食べれるサンタ&トナカイの作り方

ブログは約1年振り、月曜・木曜の小学生クラスのお手伝いをしている高校2年生のアカリです。
今年もこの季節がやってきました!毎年違う土台(スポンジケーキ)を使って製作するので、ミオスで行うクリスマスパーティーはバリエーション豊富、いつもワクワクが止まりません☆

大志先生がサンタさんコスプレ?をして出迎えた所、予想通りみんな「サンタだぁー!!」と甲高い声をあげながら入ってきて、全員サンタ帽を被りご機嫌で、私も笑顔になりました。

今年の土台はミオスでは珍しく?普通のホールケーキ。その為、去年はマジパンでサンタさんのみ作りましたが、今年はトナカイも作りました!トナカイはバランスがとりづらく、頭が落ちてしまったり、足が上手く立たずみんな苦戦していたので、沢山フォローさせてもらいましたが、一頭一頭個性溢れるトナカイさんができて良かったです!!

実はサンタ&トナカイの試作・レポートを、私が担当に任命されました。責任重大で本番の今日までドキドキしていました。
では作り方の説明をしていきます。

マジパンとはアーモンドの粉と粉砂糖、卵白を練ったものです。クッキー生地のような見た目をしています。
まず、マジパン一塊をトナカイとサンタクロースで半分に分けてから作業を始めます。

《トナカイ》

➀胴体用と頭用にマジパンを2対1に分けます。
➁(写真左)胴体は楕円に丸めて、一方の端を指先で引っ張って尻尾を作ります。
③(写真中央)トッポ2本を半分に折って4本にし、足にします。
④(写真右)足を胴体のどこに差し込むかが、トナカイがカッコよく立つかの肝です。胴体に垂直だと姿が悪いし、斜めすぎると立ちません。また十分に刺さっていないと足が抜けます。

⑤頭用は卵型に丸めます。幅が広いほう(卵のお尻)に耳を作ります。親指と人差し指で左右に2ヶ所横方向に薄く引っ張ります。ポイントは真上に引っ張らないこと。トナカイの耳は、犬や猫と違って横向きに生えているからです。
⑥(写真左)角はポッキーのチョコレートがついている方を第一関節ほどの長さに折って、左右の耳の間に刺します。更にトナカイらしくしたい場合は、爪で鼻筋や鼻の穴の跡をつけてあげると良いでしょう。
⑦(写真中央)胴体と頭をつなぐのは、ポッキーのチョコなしのところを使います。頭の後ろにポッキーをさして、胴体に差し込みます。頭が下がってこないために、つなぎポッキーは長すぎないことと、後頭部ではなく、あごに近いところに差し込むところがポイントです。
⑧(写真右)胴体と接続すればトナカイの完成です。

《サンタさん》

①サンタ用マジパンを二等分にします。
➁(写真左)一つは帽子と胴体なので、赤の食紅で着色します。それを7:3の大きさに分けます。小さいほうの赤マジパンは三角コーン(円錐)にし帽子となります。大きいほうはコロコロ丸めてから、上下を軽く押して平らにします。
③(写真中央)着色していないマジパンは大きい丸と、ミカンのヘタぐらいの小さい丸とを作ります。これはサンタの帽子の房と顔になります。
④(写真右)目やボタンは駄菓子を使うと良いでしょう。

明日からもクリスマスパーティーは続きます!今年の参加者は150人以上、皆様お楽しみに!

理想的な日本画の手順

サトルです。今回ご紹介するのは梟を描いた山田さんの日本画。理想的な日本画の手順で描かれましたので、制作途中の画像もご覧下さい!

山田 岩絵具/和紙・パネル

こちらをじっと見つめる二羽の梟。まだひな鳥でしょうか。右は警戒しているようで、兄弟を守る様な凛々しい佇まいです。一方で左の方はゆったりと座りこんでいて、つぶらな優しい瞳はこちらの心を見透かしている様。慈愛に満ちた暖かさを感じます。梟が「森の哲学者」と呼ばれる様に、他を寄せ付けない独特の雰囲気を醸し出しています。

背景からの光の表現は見事と言う他ないでしょう。梟の羽毛の表現と同時に左から柔らかい木漏れ日が当たる情景を、アクのない自然なタッチで表現されています。梟の好む静かな森に風が吹く音が聞こえる様子を、明るい緑で爽やかに表現しました。

