華やかさと素朴さと。


奥 油彩

心地よい気候が続きます。岩田です。

本日は、土曜日午前にいらっしゃっている奥さんの作品をご紹介致します。

奥さんの作品はルール無用。感覚的に色や形を自由に操るエンターテナーです。
静物も風景も、「これを描きたい!」というその時の衝動に非常に正直なのです。

今回は人を描いたものと動物のもの2点。どちらも幻想的且つ、見る者の想像を掻き立てる作品です。
描くにあたり、雑誌の切り抜きといった元ネタを常に眼前に掲げ描いつつも、目の前のそれとはまったく違う世界観を展開し、いつしか奥ワールドが画面から浮かび上がってくるのです。

アップした作品も絵の具というより、まるでクレヨンかチョークで描いたかと思うような質感を帯びていますね。
そのザラっとした何とも言えない絵肌から受ける印象は、華やかでありながらも屈託のない子供のような素朴さかもしれません。

そんな様々な要素を併せ持った奥さんの作品を是非実際にご覧になって下さい。

 

第44回 ヨコハマ日曜画家展
会期 2021年5月26日(水)~5月30日(日) 10時~18時 (最終日15:30時まで)
会場 横浜市民ギャラリー(横浜市西区宮崎町26-1)  入場無料

偶然性からなる化学反応

今日は岩田先生が個展会場にいるので小原が書いています。
皆様、漆作家 岩田俊彦の展覧会 “U HOPE”はもう足を運ばれましたか?いやもうホントカッコいいです!
広尾という土地柄、ハイクラスな落ち着きと言いますか、ゆったりとした余裕から生まれる温かみが感じられ、高級住宅地の中にある画廊の建物自体がオシャレ過ぎる!行かないと損です!
自分の個展が中止になったので、岩田先生の応援!
以下、ギャラリーのホームページより文章を抜粋します。

4月のFirst Fridayとしてオープニングを迎えた岩田さんの個展 “U HOPE”
今回は漆作品ということで、貫禄と上品さが兼ね備ったなんともかっこよく贅沢な展示空間となっております。

「漆」と聞くと碗物など陶芸品を想像される方が多いのではないでしょうか。
岩田さんは漆をアートに使うという斬新な切り口で私たちの見たことのない「漆芸術」をみせてくださいました。

もともと工芸家を目指しておられた岩田さんは、工芸の勉強中に教わったアートのクラスで、「アート」のもつ自由さ、表現の面白さに興味をもったそうです。
そこで伝統技法を踏襲するだけの漆ではなく、その様々な可能性と出会う漆表現をできないかと考えたのが、今の作風のはじまりでした。

漆というものはなんとも奥が深いもので、工芸品の光沢をだす素材の役割もあれば、接着剤のような道具的な使われ方をするときもある。
その上、そのときの温度や乾き方、塗り方付け方、産地でも見え方が変わるようです。
時に経年の変化でさえも「味」となり得る漆は、用途としても、表現としても可能性が無限大です。

そんな一期一会ともいえる偶然性からなる化学反応のような漆の表情を楽しんで、
掘れば掘るほど新しい一面をみせる「漆」という生き物と対話するように、
見えないゴールを探りその可能性を広げるように作品制作をなさっています。

今回展示されている作品の中でも、漆が主体だったり、逆に客体的だったり、様々な表現を楽しむことができます。
この場でしか出会えない漆の表情をぜひ見にいらしてくださいね!

【展覧会概要】
場所:コートヤードHIROO・ガロウ
開催期間:2021年4月2日(金)~4月22(木)
営業時間:12:00~19:00
休廊:月曜日

岩田俊彦展覧会のお知らせ

本日は3月最後の土曜日授業でした。桜が満開です。

本日は勝手ながら、私の個展のお知らせをさせて頂きます。
こちらに挙げたフラットパネルシリーズの作品は、パネルを支持体に漆を塗り重ね、研ぐといった漆芸の伝統技法に則り仕上げていきます。
今回はこちらの作品群と共に通常は下地として使う漆と土系の材料を混ぜたものを主体に制作しているマチエールシリーズも二点同時に展示します。

自粛も明けた春の日差しの中、ご都合が宜しければ是非足をお運びくださいませ。

初日、四日(日)に在廊致します。

 

コートヤードHIROO・ガロウにて2021年4月2日(金)~22日(木)の期間中、岩田俊彦氏による展覧会を開催いたします。本展覧会では、日本の伝統技法である漆芸を用いた現代アート作品が展示されます。器や工芸品として古くから親しまれる「漆」を新たな手法で表現することで、漆が持つ素材の美しさ、奥深さを伝えていきます。 ホームページはこちら

