シルクスクリーンの思い出

シルクスクリーンの思い出           (南澤)

今回ミオスの皆さんがTシャツ作りに使った製版機は、何を隠そう、僕や友人が25年以上使い続けている大層古いシロモノなのでありました。手作りの不恰好な木の箱(ミオスでは蚕を飼い始めたのかと問い合わせがあった模様)で、無意味に大きく重いので、友人達のアトリエをたらい回しで邪魔者扱いされている奴です。今回ミオスに持ち込み、これ幸い、シレッと置いて帰ろうかとも思いましたが、版画マイブームでもあり、また若かりし頃の思い出も詰まった愛機なので思い留まりました。

僕が学生だった頃は、まだシルクスクリーンでTシャツを作る技術はそれ程一般的ではありませんでしたから、毎年夏になると、売れそうなTシャツをアレコレ考えては、お小遣い稼ぎにシルクでせっせと商品を作ったものでした。思えば、プロダクト商品におけるマーケティングやクオリティーについて肌身で勉強した最初の体験でもありました。とは言うものの、見よう見まねで作ったマシンと版の組み合わせでは失敗の連続。大学の染色科に入った友人に薬品やデータを研究室から盗み出させて、試行錯誤で数年かかって完成させた記憶がございます。

そんな貴重な(?)マシンや技術を惜しみも無くミオスに提供いたしましたのが、今回のシルクスクリーンによるTシャツ企画!存分に感謝していただきたいと思います 笑