下色で思い切り遊ぼう


箕輪 『おもちのようせい』 アクリル

岩田です。もうすっかり春でした。

今回は、箕輪さんの作品をご紹介します。
こちらは、見ての通り赤ちゃん。アップで撮影したお子さんの写真を元に描きました。F10号(455×530mm)サイズのキャンバスで制作されたこちらの作品。目を閉じた顔が実際の3倍以上!静かな雰囲気と共に、やはりこの大きさには圧倒されます。

描く前に、どういう完成にしようかということをしっかりイメージワークした上に、アクリル絵の具ということで、かなり効率よく仕事も進んだ様子でした。
とはいえ最初は、こちらに掲載した完成作品と同じような、かなり明るい色を全体に置いていたのですが、もっと最初は色で遊びましょうということで、一度方向転換し、パーマネントレッドやオレンジといった彩度の高い色を思い切ってガンガン塗っていきました。

けっこう戸惑いもあったように感じましたが、アクリルのよう不透明水彩は、透明水彩に比べ、下に置いた絵の具を覆い隠すことが容易で、落ち着かせることが簡単なので、最終的に地の色を活かして仕上げる為には、むしろ慎重に上から絵の具を置いて良いくらいなのです。
そういう意味でこの作品の肌の仕上げ方は、ジョンブリアンなどの白の分量が多い不透明色を水で薄めて隠ぺい力を弱め、それを上からグレーズして地の色を活かして仕上げた成功例と言えるでしょう。

不透明色でグレーズした場合、透明色でグレーズした場合、全くその印象が変わってきます。皆さんもモチーフによってそうした表現方法を色々試してみて下さい。

こちらはコンクールに出品する為に制作されていたのですが、第28回越後湯沢全国童画展に入選されたそうです!『童画』の公募で、そのままズバリ赤ちゃんの顔を描くという素直な感性もお母さんならでは。

箕輪さん、おめでとうございます!