【展覧会概要】
漆作家 岩田俊彦 展覧会 “U HOPE”
開催期間:2021年4月2日(金)~4月22(木)
営業時間:12:00~19:00
休廊:月曜日

【展覧会のご紹介】
今回、メインで展示するフラットパネルシリーズの作品は、支持体である木製のパネルに下地を施した後、漆を塗り重ねていくという漆芸の伝統技法を踏襲するかたちで制作している。そして、日本工芸の世界で古くから使われている花鳥風月や伝統紋様といった意匠を現代に生きる私という視点を通して再構成し、作品表面にビジュアル化した。日本に於いて、漆は約9000年前の縄文時代早期から使用されている反面、私が物心ついた1970年から1990年頃の日本は、欧米文化礼賛の真っ只中にあり、漆という存在が完全に日常の生活とは乖離した状態にあった。そうした時代を経た私にとって、漆はむしろ新鮮、且つ多くの可能性を秘めた素材として映った。
私が制作するフラットパネルシリーズを始めとした作品群は、何ら難しいメッセージを発していない。それらは現代に於ける生活空間と親和性を持ちながら、如何に後世まで漆の文化を伝えるかということを意図している。私は、これからも漆と真摯に向き合い、人々の心が豊かになるような作品を作り続けていきたい。

奥さん、展覧会のお知らせ。


                奥 油彩

もうすぐ4月、新たな生活の準備をする季節となりました。

今回は、奥さんの作品のご紹介と展覧会のお知らせです。現在は自粛期間ということで奥さんもミオスには通われていませんが、お家で積極的に作品を制作されているようです。

時に巨匠が描いた作品やモデルの切り抜きの模写、動物を描いたものなど多義に渡って作品を制作されていますが、厚みをもって塗られる絵の具の鮮やかさも伴って、どれも強く印象に残る油彩ばかりです。
描くモチーフによって背景の様子も様々に変化し、主役のものと親和性を持たせつつ全体をどのような雰囲気にしていこうかと思いを巡らせながら描き進めていくことに楽しみを見出しているのでしょう。

例えば、モデルを描いた作品は髪の毛に使われている色が多義に渡りながらも、その質感を上手く表現しています。陽光を浴びて一点の曇りもなく前を見つめるその姿に強い意志のようなものを感じます。
それと比べると、猫を描いた絵は、色数を抑えつつライラックのような色を主役と背景に配し、どこか日本的で柔らかな印象を醸し出しています。

とはいえ、どの作品も並々ならぬ生命力に溢れており、見ごたえのある作品ばかりです。

◎奥さんの展覧会のお知らせです。
港北区で主催する『第16回港北美術展』に出品したそうですが、この展覧会、今年はホームページ上で開催されるそうです。
3月15日(月)~28日(日)まで見られます。リンクはこちら
~おうちにいながら美術展を楽しみませんか?~のサブタイトルが付けられています。是非ご高覧ください。

追伸
中野さんからも、こちら港北美術展に出品されたとのご連絡を頂きました。お二人の名前で見付けてみてくださいね!

二水会中止

オバラです。こちらのDMは、水曜午前クラスの生徒さん13名で行う予定だったグループ展の案内です。前回は2年前のちょうど今頃の季節に行いました。
以前にも書きましたが、展覧会を生徒さんだけの力でやることが、どれだけ苦労があるか!ちょっと書き出してみます。
13人全員で意見を出し、まとめ、期日・会場を決め、予約・抽選し、ギャラリー利用料を払い、DMとポスターをデザインし、印刷所に発注、誰が何点どの大きさの作品なら出せるか算出し、工具や文具を買い揃え(そもそも何が必要かも想像するのが難しい)、搬入し、レイアウトを決め、飾付け、照明の角度を変え、会期中の会場当番をし、作者がいない時にお客様が来ても作品の説明が出来るようコンセプトをお互い把握し合い、お祝いの頂きものを管理し(作者が不在の日に生ものをもらったりすると連絡や受け渡しが面倒)、ちょっと迷惑な人が来た時には不愉快にさせないよう適当な会話で切り抜け、搬出し、片付け、掛かった費用を皆で割り、反省会を開き、会期中にちょっともめ事でもあろうものなら今後の良好な関係維持のためにもフォローし合い…
ということ以外に当然、自分の作品制作や額装、タイトル決め、キャプション書き、友人知人にDM送付、来場頂いたお客様とはせっかくだからランチや飲み会をし、終了後にご高覧のお礼状を送り…
山のような仕事があります。もうヘトヘトです。それでもやり遂げた充実感は、何にも代えがたい嬉しい思い出となります。