制作過程を見ていきましょう。
左 まずは骨描き、隈取での墨の描写です。骨描きの時に大切なのは、ただモチーフを線で囲んで塗り絵の線を作るのではなく、モチーフの質感や動きを線だけで表現することです。梟の線と木の線を見比べてみるとわかりやすいですね。どちらも曲線ですが、梟の方は毛の流れに合わせて払う様な筆の動きでフワッとした質感をしっかり暗くして上手く表現しています。それに対して足元の木は長いストロークの線で丁寧に固め、葉は薄い墨で明るく仕上げています。梟はしっかり暗くしているのに対し、葉は薄い墨で明るく仕上げています。
日本画の絵の具は透明度が高いので、下塗りで暗くしておくと明暗の強弱が付けやすくなり、線だけで質感や動きを表現することが出来ると、後に絵の具をスムーズに塗ることができます。

左から2枚目 青い地塗りと完成図を比べて見ると、全く違う色味で描いていますね。油絵を描く時にベースで全く違う色を塗るのと同じで、完成した時に深みのある色にする為に違う色を塗っています。

3枚目 青でベースを作った後に水色の岩絵具で不均一に塗る事でマチエール感と空の色を作り、そこから手前のモチーフを描く事で木々の間に見える空を自然に表現しています。風景を描く時はこの様に奥のモチーフから描いていくとスムーズに行くでしょう。油絵やアクリル絵の具も下の色を塗り潰せるので、同じ様に奥から描くことが出来ますが、透明水彩は出来ませんので注意してください。

右 暗い青のベースから水色、緑、茶色などで暗めに描いた後、明るい色で描写していますね。日本画の特性で、明るい色ほど絵の具の粒子が細かく、細密な描写がしやすいので、暗い色を塗ってから明るい部分を細かく描くのがおすすめです。梟の白い羽の部分をよくみて見ると筆跡がよく分かりますね。暗いベースの上から白い毛を描く事で、毛の色の違いと質感を一手で表現できます。

こうして日本画のプロセスを見て見ると、意外と油絵と似ている部分が多いですよね。先日藝大の教授が、日本画の定義は「岩絵具を使っていること」と仰っていましたので、油絵のような描き方でも問題無いのだと僕は思いました。また日本画を描く機会がございましたら、是非今回開設したプロセスを参考にしてみてください!

境目の風景

秦野 油彩

大竹です。秦野さんはご自身で撮影された風景写真をもとに描かれていますが、実際の風景はここまで紫ではありません。作者の目と思考を通じ、キャンバスの上で再構成された風景と言えるでしょう。
画面全体を支配するのは、青紫と赤紫が溶け合うような色調です。黄昏時という、昼と夜の境目の時間を描きながらも、その空気はどこか夢のような静けさを帯びています。見慣れたはずの日常の風景が、この絵を通して見ると、不思議な感覚を呼び起こされるようです。そこには哀愁や不安、そして望郷のような想いまでもが滲み出ています。

夕陽に照らされた家々の黄色が、青紫の中で印象的なアクセントとして輝いています。空はほとんど描かれていませんが、川面へ反射して白く輝いており、手前の堀の陰とのコントラストが画面に奥行きを生み出しています。
また、奥へ注目してみると、山々が赤みを帯びて描かれています。通常、遠景は青く霞ませて空気の層を表現(空気遠近法)しますが、ここではあえて赤を用いる大胆な選択が、作品全体の独特な空気感を形づくっています。元のお写真の風景がどのようなものだったのか、気になってきますね!

展覧会では色彩の美しさにほれぼれと立ち止まっているお客様を何人も見かけました。見るたびに異なる感情が立ち上がるような、穏やかな余韻を残す1枚です。

バランスで決まる画面作り

阿出川 油彩

今日は小学生のクリスマス会ケーキ作りの為に、23時までアイシングを作りまくっていたマユカです!今回は阿出川さんの作品をご紹介したいと思います。
絵本や小説の1シーンのような、ファンタジーな世界観が魅力的でかっこいいこちらの一枚。お友達の飼っているトカゲ・モモイロインコに、映画ナイトメアーの主人公の衣装を着せて擬人化して制作されました。現実には存在しないキャラクターチックなモチーフをリアル調で描くとなるとバランスが難しく、怖くなってしまうこともあるのですが、デザインのデフォルメバランスのセンスの良さもさることながら、夜ならではのミステリアスな雰囲気がマッチして、世界観を感じるような魅力に昇華させていますね。構図も美しく、手前のカエルに目が行ってから背景に描かれた階段、奥の塔へと視線が移ります。その後で手前へと飛んでくる鳥を見る為、また主役のカエルに視線が戻り…と、画面内で情報がしっかり完結し、画面外へ視線を向けないような工夫がされています。

蛙の手元から出る炎に暖色を使用しているのも素敵ですね!青系統でまとめることもできたはずですし、明るい水色を使用すれば画面を明るく、雰囲気をまとめることもできましたが、見た人に冷たい印象を与えてしまう可能性があります。オレンジや黄色などの明るい暖色にした事でポップさが増し、ただ「ミステリアス」なだけではなく、ワクワクとした気分にさせるような楽しげな雰囲気を出しながら、全体の世界観を邪魔しない仕上がりになっている所に阿出川さんの色彩感覚の鋭さを感じました。

色しかり、デフォルメしかり、バランスほど大事なものはないと思っております。皆様も想像の世界を表現する際には、是非審美眼を持って、最適なバランスを探してみてくださいね!

