小学生 油絵3

大志です。今回も夏休み期間中に小学生クラスで制作していた油絵を紹介します!今日から小学2年生の特集です。

朔 芽衣子 花梨 / 2年生

朔 スイカに負けないくらい大きく描かれたカブトムシ。ダイナミックな構図から、力強い生命感を感じます!背景の鮮やかな青空も夏らしく、見ているだけですでに来年の夏休みが恋しくなってしまう、ワクワクする絵です。

芽衣子 階段を登る途中で名前を呼ばれて、ふっと振り向いたように佇む可愛らしい猫。下地にピンクを置くことで、柔らかな毛並みが表現されています。背景の暖かな色合いも相まって、物語のワンシーンのよう。

花梨 個性あふれる色彩感覚が目を引きますが、陰影もしっかりと捉えているため、イルカの立体感がきちんと伝わってきます。勢いよく飛び出す水飛沫が躍動感を生み、鮮やかな背景と合わさって、見応えたっぷり!

美智 結衣 葵 / 2年生

美智 2匹で仲良く草を食むうさぎ達。手前の草花がうさぎに重なるように描かれていることで、草むらの奥行きや高さが感じられます。耳の向きや表情が少しずつ違う所も面白く、2匹の個性まで伝わってくるようです。

結衣 深い海の中に光が差し込み、青や紫・緑などの複雑な色がステンドグラスのように重なることで、海の透明感や奥行が感じられます。仲良く泳ぐ親子の姿も微笑ましく、僕も一緒に泳ぎたい気持ちになりました!

葵 まっすぐこちらを見つめ、訴えかけてくるような表情に庇護欲を掻き立てられます。瞳は細かな光まで丁寧に描かれています。おぼつかない後ろ足が子猫の愛らしさを更に引き立て、小さな体ながら存在感たっぷり。

教職課程を取っている友人に聞くところによると、公立小学校での水彩絵の具の授業は、文部科学省の学習指導要領上、小学校3年生から導入されるカリキュラムだそうです。2年生の内は、図工の絵画授業はクレヨンの所が多いとの事。うーむ、2年生で油絵にトライでもやっぱり凄いことですよね!

小学生 油絵2 

ひとみです。夏休み期間中に小学生クラスで制作していた油絵を、昨日の小原先生に続き紹介したいと思います。本日も1年生特集です。

賢人 樹里 晴大 / 1年生

賢人  画面いっぱいに描かれたライオンはどこか余裕のある表情を浮かべています。左側から光が当たって明るくなり、影側は濃いオレンジで表現をしています。サバンナの強烈な日差しを意識していることが分かります。

樹里  犬と並んでとってもいい笑顔が印象的です!楽しげな雰囲気が画面から伝わってきて、こちらまで微笑んでしまいます。寝転がったところを描くことは難しいのですが、違和感なく描けている技術が素晴らしい。

晴大  とてもリアルに描写されたカメレオン。その鮮やかでカラフルな色彩に負けない、力強い眼力に思わず引き寄せられました。ベースの青に様々な色を乗せていて、今まさに周囲の色に合わせて変化中なのかな?

瑠望 文 叡人 / 1年生

瑠望  ピースしている手を描く、ましてや顔と重ねることは大変難しいのですが、チャレンジしていますね。前後の位置関係や立体感が伝わってきます。鮮やかさと柔らかさをバランスよく活用した色彩センスに脱帽!

文  どっしりと座るその様子からは、ふてぶてしさがありながらも、どこか憎めない可愛さがたっぷりと伝わってきます。背景には濃い色味を持ってきていて、白いワンちゃんの姿がより引き立ち、存在感がありますね。

叡人  スイカに背景の水色、そして満面の笑み!パッと見ただけでも真夏の空気を感じられます。髪をグレーにすることで手前と奥の遠近感が出ています。夏の楽しさがギュッと詰まっていて明るい気持ちになります。

今回は水彩もおぼつかない1年生ですが、初めて描いた油絵とは思えないほど素晴らしい作品に仕上がっています。描くモチーフについて話をする時の表情が楽しげで、私自身もみんなの好きなものや思い出を知れて、すごく楽しい気持ちで授業をしてました!

小学生 油絵1

小原です。今週末10月4日(日)の元住吉商店街の秋の恒例イベント『東口オズフェスタ』&『西口フライマルクト』の出店準備に忙しくしています!12時~17時まで、元住吉駅の踏切横に小学生の張り子のリンゴを飾らせてもらいますので、雨でなければ皆様いらしてくださいね!

