画材は良いものを・・・

GetattachmentaspxGetattachmentaspx_2千野(中3の頃) クロッキー帳に色鉛筆 

中学生時代、憧れだった60色セットの色鉛筆を買う事になり、色々お店を見て回りました。平均6千円ぐらいはするもので、思ってたよりもずっと値段が高く、挫折しかけたとき、あるお店に、3千円で売っているのを発見。すぐに買いました。・・・・・しかし、実際描いてみると、芯が硬過ぎて、紙に全然色が乗らない・・・・(薄い・・・)!上の作品は元々持っているものと併用して描いたのですが、思ったように色が乗らなくて悶々としていたのを覚えています。逆に、高校時代、先生に進められて、ドキドキしながら一本3千円ぐらいの筆を買って使った事があるのですが、柔らかく、こしがあって絵自体もなんだかうまくいったように思います。私はいつもケチって後で損をする事が多かったので、その後、お金をかけられるところはお金をかけるようになりました!「高価なものを買え!」というのではなく、「良い画材(道具)」というのは、無駄に力を使わなくても威力を発揮してくれるので、技術を伸ばす事にも繋がってゆくのです。

以上、千野でした。

自信を持って

Fujitarunp藤田 油彩

人生の大先輩でありながら、謙虚で低姿勢な藤田さんの油彩は、いつも優しく、しかしどことなく頼りなげな印象がしていましたが、今回のこの力強いタッチはどうした心境の変化でしょうか!?
「実は小原先生が展覧会でお休みされていた間、もうどうしていいかわからなくなり、挫折してお休みしてしまったんです。」と申し訳なさそうにおっしゃるので、勝手な都合でお休みを頂いた私の方がもっと恐縮してしまい、ひたすら元気付けさせて頂きました。
気分が乗るとここまで意欲的なタッチに変わるものか?と目を見張る2時間。自信たっぷりな作風の油絵が完成しました!!!   オバラ

遠足まで待っててね

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年明けからずっとアトリエに数種類の凧が飾られているのを見て、幼児クラスのこども達はずっと凧作りの日を楽しみにしていました。先週、小学生クラスの凧作り&凧揚げが終わり、いよいよ幼児クラスもビニール凧作りに挑戦です!

毎年3月末のカリキュラムで作った工作をスケッチ遠足の時に持参して外で遊びます。
今年の遠足では、今日ご紹介している写真の凧が空を舞うことでしょう。
ちょうど2週間後がスケッチ遠足なので、当日まで凧揚げはお楽しみに~♪

どの凧の絵も迫力があり、どれだけ高く凧があがってもバッチリ絵が目立ちそうですね。

幼児スケッチ遠足にご同行されるお母様方、お子様が作ったオリジナルの凧をぜひ一緒にあげてみてください。
風がなかったら走ります!(高台だから風の心配はないと思いますが・・・)動きやすい服装でいらしてください!     伊藤

爽やかな秋色

Fukase深瀬 水彩

赤尾です。
今日は深瀬さんの水彩画のご紹介です。
何となく秋を思わせるような、実りのあるモチーフですね。
じっくり時間をかけて描いたので、里芋以外は既に食べられる状態では無くなってしまいましたが、実物の野菜たちよりもはるかに綺麗で思わず食べたくなるような絵に仕上がりました。
深瀬さんはこれまでに何枚か水彩画を制作されていますが、今回の絵はモチーフひとつひとつの実感が一番伝わってくる絵になったと思います。
ご本人はさつま芋が一番お気に入りのようですが、ゆずも素晴らしいと思います。
透明水彩の黄色はすぐに濁ってしまうことが多くて扱いづらいのですが、この柑橘類の色は絶妙で今にも爽やかな香りがしてきそうですよね。
モチーフひとつひとつの描写力がめきめき上がっていらっしゃるので、次回モチーフの配置を意識されるとぐんと絵が良くなると思います。期待しております!

気がつけば、夜明け

Yurika_lastゆりか 高3 鉛筆

春、卒業の季節。
これもアトリエで描く、彼女最後のしっかりしたデッサンとなりました。

この一年、美術系の大学を受験すると言ったにもかかわらず、改善点をきちんと言っても、どんなに厳しい言葉を浴びせ続けても、目に見える変化がなく講師総出でずーーっとやきもきしていた気がします。
しかし今思うと、自由に文章を作る課題で「なぜ落ちる、落ちたらどうなる…」など、ところどころ出ていた「負の表現」、そして受験が終わった今こうしてずっとしっかりしたデッサンが描けるようになったということは、それだけ彼女なりに葛藤もあったということなのでしょう。(しかしそれが課題の中で良い表現として出てきたことがないのは悔しくもあり)

その戦いの結果。希望の美術系学部の大学へ進学を決めてきました!

