くじ運なんて関係ない!

オバラです。1月後半に田中先生のブログの記事で説明した1月の課題『くじ引きお話絵画』、水曜クラスは堂々1位の完成となりました!(インフルチームを抜かす。)
本人達のくじで引いた単語・いつ・誰が・どこで+「」内の文章は自分で書き加えたお話の完成形です。
Hanasi1
上段左から
操希 2年 ハロウィンに、お風呂で、お化けに、「会って驚いた。」
 あまりにも有名なミケランジェロのヴァチカン宮殿壁画の模写。肉体の写実性に目を奪われますが、正面を向いたシャワーから飛び出す水しぶきの迫力にも注目!
凜人 1年 むかしむかし、家で、のり先生が、「歯磨きをしてる。」
 個人的には「ひげを剃っている。」だったらもっと面白いんじゃないかと思い提案してみましたが、あっさり却下。「だってノリ先生は女の人でしょう?」リントありがとう!
椋太朗 3年 原始時代、月で、かぐや姫が、「他の星に行くためにロケットを作っていた。」
 「えー、なんか僕が引いたくじ、当たり前過ぎてつまらないなー。がっかり。」と、少々テンション低め。いい構図で描けている割に勢いが感じられず、ちょっと残念。
杏 1年 悪魔が、冬に、クジラのおなかの中で、「あったまっていた。」
 悪魔も人の子。あ、いえ、人の子じゃないのに、寒いと感じる発想が面白い!鯨に群がるコバンザメ的な存在では、たいした悪さもできそうもありません。

下段左から
創太 3年 冬に、アイドルが、海で、「裸になってダンスの練習をしている。」
 一応先生なので、低学年男子の下品さには閉口します、風を装いながら実はすごく好き♪つい「尻はもっとプリッと描け!」「写実感が足りん!」とスパルタ。
拓実 1年 昔、火星で、宇宙人と、「かけっこをした。」
 今年入会したばかり、生まれて初めて触れる水彩絵の具に「すごく楽しいね!色もっと混ぜてみてもいい?来週も絵の具?」と意欲的でフレッシュ!いいねぇ☆
啓人 1年 秋に、水族館で、寝ている人が、「魚の上に乗っていた。」
 テーマはぼへらーとしていますが、真上から見下ろした構図は映像的。しかもこの水の色はどうでしょう!?秋の落ち葉に映える緑がかった水色はセンスよすぎ!
賢 2年 現代に、学校で、悪魔と、「自分が戦っている。」
 教室で戦う悪魔とは、難しい勉強なのか?睡魔なのか?嫌いな先生なのか?学習力低下がささやかれる現代に、生徒側から一石を投じる問題作!なのか?
Hanasi2
上段左から
陽菜 4年 クリスマスに、王様は、コタツの中で、「プレゼントを盗んだ。」
 なんで王様のくせに人のプレゼント盗んじゃったかな?立派な服を着てこそこそしているギャップが上手い!
真彩 4年 天人が、満月の夜、洞窟に、「宝物を探しに行って落とし穴にはまった。」
 ストレートに「宝物を探しに行った。」で終わらせられないのが、微妙なお年頃の女子っぽいですなー。わかる。
花梨 4年 草むらで、小人が、曇の日に、「雨を降らせる呪文を唱えているところ。」
 小人だと分かるように、対比する普通の人間を傍観者として配置したところがにくい演出。わかってるねー!
雪乃 4年 100年前、井戸の中には、小人が、「いた。」
 小人がなにかしたんじゃなくて、「いた。」とは!シンプルすぎる文章に逆にひねりを感じます。

下段左から
さくら 6年 江戸時代に、人魚が、動物園で、「見世物になった。」
 見世物になってる割りに楽しそうな人魚に、ほっとします。でも6年生なので悲壮感漂わせてもグッときたかも。
沙弥 6年 1年生が、元旦に、宇宙で、「学校へ急ぐ。」
 難しいくじ引いちゃった!と話して、私の方が先に考える事を放棄。文章ではなく絵で見せる技は脱帽。
喜一 5年 12月24日、幸介先生は、クジラのお腹の中へ、「入るべく努力を試みる。」
 低学年だったら「何をさせよう?」と悩むシチュエーションを「努力を試みる」でなんなくクリア。頭いい!
日菜 5年 寒い夜、夢の世界で、王様が、「住民にプレゼントを配った。」
 まさに物語のワンシーンの王道。そうそう、これ!こういうのを描いてくれるだろうと狙ったカリキュラムでございました!日菜、応えてくれてありがとう!