さて本日より、小学生の油絵をジャンジャン紹介していきますよ!まずは1年生から。

友理 環 星寧 / 1年生

友理 誕生日でしょうか?大きなイチゴのケーキを前に、神妙な顔で座っています。肌や髪・背景の色使いのセンスが個性的で目を奪われてしまいますが、混色が上手なだけでなく、ハイライトの入れ方が天才的なんです!

環 猫とたわむれる赤ちゃんは妹です。別々の写真を合成させて抱っこしているように描きました。猫に子守唄を歌ってあげてるのかな?乳児のふにゃっとしたやわらかい体、ぽちゃっとした手足、愛情が伝わってきますね。

星寧 クリームソーダが思ったより冷たくて、頭がキーンとなってしまったかのような表情が楽しいですね!屋外にいるような背景の緑と、木のテーブルの茶色がビシッと決まりました。机にさり気なく添えた手が上手!

麻陽 安芸斗 華 / 1年生

麻陽 黒で全ての輪郭線をなぞったので、立体感はありませんが、ポップアートのような軽やかさがオシャレ。顔に重なるげんこつと、掌を広げた手の上にリボンを付けたぬいぐるみ。柔と剛のバランスが最高!

安芸斗 大きなアマガエルだけでもインパクトがあるのに、周りの水辺には卵のようなつぶつぶの物体があり、強い生命力を感じます。黒い背景は鮮やかな緑のボディを惹き立て、ぬるっとした肌の質感まで伝わります。

華 元は七五三の写真かな?鮮やかなドレスを着て、姉妹でハグする微笑ましい作品。重なる腕はとても難しく、下書きを何度も描き直し時間が掛かりましたが、めげませんでした。ビリジアンの背景が効いてる!

来年から1年生のモチーフは、強制的に自画像か兄弟限定にしようかと、本気で悩むほど素晴らしい油絵が続出!この年齢でしか描けない、「可愛く描こうと微塵も思っていない自画像」に、親御さん達の悶絶級の感動が容易に予想できちゃいます。

愛猫を描く

石井 アクリル

サトルです!涼しいを通り越して、肌寒い日が増えてきました。今年は例年より寒くなる予感がします。今回は石井さんのアクリル画をご紹介いたします!
石井さんは入会後のデッサン3作品を終えてから初の着彩絵画制作でした。最初の作品ということもあって、たくさんの愛情を注いで飼われている猫を題材にされたのでしょう。思いを込めて、時間をかけて描き上げましたね。

クッションに寝そべって眠そうにしている表情がとても愛くるしい。なんとも暖かい、ゆったりとした雰囲気を感じながらも、毛の一本一本まで表現されており、生き物らしさが写実的に描かれた作品に仕上がりました。特に顔は白、黒、グレーの模様をはっきりと描きわけ、立体的に見える様に毛並みの向きまで綺麗に揃えられています。描きながら中々似ない時もありましたが、諦めずに修正を繰り返していましたね。アクリル絵の具の何度も塗り重ねられる性質を活かした、素晴らしい工程であったと思います。

顔を前に出しながら寝そべるポーズなので、体は奥に位置しています。尚且つ主役は顔ですので、体の部分は目立たない様に描かなければなりません。しかし、そのためには少ない手数で的確に質感を描く絵心が必要。石井さんはデッサンを描いている時から大きな印象をとらえる事が上手く、今回の作品にもその力が発揮されているなと感じました。体を見てみると、顔より少し弱めた色の絵の具を、筆先を荒く使ったタッチでざっくりと描いているのが分かります。そのおかげで顔に目線が誘導されて、とても見やすい画面になっていますよね。これがもし、顔と同じくらい毛並みを細かく描いていたとしたら、散漫な印象になっていた事でしょう。
猫の周りはあっさりとクリーム色を施し、紙の地そのままを活かした白い背景へと自然に繋げ、重くなり過ぎない絵の中の世界感を作り出す一工夫も施されています。

完成形の作品からは分かりませんが、実はこの絵の具の下には超絶緻密に描かれたデッサンが隠れていました。石井さんは今回初のアクリル絵の具での制作だったので、着彩しやすい様しっかりめにデッサンしておくと、絵の具を塗る時に迷わなくて安心だとは伝えたのですが、まさか全ての毛を鉛筆の線で描き切ってしまうとは驚きでした。絵の具で厚塗りするので消えてしまうのが勿体無い気もしましたが、堅実に観察して下描きした事でモチーフへの理解が深まり、それが絵の具での緻密な描写を生み出した源だったのだと、今になって思います。

きめ細やかな描写力を身につけた石井さんが、ここからどんな作品を生み出していくのか、期待に胸が膨らみます。まだまだ試していない画材が沢山ありますから、どんどん色んな事に挑戦して、自身の強みを活かせる画材と巡り合ってください!