そしてミオスを卒業する彼女には、ここまで全講師陣に毎週コテンパンに言われても顔色一つ変えずに飄々としていられた図太さを、もういっそ自分の武器にしながら、同時に内心では謙虚に精進して美術の道を歩いていほしいと思っています。
これからも頑張るんだよ!!エールとともに、お見送りです。

いしやまけいこ

目線を下げて

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月曜クラス 授業風景

どうも、幸介です。今月の小学生クラスでは、先週のブログでも触れましたが「クツの絵」を描いています。学校行くときも公園で遊ぶ時も、常にみんなと共にあるそのクツです。

アトリエの床で寝転びながら視線を落として描いていますが、紐のゆるみや土の汚れ、子供の運動靴ならではの派手めなディティールやマジックテープにメッシュなど、描きどころがけっこうあるんです。大人が革靴などをじっくり描いた絵も良いんですが、子供が強い筆圧で細部までゴチャゴチャ描いた運動靴もなかなか素敵です。完成まで後少しかかりそうですが、今月も良い作品が生まれそうな予感がします!!

そして3月といえば卒業の季節。他の曜日に比べ6年生が沢山いる(クラスの1/3が6年生!)月曜クラスは、最近になって低学年の生徒が増えた事もあり4月から印象がガラっと変わりそうです。アトリエで描く最後の作品になる子もいますが、決して気張る事無くいつもどおり、自信の魅力の滲み出る作品を作れるようにゆっくり教えて行きたいと思います。

田中幸介

映り込む色

Itoucoffe伊藤 透明水彩

透明水彩の特質、扱いにもすっかり慣れた伊藤さんの今回の目標は『見えた色だけでの表現ではなく、自分らしい色合いを出す』でした。
・コーヒーメーカーの透明なガラスと、マグカップの内側の白い磁器に周りの色合いを反射させたこと
・モチーフの温かみのある色調に対比させるように、バックに寒色を選んだこと
以上の二つが、この作品をただのきれいな絵に終わらせなかった勝因です。
実際にはない色を自分の感覚を頼りに試行錯誤して塗っていくことは勇気がいりますが、伊藤さんのように周りにある色を少しずつ反映させると失敗が少なくおススメです。ぜひ皆さんもチャレンジしてみて下さい!   オバラ

2009-03-14 22:40:43

Getattachmentaspx_220080601_01_2山口  佐伯祐三「レストラン(オテル・デュ・マルシェ)」 油彩

どうも、千野紗織です。さて、どちらが本物でしょーか??・・・・・なんて、写真の画質が悪いのですぐ分かってしまったかもしれませんが、左側が山口さんの模写の作品です!まずはコメントいただきましたので、そちらから。

「いつも綿密に描き込んでしまうので、荒々しいタッチを勉強したかったのと、色使いが好きなので、この絵を選びました。似せて描こうと過剰に意識してしまい、時間がかかってしまいました。次はもっと勢いよく短時間で描けるといいなと思います。」

佐伯祐三独特の厚みのある画面と、深い色合いをだすのに、じっくりと何時間もかけて調整されたので、雰囲気がとてもよく表れていると思います。勢いのある一発で描かれた文字や、椅子を、丁寧に、かつ大胆に、さぞかし緊張して描かれたかと思います!

佐伯祐三は、30歳という短い生涯の中で、パリの街並を題材に描いた画家で、それはもう、猛スピードで作品を描いたと言われています。殴り描きの様な線からは独特のリズムと緊張感が漂ってきますね・・・。まさに、荒々しいタッチを勉強するには最適の作家かもしれません。

いつも、丁寧に、緻密に作品を仕上げていく山口さん、次の作品に取りかかった時に、この模写の影響がどうでてくるのか・・・・お楽しみです。

最終日

オバラです。
展覧会もようやく明日で終わります。
ずいぶん前に退会した子が大きくなって顔を見せてくれたり、美大合格の報告に親子で来てくれたり、引越し先から東京まで出てきてくれたり、うれしい再会がたくさんでありがたい展覧会になりました。
また、このブログで情報を知りご高覧下さる方も多く、ブログを書く励みにもなりました。
来週からミオスにカムバックして皆様に恩返しできるよう頑張ります!2週間のお休み頂きありがとうございました。

めくる瞬間、ドキドキ

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年長:きいち

幼児クラスから紙版画の作品をご紹介します。

魚のうろこと目玉の表情ががとてもユニークな作品です。

版作りは、土台となる下の紙に上からいろいろな形の紙を組み合わせ貼り重ねていくのですが、その作業は実に性格がでてきます。
うろこを貼る時、パーツを几帳面に一列に貼る子もいれば、一面にぎっしりと貼り埋め尽くす子もいたり・・・。

そしてこの作品の製作過程では、水の泡の表現方法が個性的でした。絵の具のついたスポンジのスタンプを画用紙にクルッと回転させながら丸く描く方法を自分で発見しました。
写真では色が分かりづらいのですが、水の中をイメージした水色の色画用紙に泡の色がアクセントとなり、魚がより一層引き立っています。

紙版画は、下絵を描いたり、紙を切ったり貼ったり、ローラーで絵の具をつけバレンで擦ったり・・・と作業が多いのですが、
この日は紙を切る時にはしゃべらず集中していて、お友達が版を刷っている時にはまわりのみんながじっと待って刷っている子を応援していました。

版画は、刷り上がる時の紙をめくる瞬間が一番楽しみです。紙をめくる瞬間、ドキドキ感を感じながら、目の前にきれいな色と形が写しだされると一気に歓声があがりました。        伊藤