絵の具の特性を生かして

Photo石神 日本画
水曜午前クラス石神さんの日本画が遂に完成です!
ご実家のお庭に咲いていた花をモチーフに、ちょっとモダンな日本画を制作されました。
下絵の段階からよく見てデッサンされた花もさることながら、何層にも重ねられた背景の複雑な色味はとても初めてと思えません!
岩絵の具は粒子の粗さが様々で、同じ色でも小麦粉のようにサラサラしているもの~ほぼ砂状のようなものまで全部合わせると10段階以上に分けることができます。
粗い絵の具を最初から塗ると、ザラザラして細かい絵の具が塗りにくくなるため細かい絵の具→徐々に粗い絵の具・・・と色を重ねて行くのが一般的です。
粒子が粗いため、上から塗る色は下の色が透けて見えることを考える必要があり、また塗れ色と乾き色も全然違う日本画。
習得するには10年かかると言われており、美大で日本画を先行していた私もまだまだ勉強中の身です。
石神さんは手さぐりながら少しずつ絵の具の特性を身につけ、粒子の粗さを効果的に利用した絵づくりに挑戦されました。
背景の色を生かすように塗った葉の色がとてもこなれて見えますよね?!一枚目でここまで粒子の粗さを計算しながら進めることができるとは・・・恐れ入ります!
現在2枚目の制作にも取りかかったところで、すっかり日本画の魅力に吸い寄せられた石神さん。次回の絵もさらに色んな技法を身につけ、日本画を学んで行きましょう。私も負けていられないな・・・と実感した一枚でした!