メイキングではありません

菊地 透明水彩

大竹です。皆様、シルバーウィークはいかがお過ごしになりましたか?こちらも一週間ブログをお休みさせていただき、ありがとうございました。本日からまた、皆さんの作品をご紹介していきたいと思います。

今回ご紹介させていただくのは、菊地さんの透明水彩作品です。こちらは制作のメイキングではなく、同じ風景を描いた六枚の水彩画です。(左上が最初に描かれたもので、右下が最も新しい作品です)
菊池さんは毎回、同じ風景を一度描いて終わりにするのではなく、「次はここをもう少しこうしたい」と、納得のいくまで何度も同じ場所を描き続けていらっしゃいます。(以前の作品はコチラ)六枚をこうして並べてみると、その変化がとてもよく分かりますね。
前の制作で感じた課題を次の作品で修正し、さらにその結果を踏まえてまた描き直す。その積み重ねによって、少しずつ作者が目指している風景へ近づいていく様子が見えてきます。
例えば、水の流れひとつをとっても、白く泡立つ部分や水面の青の入れ方が少しずつ変化しています。最初の作品から比べると、後の作品になるほど水の勢いや量感が強く感じられるようになっていますね。一方で、周囲の木々や岩についても、ただ形を描くのではなく、陽の光を受けた葉の明るさや、木陰の深い緑など、光によって変化する色を捉えようとしていることが伝わってきます。
水彩は、一度置いた色を油彩のように完全に覆い隠してしまうことが難しい画材です。そのためどこを残し、どこに色を重ねるかという判断が重要になります。回を重ねるごとに色の重なり方や明暗のつけ方が変化しているのを見ると、風景だけでなく、水彩という画材そのものへの理解も深まっているように感じます。

ちなみに小原先生によると、こうして納得できるまで同じ絵を何度も描くという制作をされるのは殆どが男性なのだとか。思えば、私も同じモチーフを連続して何枚も描き続けた記憶はありません。性別だけで制作傾向を語ることはもちろんできませんが、一つのことを突き詰めていくという姿勢には、作者のそれぞれの個性が表れていて面白いですね。
六枚を並べて見ることで、その行錯誤そのものが一つの作品のようにも感じられます。左上から右下へと視線を移しながら、作者の理想の風景へ近づいていく過程も、ぜひ楽しんでご覧ください。

インスタレーション

『半魚が忘れた輪切りの夢』小林藍

オバラです。明日よりシルバーウイーク、当校も暦通りお休みを頂きます。皆様お間違えのないようお気を付けください。それに伴い、ブログも1週間お休みさせて頂きます。

武蔵野美術大学油絵科大学院に通う藍より、展示のお知らせが届きました。
 ・高2の時の自画像はこちら
 ・昨年の卒業制作で優秀賞を頂いた作品はこちら
彼は高校生の時はガツンと訴えかけてくる油絵を描いていましたが、映像や漫画なども大好きでした。大学に入ってからは専らインスタレーション作品を制作しています。
インスタレーションとは現代美術のジャンルの一つで、空間全体を作品として、鑑賞者に体感させるもの。部屋全体が作品になっていて、歩き回ったり佇んだりすることで、アーティストの世界観が五感に訴えてきます。
と説明すると簡単なのですが、教授が書いた優秀賞の作品の解説を読んでも難解極まりないでしょう。
一部抜粋 ― 【起きた事と起こらならかった事が等価に扱われていることが示唆される。「シンデレラ」において足の大きさ(長さ)を手がかりに物語が駆動するように、「不在」こそが物語を動かす要素として重要なのである。】
ま、体感してみるしかないですね!

