
左 陽南 高1 / 右 実栗 高2 岩絵具・和紙・パネル
ナツメです。エアコンをつけずに眠り、暑さに起きるこの頃です。本日は学生クラスより2名の日本画をご紹介します!
まずはモダンな雰囲気が漂う陽南の作品。吊るし雛を描きました。色とりどりの人形たちが画面いっぱいに連なり、とても華やかですね!吊るし雛は細工ごとに「健康に育ちますように」「幸せになりますように」などとといった意味や願いが込められているそうで、細工の一つ一つを丁寧に描いていることが、そのまま吊るし雛の「一つ一つに願いが込められている」という特徴と重なって見え、絵そのものが祈りや思いを映し出しているように感じられます。
また、構図の工夫も見どころです。真横からの視点で連なっている様子が強調され、上下左右の切り取り方によって画面の外にもさらに人形が続いているような広がりを感じさせます。
続いて右の実栗の作品。気品にあふれた孔雀の姿が画面いっぱいに堂々と描かれています。古くから孔雀は「吉祥」や「美の象徴」とされ、また羽根の模様に邪を払う力があるとも言われます。そのような意味を知ると、この絵の華やかさの中により一層の祝福や清らかさを感じられるように思います。
特に目を引くのは羽の描き込みで、一枚一枚の模様をよく観察しながら描き分けており、胴体の青にも濃淡を重ねるなど思わず近寄ってじっくり見たくなるほどの緻密さです。一方で、周りの花や背景は必要以上に描き込みすぎず、あえてシンプルに留めており、描き込みの密度をコントロールすることで画面全体のバランスが見事に保たれています。
それぞれまったく異なる題材ですが、モチーフに込められた意味と作品の描写が重なり合うことで一層魅力が高まっています。何をどう描くかという選択が作品に深みや説得力を与えることを改めて感じさせてくれる作品たちです。