色遊びの極意

増村 『再会』 油彩

ナツメです。どこもクリスマス一色になり年末の気配を感じます。本日は水曜大人クラスより増村さんの作品をご紹介します!

中東の路地裏で交わされる再会の一瞬を描かれました。シチュエーションや魅力的な色選びからは温かな雰囲気が伝わってきて、この瞬間の前後の流れまで想像させられるようです。

なんと言ってもまず目を引くのは、画面中央に差し込む強い光です。右側の建物の壁は暗く沈み、奥の路地に向かって光が大きく広がっていく構図になっています。このコントラストが人物の身につけている色の濃い衣服も相まって存在感をさらに強めており、視線を自然と画面中央へと導いています。

また、建物の壁は細部を描き込みすぎずに土壁の素朴な質感を捉えているため、光のメリハリや人物の存在が際立っています。左右の壁は装飾のないシンプルなつくりですが、単調にならないようジェッソをしっかりと盛ることでマチエールを作り物理的に立体感を生み出しています。

よく見ると多くの色が使われているのに画面が散らからず落ち着いて見えるのは、明暗の設計がしっかりしているからです。たとえば暗い緑の中に急に明るい青を入れると一気にごちゃごちゃとしてしまいますが、明度の近い色同士なら色相が違っても自然とまとまりが生まれます。(これの特性を使ったトーンイントーン配色という配色技法もあります)

増村さんの作品も白黒で見たときに人物と壁、光の明暗がきれいに整理されていて、主役がどこなのかが一目で伝わってきます。

色を明るさで捉えるのに慣れないうちは、カメラのモノクロフィルターを使って確認してみるのもおすすめです。明暗が整理されているだけで絵はぐっと見やすくなるので、ぜひ皆さんも意識してみてください

初めての油絵

高橋 油彩

ひとみです。高橋さんがはじめて油彩にトライされた作品を紹介したいと思います。

この作品は沖縄のフクギ並木を描いたものです。防風林として植えられたフクギがおよそ1kmにわたって連なる並木道が続いているそうですが、その性質を活かし、手前側は木々の密度が高く迫るような力強い構図になっており、そこから奥側にかけて日差しを受けて明るく開けた様子へと変化しています。その対比を作り出すことで心地の良い抜けを感じさせる巧みな構成が際立っています。

また、日差しを受けた葉に思い切りの良い黄色を乗せることで、煌めくような暖かな、昼間の陽気を彷彿とさせられます。一方で手前の深い緑の中にさりげない青を差しで入れることで、葉の重なりや奥行きが丁寧に表現され深みが増しています。その深みがまるで木々に守られているような安心感を生み出し、手前と奥側の対比が、心安らぐ、ゆったりとした空気感を漂わせています。

この作品を眺めていると、実際に並木道を歩いているような感覚に引き込まれます。塩風に揺れる木々の音や、静かな沖縄の集落の情景が自然と浮かんでくる情緒を感じさせてくれる1枚です。

気高く美しい九色鹿

金 油彩・金箔

大志です。今回は、金さんの油画作品をご紹介します。
この作品は、中国・敦煌の莫高窟壁画に描かれた「九色鹿(くしょくろく)」を題材にした模写です。制作の過程では、敦煌壁画特有の筆のかすれや風化した質感を再現するために、筆の毛先の使い分けやペインティングオイルの調整を重ねながら、丁寧に表現を積み上げていきました。試行錯誤を通して、油絵の技術が確実に向上した一枚になったと思います。

作品全体には、赤土のような背景色やうねるような雲の表現など、当時の壁画に見られる独特の色彩感覚が生かされており、古代の美が現代の絵画として見事に蘇っています。
特に雲の部分では、エメラルドグリーンを織り交ぜた繊細な色使いや動きのある筆致が印象的で、容易には再現できない表現を丁寧に探求している姿勢が伝わってきます。

