
企業のインターンシップで忙しい大志です。皆さんは夏休みを楽しんで過ごされていますか?
生き物を描かれることが多い星川さん。(前回のフラミンゴはこちら)今回の絵でまず目を引くのは、画面いっぱいに伝わってくる力強い生命力です。首を大きく伸ばし、一歩踏み出した瞬間を切り取った構図からは、何かを目指して堂々と歩いているような力強さが感じられます。「この先には何があるんだろう?」と、つい物語を想像したくなるような作品ですね。
大胆で勢いのある筆づかいが印象的ですが、その一方で羽の重なりや足のしわ、くちばしやトサカの質感まで丁寧に描き込まれており、ダイナミックさと繊細さが見事に共存しています。この力強い表現は、先ほどつい『筆づかい』と書いてしまいましたが、ペインティングナイフを多用して描かれています。絵の具が幾重にも重なった厚みや鋭いタッチからは、油彩ならではの迫力や臨場感が伝わってきます。近くで見ると新しい発見がたくさんあり、何度見ても楽しめる作品だと感じました。
また、この作品は赤や黄色、青、緑など原色や、ルミナスカラーなどの鮮やかな色彩がふんだんに使われていますが、不思議と派手すぎる印象はありません。それぞれの色が喧嘩することなく調和し、全体として落ち着いた着地点を見極めているため、見ていてとても心地よく感じられます。特に首元の鮮やかな黄色から胴体へと続く色の変化や、唯一モノトーンの尾羽の深みが作品をまとめ、星川さんらしい豊かな色彩感覚が表れているように思いました。
単調になりやすい芝生も、緑だけではなく黄色や青などを織り交ぜながら描くことで、大きな面積も飽きさせません。欲を言えば、奥に広がる海や遠くの島々に、もう少し自然な遠近感を出す工夫が欲しかったところ。とは言え、ニワトリの力強さとは対照的なこのシンプルな背景も演出の一つであり、この対比によって作品全体にメリハリが生まれているのでしょうね。
生命力あふれる雄鶏と、穏やかな南国の景色が底抜けに明るい、元気をもらえる作品でした!