小学生の日本画1

オバラです。今ミオスは空前の日本画ブーム!(未完成ですが大人・学生クラスの日本画紹介はこちら)大人・学生・小学生の日本画を全部合わせたら250枚くらいになるのではないかと思いますが、多過ぎて正確に数えられません…

春休みから描き始めた小学生たちは、一足お先に完成しました!小学生はお題をこちらで決めて題材を選んでもらいましたが、見てすぐお分かりいただけますね。【月夜】です。月夜に合わせるのは『動物』だけでなく自由だったので、昆虫や空想の生き物、植物、電車、大仏などもあり、楽しく見ていました。箔を貼った月が美しく輝き、月明かりが反射したシルエットの色も考え、丁寧に絵具を重ねていきました。

日本画の描き方の説明は続く先生たちに任せ、私は泥絵具の作り方を解説します。
農家の方に畑の土を分けてもらってきて、ストークスの法則を使った選別方法を使いました。小難しく言うと、粒子の沈降速度は粒径の2乗に反比例するので、上澄み的に流した粒子の小さい方を最終的に沈殿させて均一になった粒子を泥絵の具とします。

子ども達への説明は「大きい粒と小さい粒はどちらが早く沈むか?」と聞きました。(1年生でもちゃんと答えてくれます。)
具体的にどのように選別するかと言うと、泥水をかき混ぜて5秒数え、重い(荒い)土を先に沈ませ、浮いている小さい(軽い)泥だけを絵具として使います。

手順
・土の入ったカップに水を注ぐ
①良くかき混ぜ、5秒数えてから、透明(っぽく)なっている上澄みの部分のみバケツに捨てる(勢いよく傾けると下に溜まった泥まで流れてしまうので、そっと流す。かと言ってもたもたしていると小さな粒子まで沈んでしまうので注意!)
②③残った泥水を、下の方の荒く重い土を残すように、コーヒーフィルターに注ぐ
・水が濾されるまで待つ
④⑤事前に鳥の手羽先を15羽煮て、浮いた油分を取り除いたゼラチン(膠)を糊にする(正式な日本画で使う膠はウサギや鹿)
※最初に私がスープを飲んで見せると、食べ物で描く(接着剤になる)事に興奮していました

泥絵具を作って一気に塗るところまで行かなかった子達は翌週の作業となる為、一度泥を乾燥させました。乳棒でつぶして粉にしてから鳥ガラスープ(膠)を入れて絵具にします。「昔はこうやって薬を作ったんでしょ?」「毒薬も作れるね!」とワクワク話が弾みます。

墨で骨描きをした後、メインの部分にだけ泥絵の具をぼってり塗り、ボリュームを出します。アースカラーはナチュラルで優しい色合いですね。墨との相性も抜群。

泥絵具で塗ると、線描きが消えてしまうので、下描きを見ながらもう一度中の線を描き起こします。
その後、夜をつまらない黒にはしたくありませんので、鮮やかな色で下地を塗ります。あたたかい夜?冷たい夜?怖い夜?楽しい夜?イメージカラーは本人にお任せ。 続きはまた明日!