と、第一弾をお届けしました!次号震えて待て!

小学校受験 春期講習

Shunki
小学校受験クラスで予定しております春期講習の1日にキャンセルがでました。
楽しみながら受験絵画・工作の基礎を学ぶ講習会となっておりますのでご検討下さい。
◆ 内  容 ◆  〈絵画〉 人物の基礎を練習(人間のバランスを確認) 〈工作〉 色画用紙・折り紙を使って、【かんむり】作り
◆ 日  時 ◆  平成26年3月25日(火) 14 : 30~16 : 00
◆ 対  象 ◆  小学校受験予定の 新年長・新年中
◆ 定  員 ◆  15名 (あと1名で定員、締め切り)
◆ 持 ち 物 ◆  16色のクレヨン・のり・ハサミ・ホチキス・セロテープ・汚れてもよい服装(またはスモックかエプロン着用)・作品を持ち帰る袋
◆ 受 講 料 ◆  6,000 円

女子力だ!!

20140127
椎原 「新米天使の大ちゃんとメルル」 油彩

どうも幸介です!!本日ご紹介するのは大人クラスより椎原さんの作品。椎原さんの作品を初めて見たのは今からさかのぼる事7年ぐらい前、弟さんの結婚式のウェルカムボードにとパステルで絵を描いていたときでした。そんな初対面でしたので僕はずっと「椎原さん=パステル」なイメージでしたが、実は油彩のほうをメインに制作されていたんですね。いやブログや展覧会などで作品を見る機会は多いので知ってはいたんですが、改めて油絵を手に実際に制作されている姿を見て、なんかがようやくしっくり来た気がしました。

今回のこちらの作品、空とフレンチブルのモデル二人の色彩の淡い対比のバランスが素敵です。紫や青色などは割りと明度が低く硬質なイメージがありますが、あの短毛の犬の肌感というか柔らかさや暖かさを感じるのは、隠し味のようにチラチラと使われているピンクの効果ですね!!そして萌葱色のようなグリーン味の感じる空の色に、カラっとした空気を与えているのは薄く使われているイエロー!!椎原さんの作品は一見すると彩度が高いようにも感じますが、実はその絵の中に散りばめられているのは中間色や、淡かったりグレイトーンだったりするその抑えられた色彩なんですね。

可愛くなりがちなパステルトーンも、フワフワさせずにグレイトーンを織り交ぜて着地させるその色使いは、とても女子力の高い色使いと言えるのではないでしょうか!?というわけで、椎原さんをもう少ししっかりと心理分析したいと思いますので、次回作も興味シンシンで完成を待ってます!

田中幸介

辰神への思い

Utidatatukami_2内田 『十二神将 辰神』 鉛筆

土曜日担当の岩田です。うちのPCがとうとうクラッシュしてしまいまして、ブログのアップが遅くなりました。申し訳ありません。
本日ご紹介しますのは、チケットでいらしている内田さんが描かれた辰神像のデッサンです。

内田さんは今回の様に仏像や神像を以前からデッサンで描き続けています。以前描かれた円空仏のデッサンが上野の美術館で開催されたベラドンナ・アート展のコンペティションで見事入選されたという経歴もお持ちです。

古い時代に作られた仏像や神像というのは本当に素晴らしいですね。
それらの像が完成した当初は、全て金箔で覆われていたり、極彩色に彩られていたりするものですが年月が経ち、そういった表面の装飾が落ちてくることで何とも言いがたい味わいが出てきます。ある意味、作られた後その像に向けられる人々の信仰心がそれ自体を更に高みへと誘うということが言えるのかも知れません。

こちらの内田さんの辰神像も大変素晴らしい神像です。勇ましく又大きいジェスチャーで見る人の視線を惹き付けます。そんな像が持つ力強いイメージをこのデッサンは、しっかり画面に投影しています。そして元は鮮やかであったであろうその彩色が剥がれ落ち、体である木があらわになっている質感を見事に捉えています。
こういった見いる程魅力的な質感のモチーフは描きこんで行けば行くほど全体のダイナミックな明暗バランスが崩れてしまいがちです。又細かい部分を描いて行くことで造形物としての立体感や空間性が失われ易いです。
大事なのは何といってもそのモチーフわわ見たときに「描きたい!」と思った第一印象です。あくまでもその時の感覚を最後までキープしなから描いて行くことを強くお勧めします。
そういったことを踏まえてみてもこちらのデッサンは、内田さんのこの辰神への思いが詰まった力作になったと思います。大変素晴らしい一作です!
因みにこちらの作品もコンペに出品される予定です。