 、右 大澤  ともに透明水彩

2つの異なるポインセチアを描かれた大人クラスのお二人のご紹介です。(お二人は違うクラスの方ですので、お互いの作品を見たことはありません。)
馬場さんは繊細な色使いで上品に黄色いポインセチアを描いたので、ちょっとクールなホワイトクリスマスのイメージ!
大澤さんは斑入りのポインセチアを大胆に真上から見て真中だけ描き、色調を抑えたバック付きで仕上げましたので、美しく澄んだ聖夜のイメージ!
仕上がりが想像を超える程見事だったため、クリスマスカードにすることをお勧めしました。今はパソコンであっという間にプリントアウトできますから、「Merry Christmas」の文字を入れて、きっとステキなカードを作ってくださったと思います。私も頂きたいなぁ!   オバラ

明音先生お元気で

AkanewedAkanehiro12月19日の水曜クラスを最後に、明音先生がアトリエを去ってしまいました。
ご自分でもお母様の経営する絵画教室を手伝っているので、研修いらずの即戦力でミオスをここまで引っ張り支えて下さいました。
大きな声がトレードマーク(?)でいつも元気いっぱい、歯に衣着せぬ意見を言ってくれる頼もしい存在で、生徒さん達から慕われていました。
また先生としての表舞台の活躍だけでなく、経営のことなどでも惜しみなく力を貸してくださいました。
3年間お世話になりました。ありがとうございました。
明音先生のこれからのご活躍を祈念しております。   オバラ

ありがとうございました。

突然のお知らせで申し訳ありませんが、私石原明音は今月限りでミオスとさよならすることになりました。
今までこのブログを読んでくださった方、授業でのきびしーコメントにもめげずにお付き合いくださった大人の生徒様方、毎回笑顔と活力を分けてくれた子どもの生徒様方、その他お世話になった全ての皆様、本当にありがとうございました。

私は小さい頃から『ものが出来上がっていく』ところを見ることが大好きでした。自分が工芸の道を選んだのもそれを一番近くで見られるからです。ミオスでは本当にたくさんの力作が『出来上がっていく』ところを目にすることができ、毎回の授業が楽しくワクワクする時間でした。これからその『出来上がっていく』過程を見られなくなってしまうことは残念ですが、遠いところから力作がたくさん生まれることを祈っています。

たくさんの人と出逢えたこと、そのたくさんの人達から多くのことを学ばせていただいたこと、その多くのことからパワーをいただいたことを、心より感謝しています。どうもありがとうございました。

あかね