『半魚が忘れた輪切りの夢』小林藍+詩霖
2026.9.25(金) 〜 10.4(日) ※9.28(月)のみ休廊 開廊時間:13:00 – 19:00
NOBI ギャラリー 西武国分寺線小川駅から徒歩10分
※9.26(土)の17時からは、トークイベントのため入れない可能性があります。
詳しくはこちら

まばゆい時間

彩寧 高1 油彩

夏波です。金木犀の匂いがしてきて、秋の訪れを感じます!本日は学生クラスのアヤネが初めて描いた油彩をご紹介します。

ホームステイ先で撮った写真をもとに描かれた作品です。暖かな光に照らされながら微笑むふたりの様子が印象的で、こちらまで思わず笑顔になるような温かさがありますね。今回が初めての油絵制作とは思えないほどの技巧です。絵の具を重ねたり混ぜたりしながら、油絵ならではの特性を上手く活かしています。

画面全体に荒い筆致でありながら、グレートーンを多く使い、落ち着いた色合いでまとまっています。その中で、背中から照らす逆光には黄色を入れ、肌には彩度の高い色を使うことで、ふたりの姿に温度を感じさせています。油絵具の場合、白を多く混ぜると粉っぽくぼやけがちですが、こちらはグレーの中に入れた色が濁らず、それぞれの色がきれいに生きています。 これはモチーフの固有色だけでなく、その場の光や環境まで考えて色を選んでいるからこそ出せるものだと思います。

油彩や人物画に限った話ではありませんが、着彩するときは、モチーフの固有色や頭の中でイメージした色をそのまま塗るよりも、何層にも重ねながら、その場の環境や光の色を考えていくことで、より説得力のある画面になります。どんなモチーフでも青空の下なのか、暗闇の中なのか、室内なのかによって、見える色合いは大きく変わります。場の設定を固めるためには、写真に写っている色味だけにとらわれず、想像していなかったような渋い色や鮮やかな色を入れてみると、意外と画面に馴染むこともあります。初めての油絵でありながら、ありきたりな固有色に引っ張られず環境設定をしているところに、アヤネの色使いのセンスを感じました。

初めての油絵で感じた色や絵の具の面白さを、これからもぜひ忘れないでほしいです!描いていくうちに苦手なことや、やりたいことがどんどん見つかって行くと思いますが、その中で自分の強みを見つけ、更に感覚を研ぎ澄ませていってください。今後の成長を楽しみにしています!

不透明水彩ならではのタッチ

桂吾 不透明水彩

晴れたのは月曜のみ、また雨続きで嫌になってしまいますね、大志です。
今回ご紹介させて頂くのは、桂吾くんが豪雨の中の歓楽街、怪しいネオンの光る大きなビルを空想で描いた、迫力ある不透明水彩の作品です。

桂吾とは、私が小学生から中学生の頃にミオスへ通っていた時に、同じクラスで絵を描いており、その頃からの友達です。同級生でありながら、私が美大に行ったということで、一般大学生の桂吾の作品についてコメントを書くということは、なんだか非常に不思議な気持ちで感慨深いです!

画面全体に雨が激しく降り注ぐ様子が表現されており、上の方はもやまで掛かっています。雨の線は太さや長さ、間隔がそれぞれ異なり、手前から奥まで何層にも雨が降っているように感じられます。ザーザーという雨音まで聞こえてきそうな勢いですね!

そして何といっても目を引くのが、画面いっぱいにそびえ立つ迫力のある不夜城です。建物を構成する線にはあえて揺らぎや歪みがあり、それぞれの階や看板、壁面が複雑に重なり合っています。画面の外まで街が続いているようにも見え、建物に囲まれた都市特有の圧迫感や密集感が伝わってきます。

色使いにも注目です。黒やグレーを中心とした薄暗い街並みの中に、黄色、ピンク、赤、青緑などの鮮やかな色が散りばめられています。特にネオンや看板の色は周囲の暗さに埋もれることなく、雨の中でもギラギラと存在感を放っています。この少し毒々しくも鮮やかな色彩が、華やかさをたたえる響きと、眠らない異様さとして混沌と交じり合っています。

また、不透明水彩の特徴を生かした絵具の重なりも面白いところです。暗い色の上から明るい色を重ねたり、そのさらに上から雨の線を描いたりすることで、建物、光、雨という異なる要素が重なって見えます。細かな部分では絵具のかすれや筆跡も残されており、それが雨によって霞んだ街の空気感にもつながっているように感じました。

一つひとつの窓や看板を細かく見ていく楽しさがありながら、少し離れて全体を見ると巨大な一つの街として迫ってくる。細部の描き込みと大胆な構図の両方が楽しめる作品ですね!豪雨という自然の激しさと、それでも消えることなく光り続ける街のエネルギーが一枚の画面の中に詰め込まれた、昔から憧れを形にする事が上手かった桂吾らしい作品だと思いました!