また、気高く立つ白い鹿の背後には金箔が貼られ、画面全体に荘厳さと華やかさが加わりました。古典と現代が美しく融合した、完成度の高い作品です。

希望と絶望を対比して

藤澤 油彩

お久しぶりです、サヤカです。12月に入り一気に寒くなりましたが、皆様体調にお気をつけてお過ごしください。今回は、展覧会にも出品されていたこちらの油彩をご紹介します。

グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』から着想を得た作品です。タイトルもそのままズバリ『捨てられた子』。兄のヘンゼルが、道にパンくずを落として目印にしようとしている場面ですが、この物語のハイライトといえば、やはりお菓子の家だと思います。メルヘンなモチーフではなく、親に捨てられたことを悟った子供が知恵を使い、なんとか生き延びようとする場面を描く視点が藤澤さんならではですね。

森の入り口から射し込む柔らかな黄色の光が、兄妹の顔を優しく照らし出す一方で、その先に続く道は彩度を落とした暗いトーンで描かれています。この明暗の対比で、希望や絶望を表しているようで、より二人が進む道の閉塞感が伝わってきます。二人の表情もとても丁寧に描かれています。妹の不安に満ちた顔、兄の冷静に生き残るための道を進む覚悟が現れている表情がこの作品の見どころの一つです。童話の一場面でありながら、人間ドラマのような深みを作品に生んでいます。

「ヘンゼルとグレーテル」は昔から知っていましたが、森に捨てられる場面よりも他のキャッチーな場面に目が行きがちでした。この場面から、登場人物の人間味が感じられ、とても新鮮でした!藤澤さんがこの場面から何を感じたのか是非お聞きしたいです。

色えんぴつの温かみ

小山 色鉛筆

大竹です。色鉛筆で娘さんを描き続けている小山さん。左の絵は展覧会でもひときわ目を惹いていましたね。モデル本人(お嬢さん)が展覧会に来てくれましたが、この絵より少しお姉ちゃんになっていて、はにかんだようにお父さんの絵を見ていました。

初めて美容院デビューをした日の一場面。鏡をじっと見つめる神妙な表情が印象的ですね。少し寄った眉の愛らしさや、濡れた髪が光を受けて反射する質感など、繊細な観察に基づいた描写が光ります。使用している紙のざらりとした目を生かし、柔らかな肌の質感が丁寧な塗り重ねで表現されています。特に頬や瞳に見られるわずかな色の層が、温かい血の通いを感じさせ、画面に生きた存在感を与えています。「人の魂は瞳に宿る」と言われますが、その幼い瞳の奥に宿る光を、色鉛筆ならではのタッチで見事にとらえていますね。美容師さんの指先の複雑な動きも、瞬間を逃さない観察眼と描写力の証といえるでしょう。

右の作品では、喜びを全身で表した笑顔が印象的です。口を大きく開けて笑う幼子の無邪気な表情、まだ小さな乳歯のひとつひとつまで、丁寧に描き出されています。
色鉛筆の淡く重ねられた線が、肌や髪の細やかなニュアンスを柔らかく包み込み、父としての愛情そのものを画面に映し出しているようです。きっと娘さんが大人になってこの作品を見た時には「父はこんな風に私を見ていたのか」と感じることでしょう。
皆様も温もりとまなざしの重なりを感じてください。

細部に宿る熱意

川上 透明水彩

マユカです!今回は川上さんの作品をご紹介します。展覧会で頂いたお手紙をチラッと拝見しましたが、あまりの細かさ・リアルさに、すぐに場所を特定されている方が多かったようですね!私も目が釘付けになってしまいました!天井の梁や奥の窓、置いてある音響や旗に至るまで描き込まれている辺りから、とても時間をかけてじっくり丁寧に観察して描かれたのだということがわかります。もっとよく見てみれば、応援している人が客席にいるのか色とりどりの旗を持っている様子も確認できますね。画像を拡大しないとわからないほどの描き込みから、とてつもない熱意を感じました。

色を塗る以前から、ペンで全体を時間を掛けて書き込んでおられましたが、球場のグラウンドにはあえてペンをほとんどいれず、絵の具の重なりや色の差、画用紙の質感をうまく活かして芝生を表現されています。右側から光が来ていることを感じさせる色の抜き方も素晴らしいです。

今回モチーフに選ばれたエスコンフィールドHOKKAIDO(通称エスコン)は、北海道にある開閉式屋根付き野球場。パーク内に宿泊施設が建設されており、ホテルの客室から野球観戦ができる施設として有名です。私はあまり野球に詳しくないものの、こんなにかっこいい球場だったら行ってみたいと思わせるような建築デザインです。モチーフ選びのセンスが良いなぁと思うと共に、これだけ細かいものに挑戦してみようとの決意に情熱を感じます。