しかしここまで完璧にやったのに、幹事の鈴木さん「グループ展開催に向けて万全の準備をして来ましたが、来場者と出展者の安全と安心確保を考え、誠に残念ですが今回のグループ展は中止と致します。」と3月末に苦渋の決断をされました。仕方のない事とは言っても、もうガッカリです。努力が無駄になる虚無感は、何にも充足できるものはないでしょう。私も無念であります。せめてこのブログが少しでも労いになると良いのですが。

どうか次がありますように…。
水曜午前クラスの皆様、気持ちだけは若く元気でいてください!年齢ではなく、気力です!大切なのは画力ではなく、制作中の高揚感!

展覧会のお知らせ


 竹辺 『青春』  /  『希望』 油彩

小原です。いつもクロッキー会に参加してくださる竹辺さんより、上記の作品が入賞したとの嬉しいご報告を頂きましたのでご紹介させて頂きます。

なんと3人共別の女子高生。まさかの3人の共演に、彼女たちを知っている私から見ると不思議な印象があります(3人共ミオスでのクラスも学校も学年も違うので面識がありません)が、見事に思春期の女の子達のワクワクだったり、悩みだったり、面倒臭さ(笑)だったりが、醸し出されています。
また落ち着いた平面構成的な背景から、作者とモデルとの関係が伺い知れます。「青春真っ最中の女の子はきっとこんな生き物に違いない」と、若干一歩引いて枠にはめて見ているような客観性を感じ、描き手は女子高生とは対極の存在であるだろうと予測できます。そのような大変面白い効果を生んでいるこのバックは、影の主役とも言えるでしょう。
しかし同一人物ではないの3人を合成するというのは大変な技術がいる事ですのに、違和感なく自然に見えるのは、人物クロッキーを人の何倍も描いて技術を上げていった努力の賜物だと思います。竹辺さんレベルの高さを改めて思い知らされる作品です。

以下竹辺さんより

いつもクロッキー会でお世話になっております竹辺です。
今回、太平洋展に添付画像の作品を出品し幸い「会員努力賞」を受賞することが出来ました。
本作品はミオスのクロッキー会で描いたデッサンを元に構成し100号油彩画にまとめたものです。
モデルさんとそのポーズの良さに助けられて、何とかまとめることが出来ました。感謝いたします。
なお、どちらも中央は2018年11月、もう一人は2018年9月、座りポーズは2018年と2017年10月のクロッキー会で描いたものです。
もしご都合が付けば、ご高覧いただければ幸いです。

第115回 太平洋展
会 期  5月15日(水)~27日(月){休館日21日(火)} 10:00AM~6:00PM
     17日(金)・24日(金)は10:00AM~8:00PM   最終日 10:00AM~3:00PM
場 所 国立新美術館(六本木)
入場料 一般・大学生 700円 金曜日は17時以降入場無料、5月18日(土)は入場無料

招待券を竹辺さんより数枚頂きました。ご興味のある方は差し上げますので、ご遠慮なく小原までお申し出下さい。

中野さん、作品展示のお知らせ

中野 『チャルケス衣装の女官』 F100号 油彩

土曜日、岩田です。
今回は、チケット制でいらっしゃっている中野さんの作品をご紹介致します。

こちらは、チャルケスというトルコの民族衣装をまとったモデルさんを描いたもの。かの国らしい刺繍などの装飾が施され大変煌びやかな服です。
こちらの油彩は100号、ご自宅で制作を重ねられました。ここ最近は、特に油彩への思い入れが強く、昨年までとは意気込みが違うようです。その証拠に、こちらの作品を見ても画面の隅々にまで意識が行き渡っている感がある上、今まで私が拝見していた油彩に比べると明快さがあり、どこか吹っ切れた印象を受けます。
以前は、背景に関してどこか曖昧で、どう着地すれば良いかを常に模索していたように思います。今回の作品では、具体的且つ様々なモチーフを背景に描いていますが、手前の人物との彩度、明度、色相の対比を明確にし絵を整理整頓しているのです。
100号という大きさを考えても、その労力たるや相当のものがあったと推測されますが、作品の方向性が至って良い方向に舵取りをされていると感じています。
今後は、中野さんご自身も気になっている水彩の方も孤軍奮闘されて下さい。
こちらの作品が下記の日程で展示されます。