異なる空気感と物語性

Sasa 油彩

ひとみです。今回は大人クラスのSasaさんの油絵2作品の紹介です。木でくつろぐレッサーパンダと揺蕩う海月。とてもリアルな写実でまるで本物が目の前にいるかのようです。

レッサーパンダは、少しパサッとした毛の質感や、密集した毛の密度まで丁寧に表現されていて、リアルさを醸し出しています。このもふもふのしっぽは見ていて思わず触りたい!と思ってしまいました。それに対して木はザラザラとした質感で、樹皮の割れや剥がれている箇所などもよく観察されています。この子のお気に入りの木で何度も登るうちに剥げていったのかな?と物語まで想像が膨らみます。背景には丸く光を描いているのでしょうか。寒色寄りの色味を使っているのにも関わらず、光の表現や表情も相まってお昼寝中のうとうと、ぽかぽかとした夢見心地を感じられます。

右の海月、こちらは口腕の部分は紫と水色の2色で細かく描き込まれていて、まるでレースのカーテンのようにひらひらと揺れ動く美しさを感じます。触手は奥にいくにつれて薄くなっていて、まるで深海へ溶け込んでいくかのようです。青や濃紺の中に散りばめられた、オーラのように白く彩るキラキラとした表現も、密集と拡散のリズムを作り、海月の儚さをより一層引き立てています。とても細かいので綺麗な丸にするのが難しいとおっしゃっていましたが、最終的には美しい形に仕上がっていて、Sasaさんの細部まで描き込む技術と集中力に驚嘆させられます。この白い煌めきを見ていると、深海の中というより、むしろ星空のようにも見えてきます。そう考えると、空を揺蕩う海月という見方もできて、想像するだけで心が躍ります。まるで「銀河鉄道の夜」のような、幻想的な世界へと誘われるような作品です。

どちらも写実的に描かれている中で、背景や光、色の表現によって、それぞれ異なる空気感や物語性が生まれています。対象物をリアルに描けているからこそ、夢の世界のような背景から想像を膨らませることができる、Sasaさんならではの魅力を持つ作品になっています。

リンゴ張り子再び

小原です。22年前の2004年に考えた『リンゴのはりこ』。その後ずいぶん空けて8年前の2018年にもやりましたので、今回は3回目のカリキュラムです。はりこは日本の伝統工芸品に多く使われている軽くて固くて丈夫な立体物ですが、どんなものがあるか思い付きますか?だるまや招き猫が一番身近ですね。赤べこなどもはりこです。

そう、本来自分で自由な形に粘土で作った立体物に和紙をかぶせていくのですが、リンゴを使うところがミソ。1年生でも上手にできるし、6年生だとカッチコチのつるっつる完璧な球ができるんです!利点はこちら↓
・形がシンプルで外しやすい
・程よいワックスが掛かっているのでくっつかない
・1ヶ月掛けて作っても腐らない(食べられる)
・固すぎず柔らかすぎず、小学生が作業しやすい
・ヘタだけ本物を使える

まず本物のリンゴに新聞紙を貼って、わら半紙を貼って、和紙を貼って、1週間乾かしたら半分に切って中のリンゴを取り出します。取り出したリンゴは食べてしまって、張り子の方は中に丸めた新聞紙を詰め、切った切り口をまた和紙で繋げて修正。着彩&ニスを塗ったらリアルなリンゴが完成です!!

なのですが、誤算が!この長雨と寒さで、2週間経っても乾かない!9月に入ってから晴れた日が1日もなく、全く乾かないんです。今週から中身を出さないといけないのにピンチ!と思ったら、今日だけ晴れました!ようやく干物を作るが如く外に並べて太陽と風を当てて乾かすことができ、月曜クラス大成功でした!夏に感謝。

外に並べていると、通りすがりのご年配の方から「あら?それ張り子ね?本物のリンゴを使うなんてよく考えたわね!にしても凄い数。100個以上あるんじゃないの?」と話し掛けられました。明日からまた雨のようなので、店じまいが惜しまれます。

これは10月4日(日)のオズフェスタで、元住吉駅に飾らせてもらいますので、皆様楽しみになさっていてください☆