木曜小学生・学生クラスを担当しているホノカです。
皆様コロナの影響で自宅で過ごすことが多くなったと思いますが、かく言う私も大好きなサンリオピューロランドが閉館しているので行き場がなく、家でひたすら掃除をしています。

2年前の高校2年生の春休みにスペイン短期留学した際の事を書きたいと思います。
プラサマジョール(世界1綺麗と言われている広場)や、サラマンカ大学(町全体が古い大学という所、卒業時に牛の血で自分の名前を壁に書くのが伝統だったそう)などに行きました。電柱がなく古い建物が並ぶ街並みを目にした時、今自分は海外にいるのだなと実感ました。
その中で今でも強く記憶に残っているエルエスコリアール寺院。過去のスペイン王族の遺体が眠る棺があり、最奥には豪華絢爛と言う言葉が似合う金で飾られた部屋がありました。華美な装飾の棺で四方を囲まれ、20人程で床の大半が埋まってしまうような狭い部屋でした。ただでさえ狭い室内の圧迫感が段々と強くなり、棺についている名前のプレートを見ようと上を見上げると、天井に近いはずのプレートが自分の眼前にあるような感覚や、棺がとても大きなものに見えて仕方がなく、途中で部屋を出てしまいました。表現し辛いプレッシャーのような迫力は忘れがたいものでした。
私は無宗教の為、日本でも宗教的な行事や場所に赴くことがあまりありません。今回初めて日常に宗教が根付いている国へ足を踏み入れ、教会というキリスト教のシンボルのような場所へ入りました。教会の中の空気感や、聖像から放たれる一種オーラのような荘厳な雰囲気に「これが宗教なのか」と感得して、今まで種類や思想程度の認識しかなかった宗教が、信仰の力として私の中に残りました。
渡航の体験は、宗教に対する見方が変わったり、考え方が増えたりと、私にたくさんの変化をもたらしました。普段見ているものとの違いを肌で感じなければ、新しい知識として自分の中に取り入れることはできなかったでしょう。あまり感受性が豊かな方ではなく、作品を見て感動することなどを苦手に感じているのですが、スペインで何となくその感覚が分かったような気がしたことが一番の得難い経験でした。