
冴妃 高1 油彩
最近見たミュージカル映画の曲がずっと頭から離れないマユカです!今回は冴妃の作品をご紹介していきたいと思います!
波打ち際で遊ぶ2人の女の子。押し寄せる緩やかな波と追いかけっこをしているかのような躍動感の溢れる一枚です。こちら、実は彼女にとって初めての油絵ですが、画材に対する勘の良い人で、波の透明感なども一人でどんどん描き進めてくれました。乾かし中に壁に掛けていますが、それを見た大人クラスの生徒さん達からすこぶる評判が良かった作品です。水の表現は私でも参考にしたいほどで、透明感だけではなく波の厚みや立体感までもが美しく描写され、どのくらいの深さなのかまで想像することが出来ます。潮風の心地よい涼しさが画面越しに伝わってくるようです。
海の奥の方は青や水色だけでなく紫や薄い緑、よく見ると赤っぽい色も入っていますね これだけのたくさんの色を塗り重ねることで、海がのっぺりとせず、深みが生まれて見ごたえのあるものになっています。海が寒色なので、これだけの面積を青で埋めるとどうしても少しだけ寒そうな印象に寄りがちなのですが、黄色い砂浜や強く光の当たったメインの女の子2人の楽しげな雰囲気や小麦色の肌、強く落ちた影によって明るい印象が強く、良く晴れた暑い夏の日を想起させてくれます。青と黄色は補色に近く、コントラストが強くなることで印象的に映る効果があるため、一度見たら忘れられない作品に仕上がっているなと感じます。
強い影や色相のコントラストの差は、強い印象を与えてくれます。暑さや明るさ、楽しさなどを伝えたい場合はとても効果的で、逆に淡い色や近似した色相は優し気で落ち着いたイメージを与えます。モチーフや各々のイメージに合わせてコントラストの調整をするのも、絵作りにいい効果を与えてくれるかもしれません。