再び大志です。ゴールデンウィークは社会人の方ですと、4月26日~5月6日までの11日間がお休みというスペシャルな方もいらっしゃるでしょうが、僕ら大学生(もちろん小学生も)は暦通りのお休み、ようやく昨日から4連休です。

僕は主に低学年の自画像紙版画を担当していましたので、木版の作り方は大まかなご説明となります。
日本の義務教育『図工』では、彫刻刀を使った木版画は4年生からだそうです。しかし4・5・6年生どの学年も、冬に制作するカリキュラムにしているところは、年賀状に版画を刷っていたという時代の名残でしょうか?

高学年の自画像木版画チームは、まずは自分の写真に筋肉の流れを鉛筆で描いていきます。皮膚を剥ぎ表情筋が剥き出しの解剖図を見ながら、正確に描き写しました。「鼻には筋肉ないんだね。」「だから鼻は動かせないんじゃない?」など、高尚な会話も聞こえて来ます。
版木(彫った場所が分かりやすいよう、予め片面が青く塗られているものを使用)に、顔写真をヤマト糊で貼り付けて制作に取りかかりました。下描きをしない分、そっくりに彫れるという訳です。
筋肉の流れを描いた線の通り削ることだけに注意していると、影もうっかり彫り過ぎて無くなってしまうということになりますから、注意が必要です。授業の終わりころになると、彫刻刀で木を彫る作業に腕が疲れている様子も見られましたが、どこを彫るか常によく考えます。
手を切らないよう息抜きで、お札を見せてもらったりしました。新札・旧札・ドル札など見比べて、版画の奥深さを知ります。(ちなみにお札は銅版画です。)
「顔の凹凸に沿って線が彫られているね。」「ドル札、チープ過ぎでしょ!」「日本のお金は偽札作りができないように、難しくしているらしいよ!」会話が弾むと疲れも少し和らぎ、またやる気になっていました。
木目を読んだりと、少しずつコツを掴んでいき、最後の方には手慣れた様子で仕上げていました。
黒い部分に残った写真を、濡れた雑巾でゴシゴシ擦り取ります。洗ってもいいのですが、水分が多いと版木が反ったりしてしまうので、雑巾で剥がす方が無難でしょう。刷り方は紙版画と同じ。
こんなにそっくりに刷り上がった版画を見れば、今までの苦労が吹き飛びますね!紙版画より、数倍リアルで凄いです!

僕も久しぶりに版画を触れられ、新しい発見もたくさん見つかる貴重な時間になりました。最後までお読みいただきありがとうございます!