以下、中野さんの文章
「示現会に何とか入選しました。初めての100号でしたが、やはり100号というのはいろいろと大変でした。」

第72回示現会
2019年4月3日(水)~4月15日(月) 4月9日(火)休館日
国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2

2月には、松涛美術館公募展でも、P30号の人物画が入選されていました。素晴らしいご活躍です!
皆様、是非ご高覧下さい。

上野さん写真展の告知

岩田です。今回は土曜午前クラスに通われています上野さんの写真展の告知です。

上野さんはミオスでは、油彩で絵画作品を作られることが多いですが、趣味で写真を撮影されています。主に風景が多く、時にモノクロでも撮影をされます。
機材に対しても造詣が深く、仕事の合間に足繁く被写体を求めに色々な場所を訪れているのです。油彩では、そうした写真をモチーフとして描くこともしばしばです。

掲載させて頂いた写真は、イタリアを旅された時に撮影されたもの。こうした何気ない路地を自身の感性で切り取って、一つの作品へと昇華させているのです。
こちらの作品も含め、数々の作品が並びます。本展は、グループショウとなっておりますので、共に出展される方々の作品も合わせてお楽しみ下さい。
どうぞよろしくお願い致します。

Parasol Photos The 2nd Show
《ギャラリー自由が丘》   世田谷区奥沢5丁目41-2 アトラス自由が丘ビル1F
10月12日(金)14:00~19:00
10月13日(土)11:00~19:00
10月14日(日)11:00~17:00

奥さん、個展のお知らせ

                 奥 油彩

岩田です。今回は土曜午後クラスに通っておられる奥さんの作品をご紹介致します。
掲載した作品群をあらためて拝見させて頂くと、実に様々なモチーフにトライされているのがわかります。更に描く対象やそこから受ける印象によって、絵のスタイルがガラリと変化をみせるのです。

例えば、女優の顔を描いたシリーズは、6号ほどの作品です。決して描き写すという行為ではなく、あくまでも描く対象から受け取るイメージを主体に人物それ自体の色も、背景も、自身が納得する表現に落とし込むまでめまぐるしく変化していきます。

上段左手にある花の絵や下段の鶏の絵のような、所謂巨匠と呼ばれる画家の作品を元にして描かれるものもありますが、その場合も決して描きとる訳ではなく、自身の世界を表現するに至るのです。
しかしながら途中奥さんとの会話の中で、元となるその巨匠の絵を見ながら「ここはこんな風に描いているんだ。」とか「この表現は面白いね。」といった言葉を聞くと、あくまでも対象を徹底して観察するという行為を踏まえた上で、何かを感じ、ご自身なりに咀嚼しているということがわかります。

そんな奥さんが個展を開かれます。近所ですので、ぜひ皆様足をお運び下さい!

10月3日(水)~8日(月) 11:00~17:00まで
ギャラリー日吉   港北区日吉2-1-5 尾嶋ビル3F (1F丸進商事不動産 左側階段3階)
東急東横線:日吉駅西口(交番:スルガ銀行)隣
市営地下鉄:グリーンライン日吉駅(2番出口)隣 地図はこちら
(045)561-2009

いよいよ開催!

オバラです。生徒さん主催の展覧会があまりに嬉しいので、沢山の方に足を運んで頂きたく2回目の記事です。
本日、授業を半分お休み頂き(ごめんなさい)、水曜午前クラスの生徒さん達のグループ展の搬入にお邪魔しました!
皆様初めての作業とは思えないテキパキとした無駄のない動きに、たくさんの人生経験をして来られた方達はやはり違うと唸らされました。アトリエの生徒作品展では、せっかく大学の授業を休んで手伝いに来てくれた学生達に、鬼現場監督(しかも5人もいる)が罵声を浴びせながらの作業が常ですので、ちょっと拍子抜けなくらい短時間でのスムーズな作業風景でした。

油絵・日本画・水彩画・アクリル画・水墨画・鉛筆画、バラエティーに富んだ沢山の作品が展示された素晴らしい展覧会です!
ぜひぜひおいで下さいませ。(私の愚作もちょこっとお邪魔しております。)

会期 : 4月18日(水)~23日(月) 11:00~19:00(最終日16:00まで)
会場 : クイーンズスクエア横浜 クイーンモール2階 みなとみらいギャラリーB
交通 : みなとみらい線 みなとみらい駅下車 徒歩2~3分